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  • ヤンキー内閣?: 天野祐吉のあんころじい

    「笑う子規」(天野祐吉選・南伸坊絵・筑摩書房)より なんだかがっくりの年の瀬だが、 世の中にはいいことを言う人がちゃんといて、 まだまだ捨てたもんじゃないなあと元気づけられる。 橋治さんとか高橋源一郎さんとか斎藤環さんとか……あ、そうそう、斎藤環さんと言えば、 昨日(27日)の朝日新聞のオピニオン欄に載っていた斎藤さんの話は面白かったなあ。 読んだ? 安倍政権の誕生は「ヤンキー社会の拡大映す」だって。 政権が変わるとさ、いつもマスコミって「○○内閣」ってネーミングするじゃない? 小泉内閣のとき、ぼくもテレビに聞かれて「ネコだまし内閣」って答えたことがあるけど。 で、こんどもまたマスコミは飽きもせずに、同じことをやってる。 もっとも、説明的なものばかりで、面白いネーミングには一つもお目にかかれなかったけれど、 斎藤環さんの話を読んで、「あ、これだ!」と思ったね。 ヤンキー内閣 斎藤さん自身

    ヤンキー内閣?: 天野祐吉のあんころじい
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2012/12/29
    世論に押されて実はヤンキー化しているマスコミがその傾向を後押しし、結果、日本の政治が無意味な決断主義に陥っています。
  • 成長はもういい: 天野祐吉のあんころじい

    電球は1000時間で切れるように、いままでつくられていたんですって。 電球だけじゃない。 いまも電気製品の大半は、もっと長持ちできるのに、早く壊れるようにつくられているんですって。 そういう話は前から聞いてはいましたが、 それが当の話であることを、みごとに実証したテレビ番組を見ました。 先日NHKで放送されたフランス・スペイン合作のドキュメンタリー番組「電球をめぐる陰謀」です。 このことはぼくの「CM天気図」にもちょっと書きましたが、ひどい話です。 つまり、電気製品が長持ちしたら、買い替えが進まない。 どんどん買い替えてもらうためには、早く寿命がくるようにしなきゃならない。 そうしなければ、大量生産・大量消費の歯車が勢いよく回らない。 歯車が勢いよく回らなきゃ経済成長が持続しない。 というわけですね。 こわれた商品の修理を頼むと、「買い替えたほうが修理より安いですよ」と買い替えをすすめる

    成長はもういい: 天野祐吉のあんころじい
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2012/08/31
    永久につづく成長なんて絶対にあり得ない。
  • 商品広告?意見広告?: 天野祐吉のあんころじい

    古い話で恐縮ですが、6年前の夏、岩波書店からこんなが出ました。 タイトルは 憲法を変えて戦争へ行こう という世の中にしないための18人の発言 井上ひさしさんとか美輪明宏さんなど18人の意見をのせたブックレットで、装幀は副田高行さん。 改憲論議がまたぞろ出てきた中でのタイムリーな出版なのですが、 だけでなく、その新聞広告がまた話題になりました。 たとえば,これです。 1冊のに新聞1ページを使った大型広告というのもオドロキですが、 そのコピーが全国の新聞42紙(中央紙・ブロック紙・地方紙)に一斉に掲載されたこと、 しかも、そのコピーとデザインが新聞によっていろいろ変わるというやり方にもびっくりでした。 たとえば、こんなふうにです。 コピーはこうです。 およそ5000万人が死んで、今の日国憲法は生まれた。 「たとえ戦争になっても、戦いに行くのは他人」だと、思っていませんか? 見上げれば 

    商品広告?意見広告?: 天野祐吉のあんころじい
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2011/12/04
    『憲法を変えて戦争へ行こう』。「本当に怖いことは最初、人気者の顔をしてやってくる。 」
  • テレビさんへ: 天野祐吉のあんころじい

    けさ(23日)の朝日新聞の第1面です。うまいレイアウトだなあと感心しました。 「原発コスト4割高」というトップの大見出し。 そこに左から割り込むように、チェルノブイリの原発事故で汚染された地域の写真。 「立ち入り禁止」の立て札が、「原発コスト4割高」の記事の侵入に「NO!」と言ってるみたいで。 そうなんだよね。原発の発電コストが高くなろうが安くなろうが関係ない。 これはもう、お金の問題じゃない。 ちなみに先日の朝日には、同じ取材班によるこんな写真ものっていました。 原発事故で消えてしまった町や村の名札です。(撮影・日吉健吾さん) 「今回の特集は原発国民投票です」という通販生活のCMにも、こういう墓標が必要のようで。 ただし、前回のブログで、放送を断ったのは「各放送局」と書きましたが、 あれはぼくの間違いで、断ったのはテレビ朝日ということでした。 ただ、ほかの民放局に申し入れても、たぶん答え

    テレビさんへ: 天野祐吉のあんころじい
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2011/11/24
    テレビはあくまでもテレビらしく、つまりわかりやすく、そして誤解を恐れずに言えば面白く、とことん議論する場を、たくさん用意してほしい。
  • これって意見広告?: 天野祐吉のあんころじい

    もうご存知の方が多いと思うけど、このCMの放送がテレビ局で断られたんですって。 ま、テレビ政治的な意見広告を扱わないことになっているので、これを政治的な意見広告と判断したんでしょうが、さて、どうなのか。 それに対するぼくの意見(異見)は23日の「CM天気図」(朝日新聞)に書きましたので、くわしいことはまた。

    これって意見広告?: 天野祐吉のあんころじい
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2011/11/22
    さて、どうなのか。
  • 絵の話・字の話: 天野祐吉のあんころじい

    下は、谷内六郎さんの「北風とぬりえ」の中の「白い坂道」という章の絵です。 で、その下は、谷内さんが書いたその章の原稿の1枚目、手書きのものです。 当時はワープロなんてなかったし、あっても谷内さんは使わなかったでしょう。 で、その次のブロックは、同じ原稿を印刷用の文字で組んだものです。 上は明朝体、下はゴシック体です。 つまり、一つの絵に、原稿を3種類の書体で 並べてみたわけですね。 何故、こんなことをするのか。 ま、隠居はヒマだから、ということもあります。 が、それだけじゃない。 絵と字の働きを、いろいろ考えてみたかったんです。 たとえばいま、絆、絆って、 やたらに「絆」って言葉が使われているけれど、 「絆」ってゴシック体で叫んだって生まれるもんじゃない。 手書きの文字が持っているような手触りのある言葉の力が、 当の絆を生むんじゃないか、とか。 でもなあ、そんなこと、1人で考えていたって

    絵の話・字の話: 天野祐吉のあんころじい
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2011/11/16
    「絆」ってゴシック体で叫んだって生まれるもんじゃない。
  • 広告のゆくえ: 天野祐吉のあんころじい

    企業にとって、いちばん大切なのは「信用」です。 それも市民社会での信用です。世間の信用です。 そのことがいちばんわかっていないのが、いまの電力会社です。 テレビで昨今の九州電力の対応を見ていると、 あきれてものが言えません。だから、きょうは言いません。 で、話題一転。 このCM、見たことありますか。 たしか、おととしのカンヌ国際広告祭のフィルム部門で金賞をとったCMですが、東京からスタートした女の子と、福岡からスタートした男の子を、ずーっとドキュメンタリー風に追って、ウェブで流しつづけたらしい。その総集編みたいなカタチでテレビCMをつくったんだそうです。 CMそのものもよくできているけれど、そのプロセスをウェブで流し、話題づくりをしていったところが面白いし、新しい。 作ったのはクリエイティブ・ディレクターの伊藤直樹さん。 この人の面白いところは、ウェブがらみの新しい広告の方法論を切り開いて

    広告のゆくえ: 天野祐吉のあんころじい
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2011/11/06
    企業にとって、いちばん大切なのは「信用」です。
  • 明るい生活: 天野祐吉のあんころじい

    CMディレクターの中島信也さんとトークをしてきた。 トークの素材として、中島さんがこれまでに演出したCMを40ほど見せてもらったのだが、 その中にこんな1があった。数年前につくられたというナショナルの電球のCMである。 これって、なかなかいいよね。 ナショナルに限らず、これまで電球のCMといえば、明るさばっかり強調していた。 明るいこと=豊かなこと、みたいに。 その先頭を切ってきたのがナショナルで、 そのミュージックスローガンは ♪あかる〜いナショナル あかる〜いナショナル みんな家じゅう電気でう〜ご〜く だった。 たしかにそれは、うれしいことだった。 60ワットの電球が100ワットに変わったときは、40ワットぶん気持ちが豊かになった。 が、このCMは言う。 「明るいだけでは未来は暗い」 いま、このコピーが、切実に心にひびく。 明るさはほどほどでいい。 問題は、その電灯の下の生活のあり

    明るい生活: 天野祐吉のあんころじい
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2011/10/18
    「明るいだけでは未来は暗い」。
  • いい國へ行こう: 天野祐吉のあんころじい

    この広告には、ちょっと驚いた。 きょう(7日)の朝日新聞にも書いたけれど、マッカーサーがパイプをくわえ、米軍機から丸腰で日の地に降り立とうとしている。 これって、アメリカ人には「勝利」を、日人には「平和」を広告する、絶妙な広告写真だったんじゃないかと思う。ここでのパイプは「余裕」の、丸腰は「平和」の表象だよね。 それにしても、66年前の原爆、そしてそれから66年後の原発。 二度も原子力にひどい目にあわされて、それでもまだ懲りない人たちがいる。 先日、テレビを見ていたら、自民党の石破さんがこんな意味のことを言っていた。 日は核兵器を持った國に囲まれている。 いざというとき、日も核兵器を作ることができるように、 原発は維持していなければならない。 それが、核の抑止力にもなるだろう。 原発が必要なのは、経済成長を続けるのに不可欠だからだ、という人だけじゃない。 核兵器をつくる余地を残して

    いい國へ行こう: 天野祐吉のあんころじい
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2011/09/08
    「いい國つくろう、何度でも」のしつこさも大切だが、その「いい國」には原発があるのかどうか、そういうことをしっかり考えながらやらなくっちゃ。
  • どうする、意見広告: 天野祐吉のあんころじい

    (1967年3月3日、開高健さんや小田実さんらのべ平連が、ワシントンポストに出したベトナム戦争反対の意見広告。65年11月にニューヨークタイムスに出した同じ趣旨の広告の第2弾。題字は岡太郎さん) 面倒でも、まず、1961年にニューヨークタイムスが出した次の宣言を読んでください。 ニューヨークタイムズは、合衆国憲法修正第一条の目標を促進するために、われわれの広告欄をあらゆる意見のために開放しておかなければならない。 中傷文書に関する法律に反しないか、礼儀や良識の限界を超えていないか、事実は正確か、といったことが問題になるのはもちろんだが、新聞の自由の原則は、われわれが容認できないような事件も報道することが必要なように、われわれが大きな抵抗を感じるや、嫌悪を感じざるを得ない政党や政治活動の広告をも受け入れる義務をわれわれに課している。 憲法が保証しているのは、発行者の発行する権利だけではな

    どうする、意見広告: 天野祐吉のあんころじい
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2011/08/14
    憲法が保証しているのは、発行者の発行する権利だけではない。大衆の知る権利の保証であることがより重要なことである。
  • 反論の権利: 天野祐吉のあんころじい

    ことの起こりは、この広告でした。 1973年12月2日、サンケイ新聞にのった自民党のこの広告が、反論権問題に火をつけました。 「前略日共産党殿 はっきりさせてください」 というキャッチフレーズで、自民党共産党を批判したのです。 内容は、当時の共産党が参院選むけに掲げてきた「民主連合政府綱領」が、自衛隊・安保条約・天皇などの点で共産党の綱領と矛盾している、はっきりしてほしいという趣旨のものでした。(イラストがすごいですね) これに対して共産党は、ぜひ反論したい、自民党の広告と同じ大きさの反論スペースを無料で提供してほしいと新聞社に申し入れました。 当時、ドイツではそのテの反論権が存在していましたし、アメリカではテレビでの反論権が認められていたんです。 が、サンケイ新聞は有料ならいつでもスペースを提供するし、自民党がその分もカネを出すということが確認できれば、無料で提供するという回答をしま

    反論の権利: 天野祐吉のあんころじい
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2011/08/09
    ふんだんにカネを持っている側の一方的な意見広告が野放しになっていいはずはない。
  • 反論権をもう一度: 天野祐吉のあんころじい

    1988年の4月27日、こんな大型広告が主な全国紙に一斉に掲載されました。 前年から設定された原子力発電安全月間に先駆けて、というのがこの広告を出した電事連の言い分ですが、この数日前、4月23・24の両日に、東京で初めてという大きな規模で開かれた反原発集会「原発とめよう1万人集会」に象徴される反原発運動の大きな盛り上がりへの、対応の一つであったのかも知れません。 それはともかく、こんな大々的な原発推進広告は前代未聞のことだったので、ならばこちらもと、当時の「広告批評」で大急ぎ反応特集を組みました。その中で、この広告に対する感想を聞いたアンケートでは、鶴見俊輔さんや山田太一さんなど、多くの方から貴重なご意見をいただきましたが、ここではその中の一つ、高木仁三郎さんのお答えをご紹介しておきましょう。 はっきり言って、この広告を見て「原発はとめられる」の感をいっそう強くしました。 反原発運動の盛り

    反論権をもう一度: 天野祐吉のあんころじい
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2011/08/03
    一方的な意見広告で迷惑を受けた人は、その広告と同じスペース(テレビならタイム)での反論広告を無料で出せる制度。
  • 広告の詐術: 天野祐吉のあんころじい

    広告は詐術です。 が、詐術がいけないとは、一概に言えません。 詐術がすべていけないとしたら、手品もいけないし、恋のテクニックもいけない。 人をうっとりさせたりびっくりさせたりする小説映画もいけないということになるでしょう。 つまり、問題は詐術の質です。 いちばんタチが悪い詐術は、しばしばまことしやかな顔をしています。 上の広告を見てください。 1984年に出た原発の広告です。テーマは核燃料のリサイクル問題。 核燃料はリサイクルができるので、いつまでも使えるという話です。 ま、これは結果として嘘っぱちになりましたが、 問題は、嘘かほんとかというより、この広告のツクリなんですね。 すごく大まじめな顔つきをしている。モットモらしい表情をしている。 そこが問題です。 キャッチフレーズもモットモらしいのですが、 当のクセモノはボディコピーです。 どちらの広告にも900字ほどの解説がびっしり書かれ

    広告の詐術: 天野祐吉のあんころじい
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2011/07/22
    読んでくれなくていい。すごいと感じてくれればいい。そこが悪しき詐術の常套手段。
  • 続・原発広告: 天野祐吉のあんころじい

    前回紹介した広告の内、 「世界一の技術が、日の原子力発電を支えています」 というのは、政府広報ではなく、電気事業連合会の広告でした。 訂正しておきます。 ついでだから、電気事業連合会が同じ頃に出した広告も、 いくつか紹介しておきましょう。(「広告批評」1987年6月号) これは前にもこのブログで紹介しましたね。 宮城県南三陸町(当時は志津川町)の子どもたち。 この子たちがいまどうしているか、気がかりです。 原発がなければ、テレビで甲子園も見られないよっていう広告。 高校野球をとるか、原発をとるか。どうします、あなた? 舞台向かって左から、水力・石油・原子力・石炭・液化天然ガス。 主役のスターは、もちろんまんなかの原子力くん、というわけ。 「石油に代わるエネルギーの開発が急務です」と、 ひとりで悲壮な決意を表明していますが、 びっしり書かれたボディコピーは素人には???。 だいたい読んでも

    続・原発広告: 天野祐吉のあんころじい
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2011/07/12
    素人は黙って我々にまかせろということなんでしょう。
  • 政府広報ってなんだ: 天野祐吉のあんころじい

    これ、1982年から86年にかけての「政府広報」です。 原発の安全性をアピールするものの中からほんの一部を選びました。 「広告批評」の87年6月号で、こうした広告をたくさんとりあげ、 高木仁三郎さんにこまかくその嘘を指摘してもらったり、 広瀬隆さんと野坂昭如さんに反原発論を書いてもらったりしたのですが、 いま改めてこうした政府広報を見ると、 そのこわさにぞっとしてしまいます。 「世界一の技術が、日の原子力発電を支えています」だそうで。 じゃあ、世界中で原発事故が起こっても不思議はないわけですね。 (写真上)「原子力発電は『安全』をすべてに優先させています」。 そうですか、すべてに優先させていたのは、お金じゃなかったんだ。 (写真下)万全を期していたのは「安全確保」じゃなくて「利益確保」でしょう。 (写真上)夜は電力が余っているんじゃなかったんですか? (写真下)原発がないとコアラは呼べな

    政府広報ってなんだ: 天野祐吉のあんころじい
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2011/07/11
    これは明らかに「行政広報」じゃない、「意見広告」だ。
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