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ブックマーク / bronson69.hatenablog.com (14)

  • 飽きたら終わり - bronson69の日記

    引っ越したい。そう思って賃貸サイトを見ていたら、小田急線に条件の合う部屋を見つけた。小田急線。これまで関わりのなかった路線。思い入れも知識も全く無い路線。京急や田園都市線と同じくらい知らない路線。これも何かのご縁、以後お見知りおきを、ということで内見に行った。古いが部屋数の多い、駅チカの物件。行ってみたら相応に古く、図面のとおりに部屋があり、駅はマンションの目の前だった。可もなければ不可もなく、何よりトキメキのない部屋だった。トキメキのない新居なんて、ワインビネガーのないポークビンダルーのようなものだ。この時点でテンションはだいぶ下がっていたのだけれど、せっかくだから街を見てみることにした。東北沢。代々木上原と下北沢に挟まれた、各駅停車しか止まらない街。駅の周りをぐるりと歩き、メインストリートをふらふらと歩き、この街には何も無いということがわかった。ここには何も無い。駅の他には、ローソン

    飽きたら終わり - bronson69の日記
    Ta-nishi
    Ta-nishi 2017/07/20
    小田急線は町田があるから好き。ちなみに『おやすみプンプン』でめっちゃ出てくる。
  • 土曜の朝、覚醒前の頭で - bronson69の日記

    寝て起きたらなんとなくそういう気持ちだったのでこれを書いている。 文章を書くときには二つのパターンがある。書きたいことがあって書くときと、ただなんとなく書くときと。 難しいのは前者のほうだ。書きたいことがあるときに書きたいことを書くのはほんとうに難しい。書いても書いても、違うこういうことじゃない、自分が書きたかったこととはなんか違う、という感触がぬぐえない。磨りガラス越しに写実画を描こうとしてるような感じになる。そもそも「書きたいこと」が漠然としているからこんなことになるんだと思う。でも、「書きたいこと」が明確ならばそもそも書きたくもならない。自分の中ですっきりと言語化されてしまっていることにはあまり興味が持てない。やはり、なんかぼんやりとではあるが書きたいことがあるぞ、という状態からスタートして、言葉を探しながら徐々に輪郭線を確定していく、という工程が好きなのだと思う。上手く書けたな、と

    土曜の朝、覚醒前の頭で - bronson69の日記
    Ta-nishi
    Ta-nishi 2017/05/29
    "悲しみを抱えた人が出家するのは、あれは悲しみを失いたくないからなのだと思う。悲しみの状態に自分を固定しておきたいのだと思う。"
  • ムーンライト - bronson69の日記

    仕事をしていても、街を歩いていても、気がつけばムーンライトのことを考えている。 考えている、というのは正確ではない。何かを考えているわけではない。わからないことは何もない。少なくとも、自分がわかっていたいことはすべてわかっていると思う。 ただ浸っている。あの美しい世界のことを思い、目を閉じ、あの色彩の中に耽溺している。世界を覆う蒼い光。物憂げで哀しくて思慮深い、あの瞳の色。尖らせた口元に漂う、あの寂しさ。いまにも壊れてしまいそうな透き通ったピュアネスを、どこまでも柔らかく、優しく包みこむ、あの夜の海の色。あのブルーの中をいつまでも漂っている。ゆらゆらとどこまでも沈んでいくように、息をすることも忘れて。 昼間、内田樹が村上春樹を評した文章を読んだ。「羊をめぐる冒険」について、チャンドラーの「ロング・グッドバイ」やフィッツジェラルドの「グレート・ギャツビー」なんかと同じ、通過儀礼としてのイノセ

    ムーンライト - bronson69の日記
    Ta-nishi
    Ta-nishi 2017/05/22
  • 朝のこと - bronson69の日記

    恐ろしい朝だったので忘れないうちに記録。 悪夢を見た。はっきりとは覚えていないけれど、やたらと長い夢だった。長いだけあって単純な話ではなく、群像劇というか、いくつものエピソードに分割されており、登場人物も老若男女様々で、しかもそれらはシームレスかつ脈絡もなく連結されていて、登場する男性はすべて俺なのだった。現実の俺とは見た目も名前も境遇も何もかもが異なる別人なのだけれど、その夢の中では誰も彼もが俺なのだ。 エピソードは全て、男女の揉め事だった。男とは様々な俺で、女性はその俺と関係のある、しかし現実の俺には見ず知らずの、そういう誰かだった。すべてのエピソードにおいて、俺と女性の関係は終わりかけていた。どちらかが何かを言い出せば終わる空気の中で無言で過ごす話もあれば、泣きわめいて暴れる女性をなだめ続ける話もあった。女性が決定打を撃とうとしているのを察知して、それを言わせぬよう、ひたすら話を反ら

    朝のこと - bronson69の日記
    Ta-nishi
    Ta-nishi 2017/04/12
    表現力すごい。
  • 小沢健二「流動体について」 - bronson69の日記

    三寒四温の意味を肌で知るような一週間。 今週は毎日泣いていた。別に頭がおかしくなっているわけではない。「流動体について」を毎日聴いているからだ。何度聴いても、そのたびに信じられないような気持ちになる。熱いものがこみ上げてくる。どうしてもこの感動を言葉にしておきたいので、書いてみることにする。少し長くなるけれど。 フリッパーズ・ギターは、「この世界にはたった一つだけ当のことがある、それは『当のことなんて何一つ無いんだ』ってことだよ」と笑いながら宣言するアンファンテリブルだった。彼らは当のこと、わかり合うこと、絶対、永遠、真実、皆が信じていたそういう「大きな物語」全てを否定して、最高にカッコよく最高にパンクなやり方でポストモダンを体現してみせた。この世界には根拠なんてない、僕らの人生に意味なんてない。そう宣言して、砂漠のような廃墟の中で戯れ、戯れることで空虚さから逃げ続けた。 世界はこん

    小沢健二「流動体について」 - bronson69の日記
    Ta-nishi
    Ta-nishi 2017/02/27
  • ていねいに暮らす - bronson69の日記

    引き続き風邪をひいてる。声が出なくなって、熱が出て、「死ぬ…たぶんというか絶対死なないと思うけど、いまこの瞬間の素直な感想としては死ぬとしか言いようがない…」みたいな一日があって、そこからはなんとか脱した、みたいな今日がある。 いわゆる「ていねいな暮らし」みたいなものに憧れていた時期がある。流行りの服じゃなく10年保つ服を自分で繕いながら着て、旬の材を出汁からきちんと料理して、裏山に花が咲いたら花瓶にいけて、みたいなやつ。いまは当時ほどの憧れはないけれど、でもやっぱり、ちょっと憧れる気持ちはある。いざやるかっていったら、やらないんだけどさ。 ここ数年思っているのは、「ていねいな暮らし」をやらなくても、「ていねいに暮らす」ことができてれば充分なんじゃないかな、ということ。ことさらにクウネルな生活を志す必要はないのではないか、それよりも、自分にとっての普通の生活、30数年生きてきて出来上がっ

    ていねいに暮らす - bronson69の日記
    Ta-nishi
    Ta-nishi 2017/01/10
    「生活を楽しめる」って、お金もかからないし1人でもできるし最強の娯楽だと思う。私も楽しんでいきたい。
  • 本気で好きな人 - bronson69の日記

    ちょっとした切っ掛けがあって、昔の日記を読み返した。やたらとエモい文章を前に、恥ずかしいような、切ないような、懐かしいような、何とも言えない気持ちになった。 そこには嘘偽りないそのときの当が書かれていた。あなたでなければいけない、別の誰かでは駄目なのだ、あなたがいない人生なんてただの地獄だ。その言葉はすべて心で、当で、思い込みでも誤解でも何でもないただの真実で、だから言葉がやたらと重たくて、あのときのことを思い出してしまって具合が悪くなりそうだった。 ただ、僕はもう、その言葉が真実であった世界に暮らしてはいない。あれほど大切だったあのひとのことを、いまの僕はなんとも思っていない。恨んでも憎んでもいないし、好きでも嫌いでもない。ただどこかで元気でいてくれればいいな、と思っている。それは僕の人生において少しでも関わりを持ったひとみんなに対して抱くような、人類愛的な優しさの発露に近くて、そ

    本気で好きな人 - bronson69の日記
    Ta-nishi
    Ta-nishi 2016/09/15
    うらやま!
  • 君の名は。 - bronson69の日記

    新海誠監督「君の名は。」を見てきたので感想文。 面白かった、いくつかのボーイミーツガールな場面では涙がこぼれそうにもなった。 でも、細かい「ん?」が多すぎて、物語に没入することができなかった。 ということで「ん?」ってなったポイントについて書く。 当然ネタバレしまくりなのでご注意ください。 ・3年ズレてたら気づくだろ お前らが使ってるスマホに西暦は表示されないのか。学校で「何年」「何年度」みたいな表記を目にする機会はなかったのか。三年分のスマホの進化ってやべーと思うんだが、違和感を覚えなかったのか。 ・スマホのデータはなぜ消えた 「入れ替わりのあとは記憶が消える」「だからブログ?スマホにローカル保存した日記?を書いて補完する」これはわかる。でも、みつはが死んで入れ替わりが起こらなくなったあと、データが消えるのは何故?どういうルールでそうなったの?消えるならば記憶と同様にもっと以前から消える

    君の名は。 - bronson69の日記
    Ta-nishi
    Ta-nishi 2016/09/08
    論理的すぎて笑ったw「村長の説得」は、最初、「お前はみつはではないな」言って疑ってたとこが、2回めは本物の自分の娘だって確信できたからじゃないかな。
  • 羅列 - bronson69の日記

    あれきょうは火曜日だっけ?って3回くらい勘違いした月曜日。 数日前にタイムラインに流れてきた、見ず知らずの大学生の女の子が書いたブログの文章がとても良くて、それを読み返してめっちゃグッと来ながら昼休みを過ごした。打算的な思いで付き合ってきた恋人と別れたら打算的なはずだったのにすごく悲しい、けれどこれはきっと彼を失う悲しさではなくて彼氏を失う悲しさだと思う、私みたいな人でなしと別れたほうが彼は幸せだ、幸せになってほしい、そのくらいは気で祈っていないと私はほんとうに人でなしになってしまう、気で祈っているのだと信じたい、みたいな内容の文章。他の記事は読んでないから前後の文脈はわからない。掘ろうと思えば掘れるんだろうけど、下世話に過ぎる気もするし、そもそもその文章はそれだけで完結した短編小説のようだったので、掘り起こす気にならなかった。 有り体に言ってしまえばそれは普遍的な喪失の痛みであり、愛

    羅列 - bronson69の日記
    Ta-nishi
    Ta-nishi 2016/08/10
  • FAKE - bronson69の日記

    「FAKE」@渋谷ユーロスペース。土曜に鑑賞したので感想を書いてみる。 ※積極的にネタバレするつもりはないけど、事前情報はできるだけ排除してみた方が楽しめる映画だと思うので、これから見るつもりの方は読まないほうがいいと思います。 ひとこと、面白かった! この映画は、とても豊かな「ドキュメンタリー」の映画であって、「報道」ではない。鑑賞中に、ほとんどのひとがそのことに思い至るはずだ。 多くの人が、「佐村河内守」というペテン師扱いされた男の「真実」を期待してこの映画を見に行くと思う。「真実」、映画を見る前のそれは「彼は当は耳が聞こえるんじゃないか?」というものだろう。けれど、見終えたときに受け取る「真実」は、それとは全く違うものになっているはずだ。聞こえるかどうかなんてそんな些細なことはどうでもよく、もっと何か別の、佐村河内守という男の姿、佐村河内夫の姿、のおなか、一リットルの豆乳、ケー

    FAKE - bronson69の日記
    Ta-nishi
    Ta-nishi 2016/07/05
    私は逆にアレが全部FAKEだとしたら森監督最高だなと思ったし、今後そういうネタバレが来ないか期待してるくらいだけど(笑)、こういうロマンティックな見方もいいなと思った。
  • ビョーク in VR - bronson69の日記

    日曜日。今年初の猛暑日。 こんな日はお外に出かけず家でひとり静かに読書でもするのがシティ・ボーイの嗜みだと思うのだけれど、残念ながら僕はシティ・ボーイではなかったようで、前々からの予定のために無念の外出。友達とお台場へ、ビョークのVRのやつを見に行く。 お台場は都心より少しだけ涼しい感じがした。でもなんだろう、7時間くらいお台場にいたはずなのだけれど、何をしていたかあまり思い出せない。たしか、科学未来館でよくわからない展示を見たり、ASIMOを見たり、ビーナスフォートで餃子をべたりしていたな。ASIMO、めっちゃロボットダンスが上手い人みたいな動きをするロボットだった。 えーと、たぶん暑さのせいだと思うんですけど、記憶があんまりなくって、写真によるとこんな感じでビョークまでたどり着いたみたいです。 で、ビョークなんですけど。実は僕はあんまりビョークの音楽が好きではなくて、別に嫌いとかじゃ

    ビョーク in VR - bronson69の日記
    Ta-nishi
    Ta-nishi 2016/07/04
    OLIVEおばさんvsPOPEYEじじい、笑ったw
  • 草食系と肉食系と - bronson69の日記

    こないだ、恋愛トークイベント、というものに行ってきた。「草系男子vs肉系男子」っていうテーマの対談で、その感想を書こうかな、と思っていたのだけれど、あれこれ考えていたら感想というより「俺ならこうする」みたいな方に頭が行ったので、それを書いてみる。 まず、定義をする。構造と立場をはっきりさせる。 「肉系男子」とは、「隙あらば女性とやりたいのでいろんな女性を積極的に口説く男性」のことである。 「草系男子」とは、「自分からは女性を口説きにいかない男子」のことである。お気づきの通り、肉系男子の定義には動機が含まれているのに対し、草系男子の定義には動機が含まれていない。だから、動機を入れて細分化する。 草系男子には種類がある。「ほんとうはいろんな女とやりたいけれど、否定されたくない・女性が怖い・方法がわからない等の理由で自分からは口説かない、でも向こうから来てくれる女性は拒まずみんなと

    草食系と肉食系と - bronson69の日記
    Ta-nishi
    Ta-nishi 2016/06/13
    ヤバい、刺さりすぎる。私は『ロマンチック・ラブ・イデオロギーを内面化しつつ肉食系やってるひと』なので、「論理的葛藤」も「惚れっぽい・惚れにくい」「年齢問題」もここに書かれてる葛藤ほとんど当てはまるなぁ
  • 読めなかった本のこと - bronson69の日記

    湯川玲子✕二村ヒトシ「日人はもうセックスしなくなるのかもしれない」を購入。数ページ読んでひとまず挫折。いまの自分のためのじゃなかった。10年、せめて5年前に読みたかった。 「セックスしたい」という気持ちがなくなって、どれくらいになるだろう。彼女がいたときも、触れあったりじゃれあったりするのは好きだったけど、セックスはあまり求めていなかった。甘えたり甘えられたり、求めていたのはそういう親愛の情の表現であって、性欲はお互いごくたまにしか湧かなかったんじゃないかな、たぶん。だからといって彼女以外の誰かに欲情したりとか、そんなこともなくて、当に枯れていた。いつからそんなふうになったんだろう?若いころはそうじゃなかった。人並みに性欲はあったし、それなりにいろいろと試したりもした。ほんと、いつからなのかなあ、興味を持たなくなったのは。当はやりたいと思ってるくせに、「どうせ俺なんてセックスにあり

    読めなかった本のこと - bronson69の日記
    Ta-nishi
    Ta-nishi 2016/05/30
    "「ことさら意気込んで恋愛市場に参入する必要はないが好きなひとが出来たときのことを考えて痩せたり貯金したりしつつ、ちゃんと働いて、遊んで、楽しく暮らす」"現状、私もこの方針で恋愛に関しては動いてますね。
  • 痴女の誕生(追記あり) - bronson69の日記

    安田理央「痴女の誕生」を読了。 語りたいことがたくさんあります、夜中なので手の動くまま勢いでバーッと書いてみます。 たぶん後で手直しする。 まず、この、「AV近現代史」として一級品の資料になってます。 巻末の「アダルトメディア年表」だけでも買う価値がある。 俺は若いころあまりAVを見ておらず、各種の文献で断片的な情報ばかり得ていたので、まとまった情報を得られて大変ありがたかったです。 二村ヒトシ監督はそういう性癖だったのですね、宮台真司とまるっきり同じだなあ…などと楽しく勉強させていだきました。 情報量だけで値段分の価値はあります。 ただ、物足りないところもあって。 「アダルトメディア全般に渡って言及」と後書きに書いてあるのですが、基となる視点はあくまで「AV業界の内側から見た風景」なんですよ。 はっきり言うと、「オタクカルチャー」の目線が弱い。弱すぎる。 例えば。 第四章「痴女は女が

    痴女の誕生(追記あり) - bronson69の日記
    Ta-nishi
    Ta-nishi 2016/04/18
    確かにAVの流行とオタク系エロメディアの流行は切っても切り離せない関係にあるので、そこへの言及がないのは片手落ちだと思う。
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