放射線下、過酷な復旧労働 福島第1・作業員被ばく 照明が点灯した福島第1原発1号機の中央制御室=24日午後1時ごろ(東京電力提供) 危機的状況からの脱却が急務となっている福島第1原発で、17人の作業員が従来の上限線量の年100ミリシーベルトを超える被ばくをした。放射線が飛び交う中で作業が続く。東京電力は「続けるかは本人の意思」と説明するが、現場を知る専門家は「今後の受注などもあり、嫌でも辞退できないのが実情」とみる。復旧作業は過酷な“被ばく労働”に支えられている。 <上限引き上げ> 24日に被ばくした3人は東電の協力会社の作業員。タービン建屋で水につかった状態でケーブルの敷設をしていた。 作業員の緊急時被ばく線量の上限は年100ミリシーベルトだが、厚生労働省はこの事故に限って250ミリシーベルトまで引き上げた。被ばく線量が500ミリシーベルトに達すると、体内のリンパ球減少などの影響が出