「今度はヘリコプターと飛行機の違いを考えよう」。4月上旬、横浜市のマンションの一室にある「ふくしま国語塾」。塾長の福嶋隆史さん(38)の言葉に、中3から高2までの4人が一斉に考え込んだ。「対比」の力を高める授業だ。 「機体の大きさ」「乗れる人数」など、比較する観点を考えて表に整理。福嶋さんが「『ホバリング』は実際の動きを見ているから高レベル。Aマル!」と、その場で評価を下す。評価は客観性や独自性がポイントで、最低のCから最高の「トリプルA」まで9段階。「翼の有無」といった見た目より、「人命救助が可能か」など本質に迫るほど高評価になる。 この日は「マンガと小説の違い」「写真と映像の違い」などの課題でも議論が白熱した。高2の男子生徒は「学校の国語の授業より、実践的な力がついた実感がある。もっとやりたくなる」と話した。 小学校教諭だった福嶋さんが国語の専門塾を開いたのは2006年。「国語力とは、