20世紀最大の社会科学者の一人であるウェーバーは、また熱烈なナショナリストであり、多数の政治評論を残している。本書は、この政治論と壮大な社会学の関係に迫る、ウェーバー研究に新次元を画す野心作である。 序 論 ウェーバー政治論研究の課題 1 政治的人間ウェーバー 2 モムゼンに対する反論 3 経験的政治分析としてのウェーバー政治論 4 ビーサムのモムゼン批判 5 ウェーバー政治論研究の課題 第1章 ウェーバーにおける国民国家と経済政策 第1節 東エルベ農業労働者問題とウェーバー 1 『東エルベ・ドイツにおける農業労働者の状態』 2 1893年の農政構想 3 「国民国家」形成の基盤 第2節 市民的=資本主義的発展か農業的=封建的反動か 1 1894年の農政構想 2 「工業国家としてのドイツ」 第3節 ウェーバーにおける「国民国家」 第2章 ウェーバー内政改革構想の形成と展開 第1節 プロローグ