さいたま市の女性(65)が、東京電力の計画停電で信号が消灯した交差点でトラックにはねられ、最初に運ばれた病院でも停電のためコンピューター断層撮影(CT)の検査ができず、重体となっていることが、埼玉県警などへの取材で分かった。転送先の病院に着いたのは事故の約1時間半後。女性は集中治療室に入っているという。 さいたま市消防局や県警によると、女性は17日午後5時20分ごろ、同市北区の国道16号交差点で自転車に乗っていてトラックにはねられた。信号は停電で消灯中。交通整理の警察官はいなかった。女性は頭を打って意識不明となり、同6時ごろ、さいたま赤十字病院(同市中央区)の救命救急センターに運ばれた。 清田和也センター長によると、センターは重症患者を受け入れる「3次救急」の拠点だが、同6時20分からの計画停電に備えCTなどの電源を切っていた。応急処置はできたが、脳の損傷の有無や程度を検査できず、約1