自民党で、衆院比例選の「73歳定年制」の扱いが焦点になってきた。 同党は世代交代を促す狙いから、2003年衆院選時に比例選への単独・重複立候補者を「原則、公認時に満73歳未満」と定めた。今回、この内規にかかる小選挙区選の立候補予定者は16人を数え、05年衆院選より10人も増えている。 対象者の間で比例重複を公然と求める声はこれまで聞かれなかったが、7月31日に栃木2区を地盤とする森山真弓・元法相(81)が同3区で公認されると、空気が変わった。離党した渡辺喜美・元行政改革相の対抗馬に擁立された森山氏に対し、党本部が国替えを理由に比例重複と名簿上位での優遇を検討する姿勢を示したからだ。 この対応に、他の「高齢候補」の地元も注目している。山梨県連では、2区に出馬する堀内光雄・元総務会長(79)を巡り、「森山氏に特例を認めるなら、堀内氏にも」との声が上がり始めた。2区は、離党した長崎幸太郎・前衆院