東京電力福島第一原発の地下貯水池から、高濃度汚染水を処理した水が漏れた事故で、原子力規制委員会の更田(ふけた)豊志委員は八日、今後も貯水池の使用を認める方針を明らかにした。しかし、水漏れの原因は分かっていない。同じ構造の貯水池に汚染水をため続けると新たな漏れが起きる恐れがある。 貯水池は七カ所あり、計五万八千トンの容量に二万七千トンの汚染水が入っている。うち二つの貯水池で漏水が見つかった。東電は、漏れが少ないとみられる一カ所を含む六カ所を使い続け、漏れが大きい一カ所を空にする方針。地上のタンクでも汚染水を保管しているが、貯水池の汚染水をすべて入れるには容量が足りない。このため、更田氏は「貯水池を使わざるを得ない」と述べ、原因を特定するよう東電の相沢善吾副社長に指示した。 東電は、漏水検知器を設置するため遮水シートに開けた穴から漏れたと推測。穴は満水時の水面すぐ上にあるが、水の重さで穴が下に