『「所有権」の誕生』という本を読んだ。おもろかった。*1 「所有権」の誕生 作者: 加藤雅信出版社/メーカー: 三省堂発売日: 2001/02メディア: 単行本 クリック: 20回この商品を含むブログ (8件) を見る 財産ということを法律(民法)的に考えるときに最も基本的なのは「所有権」という観念で、私としては(ネットを流れる)情報の価値をこの観念の延長で捉えているうちは誤解しか生まないような気がなんとなくしているのだけど、情報の価値には「知的所有権」という言葉を貼っつけて所有権観念のスピンオフとして考えることに一応はなっているから、あるべき知的財産の姿について建設的な議論をするためには、所有権というもんがなにもんかということはやっぱりちゃんと考えておく必要がある。 で、所有権を社会形態から論じた人は古今東西たくさんいるのだけど、所有権という観念が存在していること自体は前提になっていて、
某MLで話題になったネタで恐縮ですが, なぜジンバブエ中銀は貨幣供給量を減らせないか 中央銀行の品格 がイかしてる♪ というか大停滞論争に関わった人なら誰しも「既視感」を持たざるを得ない言明です.ちょっと引用すると, 最近産業界の一部から中央銀行に対して高いインフレ率を抑制する手段として貨幣供給量の伸び率を抑制するように求める声が高まってきた。 しかし、過剰な貨幣が過少な商品を追い求めるためにインフレになる、という新古典派経済学・マネタリスト学派に基づいた考え方は、ジンバブエの場合にはあまりにも単純すぎる。 ジンバブエにおいて貨幣供給量が増えているのは、農業分野や製造業分野といった民間企業部門で、生産活動向けの資金需要が増えているため、官民金融機関を通じた貸出が増えていることが原因である。 資金需要があるから資金供給して,資金需要がないから資金供給しない……ってのは変動相場制では一番やって
Subprime Mortgages: What, Where, and to Whom? Chris Mayer and Karen Pence 2008-29 Abstract: We explore the types of data used to characterize risky subprime lending and consider the geographic dispersion of subprime lending. First, we describe the strengths and weaknesses of three different datasets on subprime mortgages using information from LoanPerformance, HUD, and HMDA. These datasets embody
英Times(Times of London)が,200年以上前の記事も対象にしたデジタルアーカイブを開発していたが,そのサービス“Times archive ”が始まった。 1785年から1985年までの200年間の過去記事をしばらく無料で利用できるというからすごい。さすがに保存状態が良くない記事も少なくないが,歴史的な貴重なニュース記事に今なら無料でアクセスできるのだ。歴史家や戦争研究家にとっても,学術資料として重宝なはず。 Times OnlineのAnne Spackman編集長は,このサービスを無料で継続していくか有料化するかを,未だ決定していないという。NYTの例からもわかるように,新聞社アーカイブサービスにも部分的にしろ無料化の波が押し寄せてきている。 また同編集長が,今回の“Times archive ”を伝統ある新聞社のオンラインアーカイブの決定版と自慢するだけあって,非
経済学者 | 安田洋祐(やすだようすけ) のブログ。久々にデザインを変更しました!(2016年1月28日) すっかりご紹介が遅くなってしまいましたが、まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのかに続いてゴールデンウィーク中に読了した、行動/実験/神経経済学を扱った以下の啓蒙書について取り上げたいと思います。 本書はイタリア人学者マッテオ・モッテルリーニさんのベストセラーを翻訳したもので、非常に読みやすい語り口で広範なトピックについて分かりやすく解説されています。特にまだ邦語で解説記事がほとんどない最新分野である神経経済学に関してもかなりページを割いているのが特徴的です。 ただ、このモッテルリーニさん、ロンドン大学で経済学を修めているわりにはかなり基本的なことが理解できていません。以下、期待効用理論についての初歩的な誤解を露呈している箇所がありましたので抜粋させて頂きます。 (90ページよ
法律科目の答案作成上の注意点 答案作成上の注意点 1 答案作成の一般的な注意 イ 判例・学説について 答案は、判例・通説の考え方を基本にして書いてください。といっても判例・通説に従えという意味ではありません。試験問題は、皆さんの理解度・応用力を見るものですから、まず正確に問題の焦点を理解していることを示す必要があるのです。少数説に従ってもかまいませんが、それには十分な理由付けが必要で、そのためには判例・通説の抱える問題点が正確に示せないと説得力を欠くことになってしまいます。 一方、判例・通説の結果だけを暗記していても最低の合格ラインにはなりますが、これでは本問のように少し応用型の問題が出た場合に対応できません。判例・通説の論理(理由付け)まで理解している必要があります。また、判例・通説で処理できる典型的な問題について解答を書く場合にも、反対説からの批判やそれに対応する判例・通説の発展型まで
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