東京農工大学大学院工学府の伊藤伸教授、東京大学未来ビジョン研究センターの渡部俊也教授らは、大学の研究マネジメント人材「リサーチアドミニストレーター(URA)」の活動が、外部研究資金の獲得にどのように影響するか明らかにした。URA間で研究者支援の知識・ノウハウ共有ができている大学は、そうでない大学に比べ、共同・受託研究費の獲得の伸びが高いと分かった。URAが少ない大学は、連携による交流や研修を意識するとよさそうだ。 調査はURAなどへの2015年の全国アンケート(有効回答400件、回収率2割)を活用した。大規模研究大学の回答が多かった。産学連携や外部資金、研究戦略に対する個人・職場の業績や、上司や同僚間との関係性を主観で聞いた。さらに15―16年度の各大学外部研究費の文部科学省調査を使い、構造方程式モデリングなどで分析した。 その結果、大学全体の業績は、URAが「知識を共有できている職場環境