面的除染開始 低減効果を検証へ 福島・大波 除染のモデル事業で、住宅の屋根を洗浄する作業員=福島市大波地区 福島県は7日、福島市内で比較的放射線量が高い大波地区を対象に、地域全体を除染して放射線量の低減効果を調べる「面的除染モデル事業」を始めた。 除染するのは、山間部の農地や森林など約10ヘクタールと住宅14戸。初日は作業員45人が住宅の屋根を高圧洗浄したり、畑の表土をはぎ取ったりした。森林については今後、腐葉土の除去や枝打ちを行う。 モデル事業では、国のガイドラインによる除染を実施。大波地区の4000地点の除染前後の線量を比較し、効果を検証する。事前に測定した4000地点の空間線量は毎時1.0~1.8マイクロシーベルト、住宅の排水溝では最大29マイクロシーベルトだった。 作業は来年1月中旬まで続き、検証結果を基に2月、市町村向けの「面的除染マニュアル」を作成する方針。 県除染対策