■要旨 弊社の「新型コロナによる暮らしの変化に関する調査(以下、新型コロナ調査)」では生活行動の一貫としてメディアとの接触状況の変化についても定点観測を続けており、外出を控え家の中にこもりがちな生活を送る中、ネット系メディアを中心に利用が増えた状況が続いていることを示してきた。こうした状況を踏まえ、本稿では、人々がテレビに代表されるマスメディアやネット系メディアにどれくらいの時間、接触しているかについて分析した結果を示した。 分析の結果、以前から喧伝されていたほど、若者がこぞってテレビから離れていたわけではないものの、視聴時間の点でみれば40~50代と並んで短く、むしろ高齢層の突出ぶりが際立っていることが明らかにされた。また、コロナ禍に注目されてきた動画配信サービスも利用は拡大しているものの、テレビほど長時間利用されているものではなく、旧来のメディアに比肩するレベルに達するには、まだ相応の