JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、11月4日(木)に観測ロケットSS-520-3号機の打ち上げに成功したと発表しました。 SS-520-3号機は、ノルウェーにあるアンドーヤスペースセンタースバルバードロケット実験場から打ち上げられ、950秒後に同実験場南南西海上へ落下したということです。この実験は高緯度領域に存在するカスプ領域と呼ばれる場所にロケットを打ち上げて、同領域におけるプラズマ流出現象の解明を目的としており、日本、ノルウェー、アメリカの3カ国共同で実施されました。今後は観測結果などを分析し、論文などにまとめて公開するとのことです。 【▲ SS-520-3号機の軌跡(Credit: JAXA)】観測ロケットSS-520-3号機は、現地時間11時9分25秒にノルウェーの実験場から発射。JAXAによると、発射上下角は80.7度、最高到達高度は打ち上げ490秒後に756kmを記録したとい
【▲「はやぶさ2」が採取したリュウグウのサンプル。展示されるのは約1〜2ミリサイズ(Credit: JAXA)】日本科学未来館は、2021年12月4日(土)から12月13日(月)まで、特別企画『帰還一周年 「はやぶさ2」カプセル&リュウグウの“かけら” 大公開』を開催することを発表しました。 このイベントでは、2020年12月に帰還した小惑星探査機「はやぶさ2」のカプセルと、持ち帰った小惑星リュウグウのサンプル(試料)の一部を、初めて同時一般公開されます。展示されるサンプルのサイズは、約1~2ミリとのことです。 また、サンプルを入れておくための特別な容器やパラシュートなどが収められたインスツルメントモジュール、カプセルの頭脳ともいえる搭載電子機器部、大気圏に突入するときの加熱からカプセルを守る前面ヒートシールドのレプリカなどの「はやぶさ2」の装置も展示される予定です。 【▲ 特別企画『帰還
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、11月9日9時55分16秒に鹿児島県にある内之浦宇宙空間観測所からイプシロンロケット5号機の打ち上げに成功しました。 イプシロンロケット5号機には、革新的衛星技術実証2号機を搭載。実証2号機は小型実証衛星2号機(RAISE-2)と4基の超小型衛星、4基のキューブサットで構成されています。打ち上げ後、ロケットは順調に飛行し、打ち上げから52分35秒後に小型実証衛星2号機(RAISE-2)を、約1時間6分29秒後から約1時間11分37秒後にかけて全ての分離に成功したということです。 【▲ 内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられるイプシロンロケット5号機(Credit: JAXA)】イプシロンロケット5号機は当初、10月1日の打ち上げを目指していました。しかし、天候不良や地上で使用される可搬型レーダーの関係により延期が重なっていました。10月下旬にはH-IIAロ
原始太陽系では、太陽から遠く水が氷として存在していた領域と、太陽に近く揮発してしまっていた領域があったと考えられ、その境界を「スノーライン」を呼ぶ。小惑星リュウグウはスノーラインの外側で生まれたとされる=JAXA提供 小惑星探査機「はやぶさ2」が地球へ持ち帰った小惑星リュウグウの石。今年6月から初期分析が進められている。初期分析は、1年という定められた期間内に、はやぶさ2プロジェクトの一環として太陽系や地球の謎を解き明かす研究だ。世界14カ国から269人の研究者が参加する。貴重な小惑星の物質を扱う緊張感の中、研究者たちは、何を調べ、何を解き明かそうとしているのか。初期分析に携わる6チームのリーダーたちの思いと舞台裏を、3回にわたって紹介する。【永山悦子、池田知広】 はやぶさ2は2018~19年、地球と火星の間にあるリュウグウを探査し、2度の着陸を成功させた。そのうち1回は、衝突装置をぶつけ
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は10月4日、イプシロンロケット5号機の打ち上げ中止について、原因究明結果を報告した。同機は当初、3日前の打ち上げを予定していたが、当日、可搬型ドップラーレーダーのデータに異常が見つかり、約19秒前に緊急停止していた。今回、原因究明と対策が完了したことで、新たな打ち上げ日は10月7日に決まった。 イプシロンロケットプロジェクトマネージャの井元隆行氏(左)と、宇宙輸送技術部門鹿児島宇宙センター所長の川上道生氏(右) 打ち上げ当日に異常が見つかったのは、ロケットの追跡管制に使う可搬型ドップラーレーダーのデータ。このレーダーからは、100msごとに時刻情報と位置情報のセットがデータとして送られてくるのだが、時刻情報にのみ、異常なデータが混じっていることが確認された。このあたりのことは、前回の記事も参照して欲しい。 当日の状況について、今回、JAXAからはより詳しい
三菱重工業株式会社はH-IIAロケット44号機の打ち上げを今年10月25日(月)に行うと発表しました。 内閣府の準天頂衛星「みちびき」初号機後継機を搭載します。打ち上げ予定時間は25日午前11:00から12:00の間です。また予備日は10月26日(火)から11月30日(火)までに設定されています。H-IIAロケットは鹿児島県・種子島にある種子島宇宙センター大型ロケット発射場から打ち上げられます。なお三菱重工業によると、同ロケットは2001年8月の試験機1号機の打ち上げから20年を迎えたということです。 準天頂衛星「みちびき」初号機後継機は、三菱電機株式会社が製造をおこなっています。今年3月には振動に対する耐性や真空空間における動作試験を行うプロフライト試験が行われたということです。この試験では実際に宇宙で使われる実機を使用しました。 「みちびき」初号機は、JAXAが2010年に打ち上げまし
名古屋大学(名大)と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は8月19日、衝撃波に伴って化学反応による熱解放が行われることで、可燃性ガスを高速燃焼させることができる「デトネーション」現象を利用した次世代のロケット・宇宙機用エンジン「デトネーションエンジン」の宇宙飛行実証に成功したことを発表した。 ノズル後方に搭載されたカメラにより撮影された、回転デトネーションエンジンが宇宙空間において作動した瞬間の様子。オレンジ色に光っているノズルが、二重円筒型の回転デトネーションエンジンの燃焼器部分。今回の推力は約500N。この画像データを含む各種データは、展開型エアロシェルを有する大気圏再突入カプセルRATSによって洋上回収された (C)名古屋大学、JAXA (出所:名大プレスリリースPDF) デトネーションエンジンのシステム全体像 (C)名古屋大学 (出所:名大プレスリリースPDF) 室蘭工大の白老試験場に
サンプル採取装置、動かず 失敗のリスクに青ざめ宇宙航空研究開発機構(JAXA) 元シニアフェロー 川口淳一郎氏(15)2021 / 8 / 13 エンジンの故障をはじめ数多くのトラブルに見舞われながら、困難を乗り越えて地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」。宇宙航空研究開発機構(JAXA)でプロジェクトマネージャを務めた、元シニアフェローの川口淳一郎氏は、小惑星からサンプルを持ちかえる世界初の試みを成功に導いた。川口氏の「仕事人秘録」の第15回では、サンプル採取装置のトラブルを振り返ります。 ◇ ◇ ◇ 燃料漏れトラブルへの対応に追われる中、着陸時のデータを何とか受信できました。燃料漏れの影響ではやぶさの電源は一度切れています。記録したデータがすべて消えてしまっている懸念があったのですが、幸い大半は無事でした。 しかし受信データを調べると、とんでもないことが分かりました。成功したと信じ
JAXA筑波宇宙センターは、今年度の特別公開の開催中止を決定いたしました。 新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、ご来場される皆様、運営スタッフ関係者等の健康と安全を第一に検討を重ねました結果、同ウィルス感染拡大防止および安全にご参加・ご見学いただける環境の確保が困難であることから、中止の判断に至りました。 特別公開を楽しみに待っておられました皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解のほどお願い申し上げます。 なお、一般見学(展示館「スペースドーム」、ロケット広場、企画展示、ミュージアムショップ)につきましては、事前予約制にて見学可能です。 ご来場にあたり、感染防止対策等お願いがございますので、ご確認の上ご予約ください。
肝付町や九州の経済団体は、JAXA=宇宙航空研究開発機構の施設で民間ロケットの打ち上げを目指して国に要望を行うなど、本格的な誘致に乗り出しました。 民間の宇宙開発が各地で進む中、関連産業を誘致し、地域振興につなげたい考えです。 JAXAの内之浦宇宙空間観測所では、固体ロケット「イプシロン」や小型の観測ロケットが打ち上げられています。 この施設では、51年前の日本初の人工衛星「おおすみ」や、小惑星探査機「はやぶさ」の初号機なども打ち上げられてきましたが、施設の老朽化とともに打ち上げ回数は減少し、近年は北海道でのロケットの打ち上げや和歌山県での発射場の建設など、各地で民間の宇宙開発が広がっています。 このため、肝付町や九州経済連合会などは内之浦の発射場の活用を目指す研究会を立ち上げ、先月には民間ロケットの打ち上げや設備の老朽化対策などを国に要望しました。 さらに、民間企業に対しても意向を確認す
宇宙基本計画の工程表の改訂に向けて、政府は2029年度に火星の衛星から地球にサンプルを持ち帰る計画を実現するため、2024年度にJAXA=宇宙航空研究開発機構の探査機を確実に打ち上げるなどとした中間報告を取りまとめました。 政府は、29日に総理大臣官邸で宇宙開発戦略本部の会合を開き、毎年、年末に行っている宇宙基本計画の工程表の改訂に向けて中間報告を取りまとめました。 それによりますと、2029年度に火星の衛星「フォボス」から地球にサンプルを持ち帰る計画を実現するため、2024年度にJAXAの探査機を確実に打ち上げるとしています。 また、多数の小型衛星を連携させて、災害時の被災状況の迅速な把握などを可能にする独自のシステムを構築するため、官民が戦略的に取り組むことなども盛り込んでいます。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く