●小型HDDへの取り組みが分けた明暗 2005年末から2006年にかけて、ストレージ業界で大きな動きがあった。1つは2005年12月21日に発表されたSeagate TechnologyによるMaxtorの買収、もう1つは富士通によるHDD事業の強化方針の表明である。 一見するとこの2つのニュースには何の関連性もないように見えるのだが、筆者にはあることが関連しているように思えてならない。それは、成長分野に対する取り組みの問題だ。 現在、世界のPC市場で最も顕著な伸びを示しているのはノートPCの分野である。わが国のみならず、米国でも市場全体に占めるノートPCの割合が50%を超えたようだが、今、最も急速にノートPCの売り上げが増大しているのは中国らしい。昨年から、Intel製チップセットが不足し、Intel自身が純正のマザーボードにATI製のチップセットを採用せざるを得なくなっているほどだが、