ソヴィエト連邦時代のロシアでは、隣近所の人や同僚や、赤の他人でさえ、当局に密告するのは普通のことだった。それが今では、ウクライナでの戦争に批判的な国民をロシア当局が厳しく取り締まる中で、誰かが気に食わないとか、自分には政治的な主義主張があるのだなど、様々な理由から、他人を密告するロシア人が増えている。
「プーチン支持者」から「ロシアの敵」へ 2005年11月13日。場所はモスクワのシェレメーチエヴォ国際空港。ビル・ブラウダーは英国のヒースロー空港からのフライトで到着したばかりだった。 ブラウダーはロシア最大の大口外国投資ファンド「エルミタージュ・キャピタル」のトップだ。普段なら、VIP待遇でパスポートを見せれば数分でゲートが開かれる。だが、このときは到着からすでに約45分も過ぎたのに、待たされ続けていた。時間がかかりすぎだ。 「入国拒否となっています」 ビザが失効しているので、ヒースロー空港に戻らなければならないという。ブラウダーは何かの間違いなのではないかと考えた。数週間後、当局から届いたメールに簡潔に記された入国拒否の事由を読んだが、釈然としない気持ちが募るだけだった。 「『国家の安全、公共の秩序、公衆の衛生』のためならば何人も入国拒否できる」 ブラウダーはロシア市場のパイオニアだっ
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方) 出典検索?: "党官僚" – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL(2014年1月) 党官僚(とうかんりょう、ロシア語: аппара́тчик)とは、共産主義政党の幹部で、特権的な地位を得た者を指す。 執権すべきプロレタリアートの不在[編集] マルクス主義の理論では、ブルジョワジーから権力を奪い取ったプロレタリアートが執権すべきものとされた。しかし、かつて第一インターナショナルにおいてマルクスのプロレタリア独裁論を、革命指導者である共産主義者によるプロレタリアートに対する独裁にすぎないと批判したミハイル・バクーニンの予告や、カール・マルクスの先進国
エネルギー価格高騰を受け、ロシアとのパイプライン「ノルド・ストリーム2」を稼働させるよう求めるデモまで起きている=ドイツ北部ルプミンで2022年9月25日、ロイター 冬の訪れを前に、ロシア産エネルギーに長年依存していた大国ドイツの苦境が目立つ。ロシアにエネルギー輸入を頼る安全保障上のリスクを米国や専門家が指摘する中で、なぜドイツはロシア産を頼みにし続けてきたのだろうか。 「私がドイツにも液化天然ガス(LNG)の受け入れ基地が必要だと訴えた時、当時の政治家からは『(新パイプライン計画の)ノルド・ストリーム2(NS2)があるのに何が心配なんだ?』と言われたものでした」 天然ガス消費の代表格とされる化学産業企業が多く立地するドイツ北部。ドイツ化学工業会北部連合のヨヘン・ウィルケンス会長は、LNG基地の立地が決まった独北部シュターデの用地を眺め、ウクライナ侵攻前を振り返った。 LNGは一度液化され
2022年2月に始まったロシア・ウクライナ間の本格的な戦争は長く続いています。意外な苦戦をしているロシアのプーチン大統領は、負け惜しみの強がりのように聞こえる発言をしています。 曰く、7月には「我々はなにひとつ本気を出していない*1」。9月には、なかなか戦争が終わらないのは「戦果を急いでいない*2」だけなのだと。 これでは負け惜しみの強がりのようです。「まだ私は本気を出していない・・・」といって怖いのはナメック星のフリーザが最後です。いまどきは漫画の悪役でももう少し気の利いたことを言います。そんなこというなら、さっさと本気を出してみれば? と言いたくなります。 でも、ロシアの場合、まるきりの強がりとも言えません。ロシアはまだ変身を2回残している、ではなく、核兵器と総動員という本気の手段を本当に残しています。この点について、小泉悠先生は次のように解説されています。 「こういうこと言う奴はクラ
政府は銃撃され死亡した安倍晋三元首相の「国葬」(国葬儀)について、ロシアのプーチン大統領の出席を認めない方向で検討に入った。プーチン氏は北方領土交渉を通じ安倍氏と密接な関係を築いたが、現在はウクライナ侵攻に伴う制裁として事実上の入国禁止の対象となっており、仮に参列を希望しても拒否する見通しだ。複数の政府関係者が22日、明らかにした。 政府は9月27日に安倍氏の国葬を行うとの情報を各国に通知し、参列の意向を聞く。外交関係のあるロシアにも通知は出すが、外務省幹部は「来ることは想定していない」と語る。 プーチン氏は首相時代の安倍氏と27回の会談を重ね、北方領土交渉を行った。ただ、政府はウクライナ侵攻に伴う制裁として、プーチン氏を含むロシア人700人以上に査証(ビザ)発給停止を科している。安倍氏への弔意が名目であっても、入国を認めればウクライナ侵攻を容認したとの誤ったメッセージを国際社会に発信しか
初代ロシア連邦大統領のボリス・エリツィン政権下で外務大臣を務めた民主派のアンドレイ・コズイレフは、なんとか大統領を親西側路線から逸らさないように努めた。だがその甲斐も虚しく自身は追いやられ、エリツィンの後見者にはウラジーミル・プーチンが選ばれることになる。当時を振り返りながら、現在の胸の内を英「フィナンシャル・タイムズ」紙に語る。 私が間違いを犯したとわかったのは、ランチを始めてから1分ほどが経ったときだった。 シックな地中海料理レストランで、1990年代にロシアの高級外交官だったアンドレイ・コズイレフとランチを取ることになり、個室を予約するよう提案した彼に、私はそれほど格式ばる必要はないと請け合ったのだ。しかし、私たちがウクライナとロシアの情勢を掘り下げはじめるやいなや、皿に銀食器が当たる音やビジネスの会話に紛れて、互いの声を聞き取るのはほぼ不可能だと判明した。 「ね、私の言ったとおりだ
ペテルブルク副市長時代の「2つの疑惑」 プーチンは、KGB(ソ連国家保安委員会)の出向としてレニングラード大学に勤務した後、改革派政治家として売り出していた恩師、サプチャク=ペテルブルク市長の顧問を経て、九一年副市長に起用された。市役所では、サプチャクの片腕として対外関係委員会委員長、副市長、第一副市長と昇格。KGBは九一年八月、ソ連保守派が決起したクーデター未遂事件後退役した。 副市長時代、西側との貿易や投資受け入れ、国際会議開催など市の対外経済案件のほとんどに関与した。政界や財界に人脈を広げ、飛躍のきっかけをつかんだ。 「この五年間は、その後のモスクワでの大統領府での仕事に比べ、より多くのものを与えてくれた。大統領就任後の私しか知らない人は、私がペテルブルクで働いた七年のことを忘れている」 だが、辣腕を振るったことが、不正疑惑や危険な事態を招くことになる。 副市長時代の不正疑惑は二件あ
ウクライナ侵攻が起き、ポーランドやバルト三国など、ロシアと国境を接する国々は警戒を強めている。なかでもベラルーシとも国境を接するリトアニアは、ロシアと関係を強化する中国へも警戒を高め、台湾との関係を深めたことで中国から制裁を受けている。 そのリトアニア首相イングリダ・シモニーテがウクライナ侵攻を受け、英誌「エコノミスト」に寄稿した。 ロシアの脅威から目を逸らしてきた西側諸国 すべては起こるべくして起こったことだった。 1999年のプーチンによるチェチェン紛争は、西側諸国の目を覚ますきっかけとはならなかった。2007年のエストニアへのサイバー攻撃、2008年のグルジア紛争、2014年に始まるウクライナへの軍事侵攻と不当なクリミア併合もそうだった。これらの行動の不当性や責任を、ロシアはすべて否定している。 そして、政権に反対する者、「不都合な」目撃者やジャーナリストは、あからさまに数多く暗殺さ
【2月28日 Xinhua News】中国の王毅(Wang Yi)国務委員兼外交部長は25日、英国のトラス外相、欧州連合(EU)のボレル外交安全保障上級代表、フランス大統領外交顧問のボヌ氏とそれぞれ電話会談し、ウクライナ情勢を重点に深く意見交換した。王毅氏はウクライナ問題に対する中国の基本的立場について、次の5点を挙げた。 ①中国は、各国の主権と領土保全が尊重、保障され、国連憲章の趣旨と原則が確実に順守されることを主張する。この立場は一貫しており、また明確である。ウクライナ問題でも同様に適用される。 ②中国は共同・総合・協力・持続可能な安全保障観を提唱する。一国の安全は他国の安全に与える損害を代価としてはならず、ましてや地域の安全を軍事ブロックの強化や拡大によって保障してはならないと考える。冷戦思考は徹底的に排除されるべきであり、各国の合理的な安全保障上の懸念は尊重されるべきだ。北大西洋条
A:何らかの誤算があれば、戦争になる可能性はある。すべてはロシアのプーチン大統領が何を考えているかにかかっているようだ。私は、ロシアの潜在的な動きについて「費用対効果の分析」という観点から考えてきた。プーチンの過去の戦争に関する意思決定のパターンを見てみると、彼はロシアの犠牲者がほとんど出ないような小規模で低コストの戦争を好んでいることがわかる。2008年のグルジア侵攻、2014年のクリミア併合、2015年からのシリアのアサド政権への支援介入は、すべてこのモデルに合致している。 これらの紛争で犠牲になったロシアの人命はごくわずかであり、そのほとんどは金で雇われた傭兵であった。ロシア人が犠牲になったとしても、それはクレムリンによって秘密にされていた。ロシアで最大の国家機密のひとつは、プーチン政権の下で何人の若者が殺されたかということだ。プーチンはこの数字に細心の注意を払い、それが彼の重要な政
画像説明, ドナルド・トランプ・ジュニア氏(手前左)とジャレッド・クシュナー氏(同左)。今年1月、ドナルド・トランプ大統領の就任舞踏会で ドナルド・トランプ・ジュニア氏が11日朝に自らツイートしたメールの詳細は、「とんでもない」では済まされない。「驚天動地」、あるいは「地殻変動的」はどうか。「神々のたそがれ(Götterdämmerung)」ならぬ「ツイッター的たそがれ(Twitterdammerung)」はどうか。 トランプ米大統領の長男はおそらく、米紙ニューヨーク・タイムズがメールの内容を報道する予定だったため、先回りして自ら公表したのだろう。トランプ・ジュニア氏とロシア人弁護士の会談について同紙は9日から連日、報道と言う名の大波でホワイトハウスを直撃し続けていた。その第4波が、メールの詳細報道になるはずだった。
きたの・よしのり/1970年長野県生まれ。モスクワ在住24年の国際関係アナリスト、作家。その独特の分析手法により、数々の予測を的中させている。1996年、日本人で初めて、ソ連時代「外交官・KGBエージェント養成所」と呼ばれたロシア外務省付属「モスクワ国際関係大学」(MGIMO)を卒業(政治学修士)。1999年創刊のメールマガジン「ロシア政治経済ジャーナル」は現在読者数3万6000人。ロシア関係で日本一の配信部数を誇る。主な著書に「隷属国家日本の岐路」(ダイヤモンド社)、「プーチン最後の聖戦」、「日本自立のためのプーチン最強講義」(共に集英社インターナショナル)など。 ロシアから見た「正義」 “反逆者”プーチンの挑戦 ウクライナ問題などで欧米に楯突き、“反逆者”となったプーチン・ロシア大統領。しかし、ロシア側から物事を眺めれば、ウクライナ問題で暗躍する欧米側の思惑など、日本で報道されている“
「人の不幸は蜜の味」と言う。今回、鳩山由紀夫元首相がウクライナ南部のクリミアを訪れたことで、激しいバッシングを受けている一件だ。前回好評だったコラム「ロシアでレクサスが『バカ売れ』するワケ」でも触れた通り、最近筆者は同国を訪問したことでロシア関係のコラムを書いているわけだが、今回は急遽この話題について、国際ビジネスマンの立場から迫ってみたいと思う。 鳩山由紀夫氏の「正論」とは? それにしても、マスコミは、寄ってたかって鳩山由紀夫氏を「悪の主人公」に仕立て上げている。もちろん、その背景はわかる。ロシアは昨年3月、ウクライナ南部のクリミアを一方的に編入。米国をはじめとする西側諸国や日本は「編入は国際法違反」という立場をとるのに対し、由紀夫氏は「編入のプロセスは合法」との見解を示したからだ。 とにかく、どのニュースでも、コメンテーターが鳩山氏の行動を一斉に非難している。だが、大の大人が、一見軽率
【モスクワ時事】12日付のロシア経済紙コメルサントは、鳩山由紀夫元首相がウクライナ南部クリミア半島訪問を強行したことについて「(国際社会がロシアへの編入を承認しない中)このような高いレベルの(外国)政治家が訪問したのは初めて」との識者の話を伝えた。 同紙によると、訪問日程はロシア外務省が計画した。鳩山氏は2014年8月にクリミア行きを希望し、ベラベンツェフ・クリミア連邦管区大統領全権代表に書簡を送付し、ロシア査証(ビザ)取得のための招待状を受け取ったという。日本政府は鳩山氏の訪問を批判している。 クリミア編入後に訪問した外国要人は、欧州サッカー連盟(UEFA)関係者、ジンバブエ閣僚、フランス極右政党「フランスのための運動」とイタリア中道右派「北部同盟」の両党首にとどまる。鳩山氏に同行する政治団体「一水会」の木村三浩代表は14年9月にも訪れた。
Paul Krugman, “Vladimir Putin’s Unraveling Russia,” Krugman & Co., December 26, 2014. [“Putin on the Fritz,” December 15, 2014; “Petrothoughts,” December 14, 2014] ウラジミール・プーチンのロシアはガタガタになってる by ポール・クルーグマン TOM/The New York Times Syndicate いかに迅速かつ疑問の余地なしにロシア経済の歯車が狂ってきたか,目を見張るものがあるね.石油価格急落が大きな原動力になってるのは一目瞭然だ.だけど,ルーブルの下落はブレント石油の下落より進んでいる――今年はじめから石油は 40 パーセント下落しているのに対し,ルーブルは半値になってる. なにが起こってるんだろう? えっとね,ウ
日本出身モスクヴィチカの徒然いわゆるモスクワ情報ではない だけど少し紹介したいロシア人の頭の中、日々ロシアの現実と相対するニホンジンの思うこと、モスクワの子育てのこと…etcを綴っております。 奇跡が起こった と言っても過言ではありません。 10万人規模の反政府大集会があったのに なんと、逮捕者ゼロ!!! 月曜日から水曜日にかけてのミーティングで 毎日300人レベルでぶちこまれてたのに比べたら ・・・天と地の差です。 空気の流れが変わったのは、木曜日から金曜日にかけて。 300人程度の規模で申請されていたところ Facebookやロシア版ミクシィ「VKontakte」、ツイッターなどで どんどん拡散され、FBのイベントページでは36000人が参加を表明。 またモスクワやピーテルだけでなく 極東ウラジオストクからシベリア・ウラル、石油城下町も含めて 80近くの都市でさまざまな主催者が同様のミ
元クレムリン番記者のエレーナ・トレグボワさん。「ロシアのために書き続けるわ」と話す(トレグボワさん提供) 【ロンドン=木村正人】1997年から4年近くクレムリン番記者でプーチン政権を批判、その後、英国に亡命したロシア人女性ジャーナリスト、エレーナ・トレグボワさん(35)が産経新聞と会見し、97年11月にクラスノヤルスク郊外でボリス・エリツィン大統領が橋本龍太郎首相(いずれも故人)と会談した際、「あなたの求める島をすべて返そう」といったんは北方4島の全島返還を約束していたと証言した。 当時、クレムリンの記者クラブに所属していたトレグボワさんがエリツィン大統領に同行していた側近から独自に取材した話によると、大統領は橋本首相との非公式会談で4島返還を約束。これに驚いたヤストルジェムスキー大統領報道官が同大統領の前でひざまずき、「大統領、止めてください。少し待ってください」と翻意を迫った。 大統領
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