アゴラで池田信夫氏が、「ノマドの反乱」というコラムを書いている。その中で「日本人が極端にリスクを嫌うのは農耕民族だからだという説明がされるが、これは歴史的におかしい」と述べているが、まったく同感である。 池田氏は、網野善彦氏の知見を引きながら、土地に縛られた農民だけを社会の中心に据えて歴史を考えることは、天皇制を支えた律令制度が生み出した農本主義的歴史観に過ぎず、「日本人=農耕民族」という歴史観自体が、共同体間の交易や「まれびと」とよばれるノマド(移動民)が経済、文化活動において大きな役割を果たしていた事実を隠蔽することによって成立していると指摘している。 同じように、現代の終身雇用制に裏打ちされた正社員中心の農本主義的な社会システムも1960年代以降の高度成長経済の下でたまたま成立した擬制に過ぎない。今般の不況下において、経団連、そしてそれと対峙する大企業の労働組合も、口を揃えて「終身雇
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