既報の通り、小惑星探査機「はやぶさ2」の打ち上げが延期された。宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業(MHI)は11月28日、JAXA種子島宇宙センターで記者会見を開催し、打ち上げの延期について説明した。 登壇者は、JAXAから國中均・はやぶさ2プロジェクトマネージャと長田弘幸・鹿児島宇宙センター射場技術開発室長、MHIから平嶋秀俊・宇宙事業部MILSET長。 今回、延期の原因となったのは氷結層を含んだ雲だ。雲の中に微小な氷晶があるような状態のとき、そこにロケットが突っ込んでいくと、機体に落雷する恐れがある。H-IIAの場合、少しくらいの雨や風で打ち上げは中止にならないが、氷結層を含む厚い雲があると一発でアウトだ。 新しい打ち上げ日については「12月1日以降」とされており、現時点では未定。JAXAが発表している天気予報を見る限り、ずっと天候不良が続きそうな見通しで、最短の12月1日に
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は27日、小惑星探査機「はやぶさ2」を、鹿児島県の種子島宇宙センターで報道機関に公開した。H2Aロケットで11月30日に打ち上げ、6年間かけて小惑星から試料を持ち帰り、太陽系の誕生や生命の起源の解明を目指す。 はやぶさ2は、9月22日に種子島に到着。ほこりなどが入らないよう管理された部屋で、装置やカプセルの取り付けが行われた。今後、燃料を入れ、外観の検査などをしてロケット内に移し、打ち上げに備える。 目指す小惑星「1999JU3」は、地球と火星の近くを通る軌道を周回する。直径約900メートルでほぼ球形で、1999年に発見された。初号機「はやぶさ」が行った小惑星イトカワより太陽系ができた頃の状態を残しているタイプ。生命の起源につながる有機物や水があると推測されている。
小惑星探査機「はやぶさ2」のプロジェクト・マネージャーとして、吉川真准教授は、川口淳一郎教授らとともに計画立ち上げのために奔走した。が、そこでぶつかったのは、工学系研究者と理学系研究者の認識の違いだった。2010年6月、初代「はやぶさ」がまさに奇跡と言うべき帰還を成功させ、日本中ではやぶさブームが巻き起こった。逆風の中を耐えてきたはやぶさ2に、今度こそ光が当たり、予算が付くかに思われた。 しかし、ボトムアップと事前の説明責任を重く見る理学側研究者の反対意見は、大変強かった。その根底には、積極的にリスクを取る冒険的な性格を持つ宇宙探査と、一つひとつ地道に事実を積み重ねて世界の成り立ちを調べていく科学という2つの事業の間に存在する、性格の違いがあった。同じ“宇宙科学”というカテゴリーで括られていたので、双方が性格の違いに気がついて歩み寄るまでに、長い時間がかかってしまったのだ。 科学的成果を問
今年2014年の冬、小惑星探査機「はやぶさ2」が打ち上げられる。2010年の「はやぶさ」帰還時には日本中が盛り上がったが、「今回はドラマは必要ない」とプロジェクトの担当者は語る。 「地球生命の謎を探る」「小惑星の上空から大きな弾丸を撃ち込み、クレーターを作る」「大気圏で燃え尽きず、再度宇宙へ戻る」――。今回の「はやぶさ2」打ち上げの目的や、前回の「はやぶさ」との違いを、やさしく解説する。 今度こそ十分な量の物質を!「はやぶさ2」打ち上げの背景 2003年5月9日、鹿児島県内之浦町(現・肝付町)から、1機の小惑星探査機が打ち上げられました。およそ7年の時間をかけて60億キロメートルの旅をし、地球から小さな小惑星へ到達し、地球に戻って世界で初めて小惑星の表面から直接採取した砂を届け、探査機本体は大気圏で燃え尽きました。探査機の名前を「はやぶさ」といいます。 地球以外の天体を調べるためには、望遠
予算が付かないはやぶさ2に、最初に突きつけられた難題は「無料のロケットを海外から調達してくる」というものだった。ロケット調達交渉は不調に終わったが、その間に新規開発要素として、インパクターが浮上する。 宇宙基本法成立で、国が宇宙利用重視に政策を転換したこと、民主党政権による事業仕分け、さらには、自発性を重んじる惑星科学コミュニティーからの疑義と反発――はやぶさ2に、次々と難題が降りかかる。萎縮することなくそれらに立ち向かう様は、シンデレラや鉢かぶり姫を連想させるものだった。 タダでロケットを取ってこい 川口 2007年から2008年にかけてのJAXAの方針は、「とにかく予算がない。海外との協力で打ち上げるロケットが見つけられれば、計画を進めてもよい」というものでした。もう時効になるから言ってもいいのかな。樋口さん(樋口清司・現JAXA副理事長、当時はJAXA月・惑星探査プログラムグループ統
■生命の起源に迫る 地下物質を初採取 小惑星の物質を初めて地球に持ち帰り、世界的に注目された探査機「はやぶさ」の後継機で、12月の打ち上げを目指す「はやぶさ2」。小惑星内部の物質を初めて採取する計画で、生命の起源の謎に迫る野心的な探査に期待が高まっている。(草下健夫) はやぶさ2は2010年に帰還した初代はやぶさと基本構造が同じ探査機。宇宙航空研究開発機構(JAXA)が組み立てと機能試験を進めており、8月に完成する。種子島宇宙センター(鹿児島県)からH2Aロケットで12月に打ち上げられる見込みだ。 18年6月に小惑星「1999JU3」に到着し、約1年半にわたり探査。採取した物質を入れたカプセルが20年12月、地球に帰還する。小惑星までの直線距離は最長で約3億キロだが、地球の重力を利用して加速するため遠回りするので、往復で数十億キロに及ぶ6年間の長旅となる。 ■人工クレーター 探査のハイライ
日本の宇宙開発はことし、小惑星探査機「はやぶさ」の後継機の打ち上げが予定されるほか、若田光一さんが国際宇宙ステーションの船長に日本人として初めて就任するなど、新たな挑戦の年となります。 4年前に地球に帰還した日本の小惑星探査機「はやぶさ」の後継機「はやぶさ2」は、ことし12月の打ち上げを目指してJAXAが開発を進めています。 「はやぶさ」が着陸した「イトカワ」とは別の水や有機物を含む小惑星に向かい、東京オリンピックが開かれる2020年ごろ、石や砂を採取して持ち帰る計画です。このほか、基幹ロケットH2A、H2Bの打ち上げは、ことしから来年3月にかけて6回程度予定され、雨を観測する衛星や、災害時などに地上をレーダーで調べる衛星、それに、宇宙ステーションに物資を運ぶ輸送船「こうのとり」も打ち上げられる予定です。 また、ことしは次世代の基幹ロケットH3の開発も始まることになっていて、6年後の202
6月13日は、3年前、日本の小惑星探査機「はやぶさ」が地球に帰還した日です。その後継機「はやぶさ2」は、現在、順調に開発作業が進められていて、これまでに民間から集まった寄付金により、着陸の際に使われるカメラも完成しました。 日本の探査機「はやぶさ」は、3年前の6月13日、小惑星の微粒子を採取して地球に帰還するという世界初の快挙を成し遂げました。 その「はやぶさ」の技術を受け継いだ後継機「はやぶさ2」を、JAXA=宇宙航空研究開発機構は来年12月に打ち上げる計画で、現在、機体の開発や試験が進められています。 JAXAには、これまでに「はやぶさ2」を応援する民間からの寄付金が2000万円ほど集まり、その一部を使って、着陸の際などに使われるカメラが完成しました。このカメラは、人の手のひらに乗る小型のもので、探査機に取り付けられる「サンプラーホーン」という装置の様子を撮影します。「サンプラーホ
2011年12月14日19:25 はやぶさ「こんなこともあろうかと!」のJAXA國中教授の話が面白すぎました #cybozusummit カテゴリイベント行ってみた Tweet みなさま、寒くなってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。 ゼロスタート広報もりのです。 (ちなみに、わたくしは、この冬まだ風邪をひいておりません) 先日、技術評論社さん×サイボウズさん共催、 日本マイクロソフトさん協賛の 「エンジニアの未来サミット for students 2011」 第3回にお邪魔してきましたので、 今回は、その様子をお送りしたいと思います。 第三回となる本イベントでは、 無人小惑星探査機「はやぶさ」プロジェクトのイオンエンジン開発を担当された 國中 均 JAXA宇宙科学研究所 教授が登壇されるとのことで、 もう朝からハイテンションでございます。 というわけで、今回
小惑星探査機「はやぶさ2」は、あなたの名前や想いの詰まったメッセージを機体に載せて、2014年打ち上げ(予定)から約6年間にわたる宇宙でのミッションに挑みます。 「はやぶさ2」と一緒に宇宙に行ってみたい! 小惑星に降り立ちたい! ミッションの醍醐味を味わいたい! という方を、ただ今募集中です。 応募締切は7月16日(火) ※応募受付締め切りを延長しました。新しい応募受付締め切りは、8月9日(金)17:00 (郵送は必着) 「まだ時間あるよね」と思っている方はご注意を。 気がつけばキャンペーンが終わっていたなんてことにならないように・・・。 さあ、今すぐ家族やお友達、学校や職場のみんなを誘って応募しよう! あなたの周りのキャンペーンを知らない方にも、ツイートやいいね! で、ぜひ教えてあげてくださいね。 メッセージ応募キャンペーンサイト(月・惑星探査プログラムグループ) 皆さんの名前やメッセー
Image credit: JAXA 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月29日、2014年に打ち上げる小惑星探査機「はやぶさ2」の応援として、名前、メッセージ、寄せ書き・イラストを記録・搭載するキャンペーン、「星の王子さまに会いにいきませんかミリオンキャンペーン2」を実施すると発表した。 このキャンペーンは、小惑星に投下するターゲットマーカーに名前を印字し、地球に帰還する再突入カプセルのメモリチップに名前、メッセージ、寄せ書き・イラストを記録するという内容。名前とメッセージは特設ウェブサイトから応募できるが、寄せ書き・イラストは郵送のみ。キャンペーンの応募開始は4月10日12時からで、締切りは7月16日までとなっている。 ちなみに、初号機のターゲットマーカーには世界149ヶ国、およそ88万人の名前が印字され、2005年11月に小惑星「イトカワ」に投下された。 「はやぶさ2」は2014年
「まだこんなことが信じられているのか」。テレビのニュース番組を見ていてうんざりした気分になりました。東京都大田区の町工場が中心になって開発した「下町ボブスレー」を取り上げたニュースでのこと。「東大阪でも町工場が『まいど1号』という人工衛星を作って打ち上げたことがあった」と紹介されたのです。 この番組の内容を信じる限り、ボブスレーは本当に大田区の町工場が開発しているようです。これに対し、まいど1号(SOHLA-1)は名目上は東大阪市の中小企業から成る東大阪宇宙開発協同組合(SOHLA、現 宇宙開発協同組合SOHLA)が開発したことになっています。しかし、実態はほぼ「宇宙航空研究開発機構(JAXA)が作った衛星」です。その事情を、日経エレクトロニクス雑誌ブログ「まいど1号の憂鬱」で取り上げました。 このコラムで私は「(東大阪の企業は)衛星の構造体をJAXAから渡された図面に従って製作したり、衛
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