じゃんけんからサッカー、コスプレからワルツまで、古今東西、老いも若きも、人は様々な遊びを楽しんできた。「遊ぶこと」それ自体を目的とする行為を、なぜ人はするのか。 この疑問に対し、ロジェ・カイヨワが、神話や文化人類学、歴史学や社会学から解きあかしたのが『遊びと人間』だ。 「遊び」といってもその範囲は膨大だ。一人でするもの、複数でするもの、人数が決まっているものや、道具の有無、時間や場所が指定されているもの、厳密にルール化されているものから、自由度の高いものまで、つかみどころがない。 これを捌いていく手際が鮮やかだ。 まず、遊びを定義することで、外堀を埋める。つまり遊びとはこういうものなのだ。 強制されず、自由な活動 生活から隔絶され、予め決められた時空間に制限される 展開が決まっておらず、創意の工夫が残されている 富を生み出さない、非生産的な活動 ルールがあり、そのルールだけがその場で通用す
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