国連教育科学文化機関(ユネスコ)は11日、深刻な干ばつに度々見舞われてきたケニア北部トゥルカナ地方で巨大な地下水源が見つかったと発表した。英メディアによると、ケニア全体の消費量の70年分に当たる水が蓄えられているとされ、同国の水事情が一変する可能性もありそうだ。 地下水源は衛星やレーダーを使った調査で見つかった。この調査事業には日本政府も資金協力している。水資源の実際の活用に向けて、今後さらなる研究が進められる見通しだ。 トゥルカナ地方の住民の多くは遊牧民。ケニアで最も降水量が少なく貧しい地域の一つとされる。これまで何度も深刻な干ばつに襲われてきた。 それだけに期待は大きく、ケニア政府の閣僚からは「干ばつに苦しめられてきた地域に希望をもたらす」と歓迎する声が出ている。ユネスコによると、ケニアでは、4千万人超の人口のうち約1700万人が安全な水を十分に確保できないでいる。(共同)