「飯塚さん、少しお話を伺ってもよろしいでしょうか」 本誌記者がそう声をかけると、歩行器にもたれかかりながら覚束ない足取りで歩いていた老人は、弱々しく視線を上げ、驚いたような表情を見せた――。 12月下旬の朝9時半、一人の老人が自宅マンションを出て、妻と共にタクシーに乗車した。向かった先は都内にある病院。彼は’19年4月、池袋(豊島区)で暴走事故を起こした、旧通産省工業技術院元院長の飯塚幸三氏(88)である。 ’19年4月、フレンチレストランを予約していた飯塚氏は妻を助手席に乗せ、車を運転していた。東池袋の交差点に差し掛かると、飯塚氏の車は突然、150mにわたって暴走。親子用自転車に乗っていた松永真菜さん(享年31)と娘の莉子ちゃん(享年3)を撥(は)ねて死亡させ、8人に重軽傷を負わせた。 「自転車に乗った母と娘がグレーのプリウスに衝突され、6mほど吹っ飛ばされていました。プリウスはそのまま
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