文部科学省は29日、埼玉、千葉両県の地表の放射性セシウム濃度を航空機から測定した結果を公表した。 測定は今月8~12日に実施した。大学などの調査で、局所的に放射線量が高い「ホットスポット」として知られていた千葉県柏市、流山市、我孫子市、松戸市などで、放射性セシウム134と同137の合計量が1平方メートル当たり6万~10万ベクレルという比較的高い濃度だった。県の北西部で濃度が高い傾向がみられた。千葉市南部や市原市などでは1万ベクレル以下だった。 埼玉県では、福島第一原子力発電所から約250キロ離れた秩父市南部の一部、松戸市の西側に位置する三郷市の一部で、千葉県柏市などと同様の濃度だった。 これらの地域では、セシウムなどの放射性物質を含んだプルーム(雲)の通過と降雨が重なったことで、地表に多く沈着したとみられる。 チェルノブイリ原発事故では、1平方メートル当たり55万5000ベクレル(セシウム