中国について書き始めて早7年、当初こそ題材集めに苦労したものだが、最近ネタには事欠かない。前回は在京中国大使の「内政干渉」書簡事件を取り上げたが、今週は同じ中国大使館経済部一等書記官の「スパイ疑惑」の真偽を筆者の独断と偏見で検証する。(文中敬称略) 疑惑の外交官は李春光(45歳)、2007年から在京中国大使館経済部の一等書記官を務めた。 警視庁によれば、同書記官は外交官の身分を隠して東京都の葛飾区役所で外国人登録証明書を不正に入手し、銀行口座を開設したという。 李春光書記官には、中国進出を狙う日本企業に中国国有企業を紹介して私的に手数料を得た疑いもあり、外交関係に関するウィーン条約違反の可能性がある。それ以外にも、同書記官には政府重要機密や防衛先端技術などの「スパイ活動」疑惑が浮上している。 李春光は1967年生まれ、89年に河南大学(人民解放軍外国語学院説もある)日本語学科を卒業。89年