内外を騒がせている韓国の”黄禺錫事件”に韓国国民は複雑な思いを抱いている。 世界最先端技術−「ES細胞開発」の誇りが一挙に"世界的な詐欺劇"に暗転したからだ。しかし世論の底流には黄教授に対する支持と未練が根強い。そこには韓国人にとって民族的な"見果てぬ夢"がある。 いまなおインターネット世界では若者世代による黄教授に対する支持と批判の大論争が延々と展開されているが、ある"ネティズン"(ネット市民)はネットにこんな"小説"を寄せている。 「黄教授の名前が人びとの記憶から忘れ去られていた二〇一〇年秋、難治病患者たちのなかで金剛山観光に行ってきて完治したという奇跡のような話が広がった。金剛山に万病に効くわき水があるといったウワサも流れたが完治した人たちは沈黙していた」 「しかし完治患者が千人に達したとき、韓国政府は世界を驚かせる発表をした。黄教授の才能を惜しんだ政府が、北朝鮮の協力を得てひそかに