火星圏に到着したMMX探査機を描いた想像図(Credit: JAXA)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2月5日、JAXAの山川宏理事長と欧州宇宙機関(ESA)のヨハン=ディートリッヒ・ヴァーナー長官がオンライン会談を行ったことを明らかにしました。2月4日に行われたこの会談ではJAXAとESAの地球観測、宇宙科学・探査など広範に渡る協力案件の進捗状況が確認されるとともに、ESAの二重小惑星探査計画「Hera(ヘラ)」とJAXAの火星衛星探査計画「MMX」に関する協定も締結されています。 HeraはESA主導の小惑星探査ミッションで、アメリカ航空宇宙局(NASA)の「DART」との連携が特徴です。まず、2021年6月にNASAのDARTが打ち上げられ、地球近傍小惑星のひとつ「Didymos(ディディモス、推定直径780m)」に向かいます。ディディモスは「Dimorphos(ディモルフォス、推
金星に接近するベピ・コロンボの探査機を描いた想像図(Credit: ESA/ATG Medialab)JAXA(宇宙航空研究開発機構)は11月4日、先日実施された国際水星探査計画「ベピ・コロンボ(BepiColombo)」の探査機による金星スイングバイの結果を発表しました。 ベピ・コロンボはJAXAの水星磁気圏探査機「みお(MMO:Mercury Magnetospheric Orbiter)」とESA(欧州宇宙機関)の水星表面探査機「MPO(Mercury Planetary Orbiter)」の2機の周回探査機によるミッションで、両探査機は電気推進モジュール「MTM(Mercury Transfer Module)」とともに1つの機体を構成しています。 今回のスイングバイは金星で実施される2回のスイングバイのうち1回目で、JAXAによると探査機の金星最接近時刻は日本時間2020年10月
地球最接近の2時間ほど前、高度1万9000km付近で撮影された地球の画像(左上)。インド洋とその周辺などが写っている(Credit: ESA/BepiColombo/MTM)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4月21日、水星磁気圏探査機「みお」の地球スイングバイ実施結果を公開しました。 関連:いってらっしゃい! 水星探査機「みお」地球スイングバイを実施 地球スイングバイとは、地球に接近し重力を利用して進路を変える方法。「みお」は目標どおり約5km/sの減速を行いながら、日本時間2020年4月10日13時24分57秒に地球に最接近し、南大西洋上空の 12,689km を通過。その後、ESA深宇宙ネットワーク局の探査機運用により、現在「みお」の状態は正常であることが確認されています。 最接近時の地球とBepiColombo探査機のイメージ図(Credit: JAXA ※探査機イラスト:石川雅之
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)および欧州宇宙機関(European Space Agency, ESA)は、国際水星探査計画「ベピコロンボ(BepiColombo)※」の水星磁気圏探査機「みお」の地球スイングバイ後の軌道計測と計算を行い、「みお」が目標としていた軌道上を順調に航行していることを確認しました。 「みお」は、地球スイングバイにおいて、地球の重力を利用して目標どおり約5km/sの減速を行いながら、2020年4月10日(金)13時24分57秒(日本時間)に地球に最接近し、南大西洋上空の12,689kmを通過しました(図1)。ESA深宇宙ネットワーク局の探査機運用により、現在「みお」の状態は正常であることを確認しています。 「みお」に搭載した低エネルギー電子観測器(MPPE/MEA)によって太陽風および磁気圏の観測も行いました(図2)。2020年4月9日(木)22時
水星磁気圏探査機「みお(MMO)」を描いた想像図(Credit: JAXA)国際水星探査計画「ベピ・コロンボ(BepiColombo)」に参加している宇宙航空研究開発機構(JAXA)の水星磁気圏探査機「みお」と欧州宇宙機関(ESA)の水星表面探査機「MPO」は、水星に向けた軌道変更のため合計9回計画されているスイングバイの1回目となる地球スイングバイを実施しました。 日欧の水星探査機は4月10日13時25分頃(日本時間)、大西洋の上空約1万2700kmという静止軌道よりも低い高度を通過していきました。ESAからは地球への最接近前に撮影された地球の画像が公開されています。また、スイングバイのため地球に接近した「みお」と「MPO」は地上からも観測されており、夜空を高速で移動する様子が国内外の観測者によって捉えられています。 地球最接近の2時間ほど前、高度1万9000km付近で撮影された地球の画
JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、ESA(欧州宇宙機関)とX線分光撮影衛星「XRISM」に関する協力に同意し、現地時間6月14日に協定を締結しました。 XRISMプロジェクトは、2021年度打上げを目標に開発中であるJAXA宇宙科学研究所の、「すざく(ASTRO-EII)」「ひとみ(ASTRO-H)」に続く7番目のX線天文衛星計画です。2016年に運用を断念した「ひとみ」のミッションを引き継ぎ、「宇宙の構造形成と銀河団の進化」「宇宙の物質循環の歴史」「宇宙のエネルギー輸送と循環」を研究するとともに「超高分解能X 線分光による新しいサイエンス」を目的としています。 また、今回のESAとの協力締結では、XRISMに搭載する予定の主要ミッション機器である「軟X線分光装置 (Resolve)」「軟X線撮像装置 (Xtend)」の内、ESAは「軟X線分光装置 (Resolve)」 の一部の開発に貢
日本時間10月20日 午前10:45分にフランス領ギアナのクールー宇宙基地から国際水星探査計画ベピコロンボを搭載した「アリアン5」ロケットが打ち上げられ、11時26分頃「無事に予定の軌道に投入」されたことが確認されました。 JAXAの探査機「みお」、欧州の探査機「MPO」は水星まで約7年の長い冒険を開始。2025年12月に水星の軌道の投入され、初めてのデータが送られてくる予定となります。 Liftoff of #Ariane5! #BepiColombo Watch live: https://t.co/JVwQjT07a5 pic.twitter.com/r6pauaoQpn — ESA (@esa) October 20, 2018 今回の打ち上げは成功しましたが、これは水星探査の第一歩にすぎません。 7年という長い歳月を経たその年の12月、我々に新しく素晴らしい水星の情報を送ってくれ
JAXA(宇宙航空研究開発機構)は2018年9月27日、日欧共同の水星探査計画「ベピコロンボ(BepiColombo)」の打ち上げ日を10月20日10時45分(日本時間)に変更すると発表しました。 ベピコロンボは2機の周回探査機による水星探査ミッションです。日本側の磁気圏探査機「みお(MMO)」と、ヨーロッパ側の表面探査機「MPO」が同時に打ち上げられます。そして2025年12月も水星に到達し、約1年間の観測を行う予定です。 2機の衛星は合体した状態で打ち上げられ、電気推進モジュール(MTM)の力で飛行します。MMOは水星の固有磁場、周辺環境(磁気圏・太陽風との相互作用)を、そしてMPOは水星の表面地形、鉱物・化学組成、重力場の精密計測を目標としているのです。 なお、打ち上げはフランス領ギアナのクールー宇宙基地から、「アリアン5」ロケットによって実施されます。 Image Credit:
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、同機構の「戦略的中型計画」の候補ミッションである次世代赤外線天文衛星 SPICA(スピカ)について、5月7日、欧州宇宙機関(ESA)が宇宙科学プログラム コスミック・ビジョン中型ミッション(Mクラス)5号機(M5)の候補のひとつに選択したと発表した。 SPICAは、極低温に冷却した口径 2.5m の大型赤外線望遠鏡を宇宙に打ち上げ、宇宙観測を行う計画。これまでより高い感度で赤外線観測を行い、従来観測できなかったガスやダストを大量に含む銀河を調べ、その進化を解明することや惑星系が誕生・進化する過程等を明らかにすることを目的としている。 SPICA実現のために不可欠な技術である極低温冷却技術は、JAXAがこれまでに蓄積してきた強みを持つ技術を発展させ適用するもの。また、日本のSPICAチームにて、搭載する機器や観測装置の提案を行うなど計画検討を積極的に進めて
水星磁気圏探査機MMOは先月中旬にJAXA相模原キャンパスを出発し、衛星の試験を行う欧州宇宙機関(ESA)に無事到着しております。
はじめに BepiColombo――多くの方には耳慣れない言葉だと思いますが、これはESA(欧州宇宙機関)とJAXAが協同で進めている水星探査ミッションの名前です。太陽に一番近い惑星である水星はいくつか特異な性質を持っており、自転と公転周期が2:3の関係になっていることもその一つです。それを最初に指摘したのがイタリアの応用数学者Giuseppe Colombo(1920~1984年)でした。太陽に最も近い惑星であるために、水星は地球からの観測が難しく、また探査機による観測も米国のマリナー10号(1974~1975年)とMESSENGER(2011年~)によるものがあるだけです。マリナー10号は金星スイングバイを利用して水星に3回近づきましたが、この方策をNASAに提案したのが、このColombo博士でした。 彼の名前にちなんで名付けられた「BepiColombo」(BepiはGiusepp
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