ブックマーク / gendai.media (828)

  • イーロン・マスク率いるニューラリンク社が開発するロボット義肢とは(渡辺 正峰)

    イーロン・マスクの立ち上げたニューラリンク社は、手足の動かなくなった患者に、脳からの信号だけで意のままに動くロボット義肢を提供することを、研究開発のプライマリー・ターゲットに定めている。 果たして、数年以内に、車椅子生活だった人が街なかを自在に歩き回る日は来るのか? アメリカ中国などのブレインテック(脳科学を応用したテクノロジー)先進国の今と未来、そして、遅れをとる日の情勢についてみていきたい。 第一回記事はこちら『ヒトの意識をコンピュータへ移植することはできるか?』 第二回記事はこちら『生きたまま、ヒトの意識をコンピュータに移す方法とは?』 第三回記事はこちら『ヒトの意識をコンピュータに移したら、どんな世界が待ち受けているか』 サイバーパンクな未来は訪れるか? 脳に電極を入れ、ロボット義肢を装着した人々が街を歩き回るようなサイバーパンクな未来は、2020年代のうちに訪れるだろうか。

    イーロン・マスク率いるニューラリンク社が開発するロボット義肢とは(渡辺 正峰)
  • いま、「言葉のインフレ」が起きている。日本語はこれからどこへいくのか(川原 繁人,俵 万智)

    いま、「言葉のインフレ」が起きている。日語はこれからどこへいくのか 俵万智×川原繫人 特別対談・後編 日を代表する歌人・俵万智と新進気鋭の言語学者・川原繁人。言葉のプロフェッショナルによる白熱の対談を前後編でお届け。 後編では短歌の字余りに日文化の「型」、日語の行方を語り尽くす。 前編はこちら:俵万智×川原繁人 歌人が見ている言葉の世界を、言語学者が覗いてみた 「字余り」の可能性 川原 後編は、短歌の中で重要な「字余り」からスタートしましょう。俵さんの歌は、字余りの仕方が言語学的に理にかなっている。私が特に好きなのが、最初に挙げた「『今いちばん行きたいところを言ってごらん』行きたいところは あなたのところ」という短歌。この歌は、初句から「今いちばん」と6字で字余りなのに、それをまったく感じさせません。 この短歌を分析すると、まず文字数だけ見ると確かに「い・ま・い・ち・ば・ん」で字余

    いま、「言葉のインフレ」が起きている。日本語はこれからどこへいくのか(川原 繁人,俵 万智)
  • 俵万智×川原繫人 歌人が見ている言葉の世界を、言語学者が覗いてみた(俵 万智,川原 繁人)

    出会いのきっかけ 俵 川原先生と繋がった最初のきっかけはTwitterでした。私が先生をフォローしていて、ある日ふとツイートが目に入ったんです。 そこで先生がご自身の著書『「あ」は「い」よりも大きい!?』('17年、ひつじ書房)を文庫化したいと書かれていて、「もし文庫化するなら私が解説を書きます」とリプライしたのが始まりでした。 川原 あれには驚きました。まさか俵万智さんが自分のツイートに反応してくれるなんて、夢にも思いませんでしたから。しかも、解説を書いてくれるというオファーだったので、家族みんなでびっくりしましたよ。 私も以前から俵さんの作品のファンで、『音声学者、娘とことばの不思議に飛び込む』('22年、朝日出版社)の中でも短歌を紹介させてもらいました。「『今いちばん 行きたいところを言ってごらん』行きたいところは あなたのところ」(’87年、角川書店『とれたての短歌です。』より)と

    俵万智×川原繫人 歌人が見ている言葉の世界を、言語学者が覗いてみた(俵 万智,川原 繁人)
  • プロの音楽家も疑問に思っている! ステージによって音響が変わるのはなぜ?(フランソワ・デュボワ)

    マリンバのソリストにして作曲家、日を拠点に世界で活躍する音楽家であるフランソワ・デュボワさんの最新作『楽器の科学』が話題になっています。 ピアノやギター、バイオリンなど、個性豊かな「魅惑の響き」はどう作られるのか? 楽器の素晴らしさを引き出すコンサートホールの条件は? 楽器と音響の秘密を解き明かすため、デュボワさんが訪ねたのは「音響設計」のプロフェッショナル・永田音響設計。いったいどんな話が飛び出すのか? 弾く人も聴く人も、科学の視点で音楽を楽しもう! コンサートホールで経験した「ふしぎな現象」 デュボワ:私は好奇心や探求心が人一倍強いこともあって、今回、『楽器の科学』というサイエンス系のを書いたことでものすごく勉強になったし、新しい発見があったという話を前回しました。 それをもとに、「なぜ人はそう思うのか?」「なぜそうであると決めつけてしまったのか?」というところまで次々と疑問が湧い

    プロの音楽家も疑問に思っている! ステージによって音響が変わるのはなぜ?(フランソワ・デュボワ)
    Seiji-Amasawa
    Seiji-Amasawa 2023/01/06
    “それから、すごくツルツルした壁だけでできているホールというのはすごく疲れるんですよ。特に壁際の席に座ると顕著です”
  • コンサートホールづくりの要「音響設計」とはどのような仕事か?(フランソワ・デュボワ)

    マリンバのソリストにして作曲家、日を拠点に世界で活躍する音楽家であるフランソワ・デュボワさんの最新作『楽器の科学』が話題になっています。 ピアノやギター、バイオリンなど、個性豊かな「魅惑の響き」はどう作られるのか? 楽器の素晴らしさを引き出すコンサートホールの条件は? 楽器と音響の秘密を解き明かすため、デュボワさんが訪ねたのは「音響設計」のプロフェッショナル・永田音響設計。いったいどんな話が飛び出すのか? 弾く人も聴く人も、科学の視点で音楽を楽しもう! プロの音楽家が驚いたこと デュボワ:私は作曲家として音の組み合わせからなるハーモニーや倍音、共鳴などの現象に非常に興味をもっています。今年刊行した『楽器の科学』の中でも、ぜひ音について取り上げたいと考えていました。プロの音楽家といえども、音響の専門知識に関してはほとんど素人同然なわけです。同書の第4章で「コンサートホールの音響科学」につい

    コンサートホールづくりの要「音響設計」とはどのような仕事か?(フランソワ・デュボワ)
  • 日本での「不毛な反ポリコレの議論」を超えるために、これから「参照されるべき視点」(ベンジャミン・クリッツァー)

    3つの「エセ真理」 2018年にアメリカで出版されてベストセラーになった憲法学者のグレッグ・ルキアノフと社会心理学者のジョナサン・ハイトの共著が、11月末、日でも『傷つきやすいアメリカの大学生たち 大学と若者をダメにする「善意」と「誤った信念」の正体』という邦題で翻訳が出版された。 書は、アメリカの大学で巻き起こっている「キャンセル・カルチャー」や「ポリティカル・コレクトネス」の問題が発生する背景や、アメリカの学生たちが「Woke(政治や社会問題に対する意識が高い人たちの俗称)」になっている原因を分析したである。 具体的には、1995年以降に生まれてネットやSNSと共に育ってきた「i世代」と呼ばれる若者たちの世代的特徴や、学問の理念よりも経済的利益を優先するあまりに若者たちを「お客様」として扱うようになった現代の大学の体質などが、さまざまな文献や数多くの具体例を参照しながら、問題の原

    日本での「不毛な反ポリコレの議論」を超えるために、これから「参照されるべき視点」(ベンジャミン・クリッツァー)
  • 最新対話型AI「ChatGPT」の衝撃…! ついに人工知能と本当に話せる時代が到来した(小林 雅一) @gendai_biz

    多彩な頭脳労働をこなしてくれる 「これぞ物の人工知能」と呼べそうなものがついに登場した ―― 米国の研究機関OpenAIが最近公開した言語生成AIChatGPT」が今、世間の注目を浴びている。 すでにツイッターなどで大きな話題になっている他、つい先日ノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン氏がニューヨークタイムズのコラムでも紹介した程だから、いわゆる技術オタクのみならず一般の人たちの間でも相当知られているはずだ。 このシステムはユーザーとの対話形式で、政治・経済・文化をはじめ、あらゆる分野における質問に丁寧に答えてくれる。また、こちらのリクエストに応じて、何らかのテーマに関する小論文や短編小説を書いたり、ソフトウエア・コードのデバッグ(誤り訂正)などもしてくれる。 他にも多彩な頭脳労働をこなしてくれるので、ひところ取り沙汰された「人間の仕事(特に頭脳労働)がAIに奪われる」という

    最新対話型AI「ChatGPT」の衝撃…! ついに人工知能と本当に話せる時代が到来した(小林 雅一) @gendai_biz
  • 【独占インタビュー】スティーブン・ピンカーが語った「進歩・傷つきやすさ・合理性」について(スティーブン・ピンカー) @gendai_biz

    『21世紀の啓蒙』『暴力の人類史』などの著作で知られ、さきごろ新著『人はどこまで合理的か』が刊行されたハーバード大学心理学教授スティーブン・ピンカー博士に、批評家ベンジャミン・クリッツァー氏が行ったインタビューを3回シリーズでお届けする。3回シリーズの最終回は、キャンセルカルチャーと進歩の関係や、合理性や民主主義に日人が取りがちな否定的態度などについて聞いた。 世界は悪くなっている? ——最近では「キャンセルカルチャーやWokeのせいで世の中はどんどん悪くなっている」と言っている人も増えています。しかし、ピンカーさんは『暴力の人類史』や『21世紀の啓蒙』のなかで「世界の状態はこれまでに改善され続けており、現在も進歩は続いている」と強く主張されています。 キャンセルカルチャーの風潮と「世界の状態は改善し続けている」というピンカーさんの持論は矛盾しているのでしょうか、それとも一致しているので

    【独占インタビュー】スティーブン・ピンカーが語った「進歩・傷つきやすさ・合理性」について(スティーブン・ピンカー) @gendai_biz
  • 【独占インタビュー】スティーブン・ピンカーが語った「マルクス主義とアナーキズムの何が間違っているのか」(スティーブン・ピンカー) @gendai_biz

    『21世紀の啓蒙』『暴力の人類史』などの著作で知られ、さきごろ新著『人はどこまで合理的か』が刊行されたハーバード大学心理学教授スティーブン・ピンカー博士に、批評家ベンジャミン・クリッツァー氏が行ったインタビューを3回シリーズでお届けする。第2回は、再び注目を集めるアナーキズムやマルクス主義について聞いた。 アイデアの「起源」と「価値」の関係 ——『暴力の人類史』や『21世紀の啓蒙』では、世界を改善するうえで啓蒙思想や民主主義が果たした役割が強調されていました。しかし、「ヨーロッパ起源である啓蒙思想や民主主義が世の中を良くしてきたと主張するのは、西洋中心主義的な発想だ」と批判する人も多くいます。このような批判には、どう答えられますか? ピンカー まず、「アイデアの起源がどこにあるか」ということは、そのアイデアが真であるか偽であるか、そのアイデアが役に立つかそうでないかということとは全く関係が

    【独占インタビュー】スティーブン・ピンカーが語った「マルクス主義とアナーキズムの何が間違っているのか」(スティーブン・ピンカー) @gendai_biz
  • 【独占インタビュー】「世界的知性」スティーブン・ピンカーが語った「『表現の自由』は、なぜこれほど重要なのか?」(スティーブン・ピンカー) @gendai_biz

    『21世紀の啓蒙』『暴力の人類史』などの著作で知られ、さきごろ新著『人はどこまで合理的か』が刊行されたハーバード大学心理学教授スティーブン・ピンカー博士に、批評家ベンジャミン・クリッツァー氏が行ったインタビューを3回シリーズでお届けする。第1回は「キャンセルカルチャー」や「Wokeカルチャー」などについて話を聞いた。 人はなぜ「集団として合理的」なのか? ——ピンカーさんは『人はどこまで合理的か』では証拠に開かれたオープンマインドの重要性を説き、『21世紀の啓蒙』では啓蒙主義の大切さを論じておられました。最近のピンカーさんの著作からは「アメリカのアカデミアに蔓延する不寛容をなんとかしたい」という気持ちや、「合理性や科学的事実を重視する議論をポストモダニズムやアイデンティティ・ポリティクスによる攻撃から守りたい」という問題意識を感じます。 おそらく、アメリカで流行っている「キャンセルカルチャ

    【独占インタビュー】「世界的知性」スティーブン・ピンカーが語った「『表現の自由』は、なぜこれほど重要なのか?」(スティーブン・ピンカー) @gendai_biz
  • さよならTポイントよ…元祖共通ポイントが絶滅へと追いやられた「哀しき真相」(岩田 昭男,週刊現代) @moneygendai

    20年前、時代を先取る存在だった 10月3日、CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)と三井住友フィナンシャルグループは、TポイントとVポイントが2024年をめどに統合すると発表した。 Vポイントは三井住友カードを利用すると貯まるポイントだが、このニュースが新聞・TVやネットで報じられた際、多くの消費者の反応は「Vポイントって何?」だったのではないか。 一方、Tポイントはいわゆる共通ポイントの草分けで知名度は抜群だ。筆者はTポイントがサービスを開始した2003年の記者発表の会場で感じた高揚感を昨日のことのように憶えている。 当時、Tポイントの幹部は、イギリスの航空会社ブリティッシュ・エアウェイズのマイレージサービスを高く評価するとともに、「いま欧州では『共通ポイント』というものが盛んに利用されている。Tポイントはそれに倣った。今後ポイントサービスの主流になる」と意気込みを語っていた。

    さよならTポイントよ…元祖共通ポイントが絶滅へと追いやられた「哀しき真相」(岩田 昭男,週刊現代) @moneygendai
  • 韓国、中国より投資規模が2ケタ少ない…日本の「ウェブトゥーン」に勝機はあるのか(飯田 一史) @moneygendai

    のウェブトゥーン市場は販売・プロモーション面で大きな課題がある。特に多メディア展開によって映像とウェブトゥーンを相互送客するというサイクルが、韓国中国発の作品と比べてできていない。それはもちろん日では新規参入して日が浅い企業が多いこともあるが、そもそも参入する制作会社が「OSMU(ワンソースマルチユース)できるIPを作り、育てる」という発想ではなく「ウェブトゥーンを作る」という発想で参入していること、投資規模や資金調達額が小さいことも影響している。 札束の殴り合いでは負けることを前提に、違うポジショニングを取る ウェブトゥーンをめぐる韓国中国の動きは、「ウェブトゥーン」単体ではなく「IP」をめぐって起きている争いである。 韓国中国の大手企業は、ウェブ小説から映像、ゲームまでを一気通貫で手がけ、各国に展開するべく、各社が世界のさまざまな地域の事業者を買収、あるいは投資してIP価値

    韓国、中国より投資規模が2ケタ少ない…日本の「ウェブトゥーン」に勝機はあるのか(飯田 一史) @moneygendai
  • 韓国に学べ…日本産ウェブトゥーンが「売れる」ようになるために「絶対に必要なもの」(飯田 一史) @moneygendai

    のウェブトゥーン市場は販売・プロモーション面で大きな課題がある。前回は日のウェブトゥーンサービスではCGM、UGC要素が弱く、ユーザーが盛り上げたくなる仕様になっていないという問題点を指摘した。 今回はクリエイターや事業者側がなすべきことについて書いていきたい。(全3回の2回目) ウェブやアプリ内で絵を動かす――動画化 日のマンガアプリ、ウェブトゥーンプラットフォーム、電子書店を韓国中国系資のサービスと比較した際に遅れていると感じるのは、マンガ/ウェブトゥーンの動画化である。いやいや、動画広告ならYouTubeやTikTokSNS上でよく流れているじゃないか、と思うかもしれない。しかし、日ではサイトやアプリ内では動画が流れない方が一般的だ。 一方、たとえば韓国のKakao Webtoonでは公式連載作品はそれぞれのトップページに行くと作品の絵を使ったプロモーション動画が流れ

    韓国に学べ…日本産ウェブトゥーンが「売れる」ようになるために「絶対に必要なもの」(飯田 一史) @moneygendai
  • 経済学者・野口悠紀雄の提言「早く金利を上げて、円安を止めなさい」(週刊現代) @gendai_biz

    自信なさげにボソボソ喋るメガネの男、キシダに国を任せていて大丈夫なのか? 世界は、日の総理に厳しい目を向けている。いったいどうすれば日は復活できるのか、国内外の7人の「知の巨人」に聞いた。3人目は経済学者・野口悠紀雄氏だ。 ブレーキとアクセルを同時に踏む日銀 いま岸田総理がやるべきことはただ一つ、「円安を止めること」です。 それなのに、政府は「総合経済対策」で誤魔化そうとしています。この対策の柱は高騰するガソリンや電気、ガスに対し補助金を出すという内容で、一見、暮らしが楽になると思われるかもしれません。 しかし結局は円安による価格高騰を見えなくして、問題を覆い隠しているだけなのです。 円安の原因は、「日アメリカの金利に差があること」です。今年3月以降アメリカが金利を上げているのに、日は金利を上げていない。 その結果、金利が高いドルを買って円を売る動きが生まれ、円安になる。この日米

    経済学者・野口悠紀雄の提言「早く金利を上げて、円安を止めなさい」(週刊現代) @gendai_biz
  • 韓国の「NAVER Webtoon」と日本の「LINEマンガ」の致命的な違い(飯田 一史) @moneygendai

    韓国の「NAVER Webtoon」と日の「LINEマンガ」の致命的な違い 日産ウェブトゥーンを育てるには? 2020年代以降、日でもウェブトゥーンに参入するクリエイター、事業者が参入している。しかし、日のウェブトゥーン市場は販売面で有効な施策に乏しく、顧客接点が少ない。 たとえば従来の白黒マンガの場合、「このマンガがすごい!」をはじめとして販売に影響力のあるアワードがいくつかあり、コミックナタリーのような専門ニュースサイトがあり、紹介サイト等ではレビューが無数に書かれ、SNSでは日常的にバズが起こり、出版社の書店店頭や交通広告、TikTok売れその他のプロモーション方法が確立されている。また、アニメ化、実写化、各種商品展開のセオリーができており、多メディア展開によるマンガへの流入、認知拡大ができている。 一方、日のウェブトゥーンではピッコマやLINEマンガが展開するサービス内

    韓国の「NAVER Webtoon」と日本の「LINEマンガ」の致命的な違い(飯田 一史) @moneygendai
  • 韓国発祥「ウェブトゥーン」が世界のデジタル漫画市場を席巻できたこれだけの理由(金 敬哲) @gendai_biz

    のデジタル漫画市場でも 最近の韓流ブームで特に注目を集めている分野が「ウェブトゥーン(デジタル漫画)」だ。 その人気は漫画大国日においても例外ではない。日経済新聞の10月10日付けの報道(「漫画アプリ首位LINE、迫るピッコマ 韓流「縦読み」席巻」)によると、約4000億円と推定される日のデジタル漫画市場の利用率において、全体の約80%を韓国製のウェブトゥーンプラットフォームが占めているという。 「ウェブトゥーン」(Webtoon)とは韓国発祥のデジタル漫画の一形態。インターネットを意味する「ウェブ(Web)」と漫画を意味する英語「カートゥーン(Cartoon)」の合成語で、紙の出版物ではなくインターネット上で連載されるコミックを指す。 ウェブトゥーンはもともと、パソコン通信文化全盛期の1990年代後半に誕生した。漫画をスキャンした単純な方法から始まり、徐々にネットの特徴に合わせ

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  • アメリカ社会を席巻する「ウォーク文化」とは何か? 「リベラルと保守の対立」の最前線(渡辺 靖) @gendai_biz

    アメリカでしばしば話題になる「ウォーク文化」とはいったい何なのか。慶應義塾大学教授で、近著に『アメリカとは何か 自画像と世界観をめぐる相剋』があるアメリカ研究者の渡辺靖氏が解説する。 「ウォーク」の起源 この1年間に6回ほど米国に出張し、さまざまな大学やシンクタンクを訪れたが、そのたびに盛り上がるのが「ウォーク文化」に関する話だ。ウォークと言っても健康増進のための“walk”(歩行)ではなく、”wake”の過去分詞”woke”(目覚めた)を指し、具体的には「見えない差別や偏見のコードにも神経を研ぎ澄ましていること」を意味する。日語の「意識が高い」「意識が高い人たち」といった表現の意味するところに近いが、より挑発的なニュアンスがある。 「ウォーク」という表現は1920年代前後から黒人の間で用いられ、1938年に発表された黒人ミュージシャン、レッドベリーの楽曲「スコッツボロ・ボーイズ」の最後

    アメリカ社会を席巻する「ウォーク文化」とは何か? 「リベラルと保守の対立」の最前線(渡辺 靖) @gendai_biz
  • 公明党支援にまつわる、学会の“公式”と“現場”のホンネ・建て前(正木 伸城)

    公明党の支持母体である創価学会。選挙に際し、実際のところ、学会員はどのような活動を行っているのでしょうか。創価学会元理事長を父に持つ宗教三世のライター・正木伸城さんが、自らの経験をもとに、その実態を描いた後編です。 前編:創価学会員は選挙についてどう捉え、どんな活動をしているのか? 「池田先生」のために公明党を応援するという発想 前編の記事で、ぼくが創価学会の選挙活動にハマっていった経緯を述べた。また、その後、2003年に話題になった「自衛隊のイラク派遣」に関する公明党の振る舞いに納得がいかなくなり、先輩たちと政策論争を展開したことにも触れた。ただし、議論をしても厚みのある返答をくれる先輩はいなかった。そこでぼくは、学会のとある副会長に相談をした。 「政策に納得ができない時、それでも公明党を支援すべきなのでしょうか」 ぼくがそう問うと、副会長は「納得が行かない点は、どこ?」と聞いてくれた。

    公明党支援にまつわる、学会の“公式”と“現場”のホンネ・建て前(正木 伸城)
  • 創価学会員は選挙についてどう捉え、どんな活動をしているのか? (正木 伸城)

    公明党の支持母体である創価学会。選挙に際し、実際のところ、学会員はどのような活動を行っているのでしょうか。創価学会元理事長を父に持つ宗教三世のライター・正木伸城さんが、自らの経験をもとに、その実態を描いた前編です。 みなで集まって祈る。公明党について学ぶ。投票依頼をする 創価学会員以外の人たちが抱く学会に対するイメージのなかに「選挙活動に熱心」というものがある。学会が公明党の支持母体とされ、学会員が電話などを通じて周囲に投票依頼をして回っていることは、一般的にかなり知られている。 創価学会員は選挙活動のことを「法戦(ほうせん)」と呼ぶ。それはほとんど信仰活動と一体で、ぼく自身も法戦に参画してきた。 選挙の時節になると、学会活動の多くが政治色の濃いものになっていく。たとえば地域の学会員が集まる「座談会」では、公明党の実績や同党候補者の情報を学び合う時間がしっかり設けられるようになる。 また、

    創価学会員は選挙についてどう捉え、どんな活動をしているのか? (正木 伸城)
  • “実在する人物”の声を完璧に再現「ディープフェイク・ボイス」を誰でも使える時代に…「オレオレ詐欺」のリスクも  (小林 啓倫) @moneygendai

    AI美空ひばり」への賛否 2019年12月31日。大みそかの恒例イベントであるNHK紅白歌合戦に、異例の「歌手」が出演した。第70回を記念する特別なゲストとして登場したその歌手とは、1989年に亡くなった美空ひばりである。 しかもその出演は、過去の映像や音源を編集して公開したのではなく、まったくの新曲を披露するというものだった。そっくりさんやものまね芸人を使ったのではない。ディープラーニング(深層学習)というAI人工知能技術を駆使して、美空ひばりそっくりの外見と音声をコンピュータ上で再現し、新曲を歌わせたのである。 この「AI美空ひばり」は大きな反響を呼び、好意的な受け止め方をする人々も多かった一方で、故人を「勝手に(もちろん所属事務所など関係者の合意を得ずに行ったわけではないが)」再現することは倫理的に許されるのか、という疑問の声も上がった。果たして実在した、あるいは実在する人物の

    “実在する人物”の声を完璧に再現「ディープフェイク・ボイス」を誰でも使える時代に…「オレオレ詐欺」のリスクも  (小林 啓倫) @moneygendai