この結果を図 2 に示す。ユークリッド距離では,緑で描いた線分は紫で描いた線分より長い(距離が長い)。しかし,第 1 群の重心までのマハラノビス距離は 3.53,第 2 群の重心までのマハラノビス距離は 13.03 である。その理由は,各群のデータは楕円で示したような二次元(正規分布)をしているので,ユークリッド距離的に楕円の長軸方向と短軸方向へ同じだけ離れた点までのマハラノビス距離は異なるのである(短軸方向の距離の方が長い)。 それぞれのデータが各グループに属する確率は,マハラノビスの平方距離が自由度 p のカイ二乗分布に従うことに基づいて計算できる(p は判別分析に用いた変数の個数)。 第 1 群の 10 番目の例 (111, 134) は,第 1 群までの平方距離が 3.528831972,第 2 群までの平方距離が 13.02910706 であり,p = 2 であるから,各群に属す