教育界との歴史的和解だと漫画界がざわついた。「マジンガーZ」などの作品が世界中で評価されている功績を称え、永井豪さん(72)に第47回日本漫画家協会賞文部科学大臣賞が贈られた。代表作の一つ「ハレンチ学園」が、教師やPTAから痛烈に非難・批判されてから半世紀だが、今回はその「ハレンチ-」も含めた全作品が対象の受賞なのだ。贈賞式では文化庁(文科省の外局)の担当者が永井さんとがっちり握手した。 縁のない賞 「最も自分と縁のない賞だと思っていました。50年近く前、学校の先生やPTAなど、大勢の人から激しいバッシングを受け、大変な時期を過ごしましたので…」 6月中旬に開催された贈賞式に登壇した永井さんは、デビュー後間もない当時をそう振り返った。ストライプ柄のしゃれたスーツ姿だ。 昭和42年に漫画家デビューした永井さんは、児童向けの漫画ではタブー扱いされていた暴力やエロスを大胆に作品に取り入れた。「デ