宇宙航空研究開発機構(JAXA)と宇宙スタートアップのアストロスケールホールディングス(HD、東京・墨田)が宇宙ごみ(デブリ)への接近・調査に挑む。こうした調査は世界初で、18日に衛星を打ち上げる。デブリは宇宙で人工衛星などと衝突するリスクがあり、国際的にも問題視されている。日本勢がデブリ除去の実用化で先行するための試金石にもなりそうだ。調査はデブリ除去の実用化と民間技術の商用化をJAXAが後
「1年前の忘れ物取りに」 第1段エンジン開発陣―H3 2024年02月12日07時03分配信 H3ロケット用に新開発された第1段エンジン「LE―9」の燃焼試験(JAXA提供) H3ロケット1号機は打ち上げ失敗に終わったが、相次ぐ不具合の末に完成させた新型の第1段エンジン「LE―9」は、予定通りの燃焼を終えた。喜んだ直後、実績のあった第2段エンジンのまさかの失敗により「天国から地獄へ突き落とされた」開発陣。2号機での再挑戦に向け「1年前、種子島に置いてきた忘れ物を取りに戻りたい」とリベンジを誓う。 H3、15日再挑戦 失敗から1年弱、対策施す―リスク考慮、大型衛星載せず・JAXA LE―9の開発を担った宇宙航空研究開発機構(JAXA)の黒須明英ファンクションマネジャーは、昨年3月の1号機打ち上げを鹿児島県・種子島宇宙センターで見守った。空高く駆け上がっていくLE―9の姿に、「これまでの苦労を
日本人が初めて月面に立つ日が近く来ることになりそうです。少なくとも2人の日本人宇宙飛行士がアメリカ主導の月面探査計画に参加する調整が進められていて、来年、文部科学相が渡米し、NASAと正式締結する方向であることがわかりました。 【解説】山崎直子宇宙飛行士に聞く 日本の宇宙開発 今後の“月探査”は… 人類が初めて月面着陸に成功した「アポロ計画」が終了して半世紀あまり。再び月面着陸・探査を目指すアメリカ主導の「アルテミス計画」に少なくとも2人の日本人宇宙飛行士が参加する方向で最終調整が行われていることが関係者への取材でわかりました。 月面への着陸は2025年以降の予定で、新人宇宙飛行士候補の米田あゆさんが参加する可能性もあり、日本の計画への貢献に応じて参加人数が増えることもあり得るということです。「アルテミス計画」に向けては、日本は月面を走行することができる「有人与圧ローバ」を開発し、提供する
政府が宇宙航空研究開発機構(JAXA)に10年間の「宇宙戦略基金」を設け、速やかに総額1兆円規模の支援を行う方針を固めたことが30日、分かった。企業や大学などによる複数年度にわたる宇宙分野の技術開発、商業化を支援する狙い。政府が来年6月の実施を想定する定額減税の規模は、所得税と住民税を合わせて計3兆円台半ばとなる。11月2日の閣議決定を目指す経済対策に明記する。 【写真】中東で無人機が撮影した球形のUFO 「大半は説明つく」米会議、宇宙人の情報なし 経済対策には「GIGAスクール構想」として全ての小中学生に配った学習端末の更新に関し、各都道府県に基金を設置して支援を5年間継続する方針を盛り込むことも判明した。 JAXAに設ける基金については、関連法案の早期国会提出を目指す。防衛省などの宇宙分野の取り組みとも連携し、政府全体として支援する。 経済対策の財源として、23年度当初予算に計上した予
三菱重工業は11日、次世代大型ロケット「H3」について将来的に年間で最大6基の打ち上げを見込んでいると明らかにした。 三菱重の宇宙事業部で技師長を務める徳永建氏が都内で開催した説明会で語った。現行の大型ロケット「H2A」は50号機が最終となる予定で、その後に「H3」のみによる運用になった段階で見込む打ち上げ回数だという。 H3ロケットを巡っては初号機が3月に打ち上げに失敗している。2号機の打ち上げ時期について問われると、徳永氏は1年も待っているわけにはいかないとし、「そんなに遠くないところでやる必要がある」と語った。 関連記事: H2Aロケット打ち上げ成功、月面探査機搭載-三菱重株など上昇 (2)日本の新型ロケット「H3」打ち上げ失敗、発射後に指令破壊 (3)
英国宇宙庁(UK Space Agency)と国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、H3ロケットに適用する静止衛星Lバンドネットワークを用いた軌道上テレメトリ中継サービスの開発プロジェクト「InRange」に関して、日英二国間の協力を開始することに合意しました。当該サービスは、H3ロケットによる飛行実証を予定しています。 本二国間協力は、両宇宙機関間で2021年に締結した協力覚書(MoC)に基づくものとなります。本二国間協力の枠組みのもとで実施される「InRange」プロジェクトにおいて、英国宇宙庁は、International Bilateral Fund(注1)の仕組みを通じ、Viasat社に対し、同社のグローバルな静止衛星Lバンドネットワークを用いた、打上げロケット用の新しい軌道上テレメトリ中継サービスの開発について、開発資金の一部負担を行います。日本においては、JAX
【読売新聞】 宇宙航空研究開発機構( JAXA ( ジャクサ ) )は2日、日本初の月面着陸を目指す月面探査機「 SLIM ( スリム ) 」が地球周回軌道を離れて月に向かったと発表した。探査機に異常はないという。 SLIMは9月、
2023年7月14日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発中の全段固体燃料ロケット「イプシロンS」の第2段モーターが地上燃焼試験中に爆発した。炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製モーターケースの一部が想定以上の高温になって強度が低下し、燃焼時の内部圧力に耐えきれなくなって爆発した可能性が高い。その原因について、JAXAは「推進剤燃焼異常」と「インシュレーション断熱不良」の2つに絞り込んだ。 「イプシロンS」はJAXAが開発を進めている3段式の全段固体燃料ロケットで、2024年度の初号機打ち上げを目指している(図1)。「H3」と共に日本の次期主力ロケットとして位置付けられている機種だ。JAXAは2013年度に初号機を打ち上げた全段固体燃料ロケット「イプシロン」の改良を段階的に進めており、イプシロンSはその最新機種となる。地球を南北に周回する太陽同期軌道に600kg以上を打ち上げる能力を持
14日午前、秋田県能代市で行われた小型ロケット「イプシロン」の改良型「イプシロンS」の燃焼試験の途中で爆発が起き、炎が上がりました。 JAXA=宇宙航空研究開発機構は原因究明を急ぐ考えですが、来年度に予定している初号機の打ち上げのスケジュールが遅れる可能性もあるとしています。 「イプシロンS」は日本の主力ロケットのひとつで、これまで運用されてきた固体燃料式の小型ロケット「イプシロン」の改良型としてJAXAなどが開発を進めています。 秋田県能代市のJAXA能代ロケット実験場で、14日午前9時から「イプシロンS」のエンジン部分にあたる二段目のロケットの燃焼試験が行われました。 試験の開始直後は、炎と共に煙が勢いよく噴射しましたが、およそ1分後にボンという爆発音が聞こえて施設の一部が吹き飛びました。 その後、炎と黒い煙が上がりました。 消防が消火にあたり、およそ2時間後に火は消し止められ、警察に
文部科学省と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は24日、1号機の打ち上げに失敗した新型ロケット「H3」の2号機について、予定していた衛星「だいち4号」の搭載を見送る方針を固めた。 【図解】H3ロケット1号機、第2段で失敗 2号機は固体燃料補助ロケット(SRB)を使わない予定だったが、1号機と同じSRB付きとし、早期の打ち上げを目指すとした。同日開かれた文科省の専門家部会に報告した。 H3は、現行のH2Aロケットの後継となる2段式液体燃料ロケット。1号機は3月に鹿児島県・種子島宇宙センターから打ち上げられたが、第2段エンジンの制御機器が過大な電流を検知して電源を遮断。エンジンは着火されず、打ち上げに失敗した。その後の調査で、第2段エンジンの機器や配線でショートか漏電が起きた可能性が高いことが分かった。 文科省とJAXAは、原因究明を進める一方、早期の2号機打ち上げが必要と判断。1号機に続いて搭
3月7日に打ち上げに失敗したH3ロケット試験機1号機。トラブルが起きたのは、2段のエンジン着火を制御する電気系統だった。2系統あるフライトコンピューターがエンジンの制御機器部分から異常な電流を検知し、2系統とも安全のために電源を遮断。点火器や2段エンジンへ推進剤を供給するバルブなど電気系統の機器は電源を絶たれて動作せず、ロケットは飛行を中断した。安全のため地上からの指令破壊信号でロケットの機体は破壊(爆破ではなく、タンクを割って飛行を止める)され、搭載された地球観測衛星「だいち3号」ごとフィリピンの東方沖の海に沈んだ。 H3ロケットの第2段エンジンはH-IIAから引き継いだもので、これまでH-IIAでは40回以上も着火失敗というトラブルなく飛行してきたものだ。ただ、H-IIAでは1系統だったロケット2段のフライトコンピューターがH3では2系統の冗長構成に変更されている。試験機1号機ではA系
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4月18日、イプシロン6号機の打ち上げ失敗原因について、調査状況を文部科学省の有識者会合にて報告した。すでに、ダイアフラムによる閉塞が起きていたことは分かっていたが、追加の検証試験などを実施し、シール部からの漏洩が原因であることを突き止めた。今後、来月をめどに、報告書を取りまとめる。 JAXA内之浦宇宙空間観測所より打ち上げられたイプシロン6号機 (C)JAXA 閉塞に至ったプロセスが明らかに イプシロン6号機は2022年10月12日に打ち上げたものの、第2段RCSの片側で異常が発生し、機体の姿勢を正常に制御できなくなり、衛星の軌道投入に失敗していた。フライト時のデータからは、スラスタに燃料が届いていなかったことが分かっており、どこで何が起きて詰まってしまったのか、これまで調査が進められてきた。 2月3日に行われた前回の報告では、パイロ弁とダイアフラムの2
2023年3月7日午前10時37分55秒、H3ロケット初号機は打ち上げられた。しかし第2段が着火せず、打ち上げは失敗に終わった。(写真:松浦晋也) 青空に延びる噴煙、「うまくいくに違いない」と思ったが 2023年3月7日、H3打ち上げの時に私は種子島宇宙センターのプレスセンター屋上にある観望台にいた。固体ロケットブースターが着火して機体が上昇するのを、祈るような気持ちで見つめていた。 LE-9は低コスト化と安全性向上のために、推力100tf以上の大推力エンジンとしては、初のエキスパンダー・ブリード・サイクルというエンジンサイクルを採用している。 同サイクルは本来、推力30tf以下の中・小推力エンジンに向いた形式だ。技術的な成立性ぎりぎりを狙った設計なのである。このエンジンがうまくいけばH3の打ち上げは成功する——。LE-9よ、止まるな。最後まで仕事をしろ、と思いつつ、快晴の空に白く伸びてい
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