マクロ経済学者の齊藤誠氏の「父が息子に語るマクロ経済学」を、ふとした切っ掛けで手に取ってみた。タイトルから議論の踏み込みの甘い啓蒙書かと思っていたのだが、想像とは大きく異なるものになっていた。父と子の対話でカジュアルなイメージを醸し出してはいるが、内容はしっかり標準的なマクロ経済モデルに基礎を置いている。また、いわゆる教科書と比較すると、モデルの選び方やデータにつけた注釈に個性や主張があって、かなりエッジが立っている一冊になっていると思う。 1. 非マクロ経済学徒でリテラシーが高い人向け 本書の対象読者は、微分を使う程度ではあるが数学の知識がある、本当の意味でリテラシーが高い、まだマクロ経済学を勉強していない人々になっていると思う。そういう人々にニーズがあるかが問題になるが、誰しもマクロ経済の影響は受けるし、SNSを見るかぎり政治学や社会学を専攻する人々も関心は高いようだ。狙いはそれらリテ
ピケティ『21世紀の資本』 訳者解説 (v.1.1) 2015.1.23-2.1 山形浩生 hiyori13@alum.mit.edu この資料はクリエイティブコモンズ Attribution-ShareAlike 4.0 国際ライセンス下で公開されています. 今日の構成 • 1. 『21世紀の資本』とピケティのえらさ • 2. あらすじ: r > g から格差拡大へ • 3. 格差是正の処方箋は? • 4. ピケティ本の受容・誤解・批判 • 5. 日本への示唆とは? • 6. 落ち穂拾い 2 まずはじめに…… • ピケティの本と、ピケティの他の論文での記述と、 ピケティがインタビュー等での発言とは、分けて 考えよう! – 本がいちばんストイック。たぶん意図的に書いていな い話もかなりある。 – 前二つは、それなりにきちんと考えてまとめたものだ けど、インタビューは(特に日本のことなんかは
下のグラフと表は、各言語の使用頻度の順位で上位n番目までの語彙が一般的なコミュニケーションにおける語の何%を占めているかを示したものである。以下では、データ元の文献に従い、この割合を「カバー率」と呼ぶ。 (クリックで拡大) (出所)玉村文郎編(1989・90)『日本語の語彙・意味』(上・下)明治書院、占部匡美「日本語教育史における入門期教科書の基礎語彙I」福岡国際大学紀要No.252581~87(2011)掲載データから作成。 カバー率は、おおまかに言えば、ある語彙数でその言語をどの程度理解できるかを示している。 調査主体も言語構造も異なっているのでシリアスな比較には適さないが、それでも大きな傾向のようなものを受け取ることはできる。 一見してわかるように、カバー率は言語によってかなり異なる。 たとえばフランス語では頻度順上位1000語、英語、スペイン語はもとより、ロシア語、中国語、朝鮮語で
21世紀の資本 作者: トマ・ピケティ,山形浩生,守岡桜,森本正史出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2014/12/09メディア: 単行本この商品を含むブログ (107件) を見る 1. サポートサイト β版公開 ピケティ『21世紀の資本』は、使用データやエクセルファイルを全部ウェブのサポートサイトで公開し、本に載らなかった詳細なデータ表やグラフ、各種データの説明などはそちらに載せてある。そして専門補遺でも計算の説明の相当部分は「Excelのセルの計算式を見るように」という説明になっている。 つまり、本としてはこのサイトの中身もセットで一通り訳さないと、完全な翻訳にはならないわけだ。 ということで、サポートサイトを以下にほぼ完全に翻訳した。 ピケティ『21世紀の資本』サポートサイト http://cruel.org/books/capital21c/ オリジナルのサイトとほぼ同じ内容
琉球大学大学院医学研究科の佐藤丈寛博士研究員と木村亮介准教授らを中心とする共同研究グループは琉球列島の人々の遺伝情報を広範に分析した結果、台湾や大陸の集団とは直接の遺伝的つながりはなく、日本本土に由来すると発表した。これまでも沖縄本島地方についての研究データはあったが、八重山・宮古地方も含め、大規模に精査した点が特徴。英国に拠点がある分子進化学の国際専門雑誌「モレキュラーバイオロジーアンドエボリューション」の電子版(1日付)に掲載された。 木村准教授は「沖縄の人々については、東南アジアや台湾などに由来するといういわゆる『南方系』との説もあったが、今回の研究はこれを否定している。沖縄の人々の成り立ちを明らかにする上で貴重なデータになる」と話している。 研究では、沖縄本島、八重山、宮古の各地方から計約350人のDNAを採取。1人当たり50万カ所以上の塩基配列の違いを分析した。 また、宮古
フランス人経済学者トマ・ピケティ(Thomas Piketty)氏が書いた『21世紀の資本論(Capital in the Twenty-First Century)』が今、米国をはじめ世界中で注目を集め、売れに売れまくっている。700ページ程の分厚い経済書としては異例の出来事だ。皮肉にも、ピケティが上位1パーセントの高額所得者に仲間入りするのは確実だ。『資本論』出版のタイミングと誰にでも理解できる大胆な政策提言(富裕層から富を税金で奪い取れ)は、米国政治の右派と左派の感情を刺激するには完璧であった。 2008年に始まった世界金融危機以降、一般大衆は失業や低賃金など経済苦境を長く経験してきた。同時に、かれらは金融危機を引き起こした張本人であるはずの、投資銀行の最高経営責任者(CEO)達が一般労働者の1000倍近い超高額報酬を得ているのを見ている。 そして、多くの人びとが資本主義そのものに疑
2009年5月18日[1](公式起動) 2009年5月15日[2](公開) 2018年6月18日(日本語版公開) 2022年7月22日(スペイン語版公開) Wolfram Alpha(WolframAlphaともWolfram|Alphaとも表記される)は、ウルフラム・リサーチが開発した質問応答システム。事実についての質問に対して、構造化されたデータを使って計算し、直接答えを返すオンラインサービスである。他の検索エンジンのように、答えを含んでいる可能性のあるドキュメントやウェブページのリストを返すわけではない[3]。このサービスは2009年3月に英国人科学者スティーブン・ウルフラムが発表し、同年5月15日に公開された[1]。また、2018年6月18日には日本語版のWolfram Alpha[4]も公開された。2022年時点では日本語に対応しているのは数学関連のクエリのみであるが、「5個のボ
【お願い】使用言語登録のお願い(お知らせ) グリフウィキにようこそ! グリフウィキ(GlyphWiki)は、明朝体の漢字グリフ(漢字字形)を登録・管理し、皆で自由に共有することを目的としたウィキです。 一般的にフォントや個々の漢字グリフの管理は面倒ですが、グリフウィキでは簡単に漢字グリフをデザインすることができ、さらにウィキですので漢字グリフ1つ1つを独立して管理できます。また、グリフを集めてフォントを作り、即座に公開することができます。 グリフの管理は誰でも可能です。また、登録されているグリフは自由に使うことができます。自分が必要なグリフを必要なだけ登録し、既に登録されているデータの一部と合わせ、まとめてフォントにすることができます。現在1,000,000を超える量の漢字グリフが登録されています(別名同字形グリフを別カウントの場合)。 あなたの持っている外字データ・異体字データをグリフウ
英国・北アイルランドのベルファスト(Belfast)西部で、マーガレット・サッチャー(Margaret Thatcher)元首相の訃報について「鉄の女だって?墓の中でさびにまみれて眠りやがれ」と書かれた落書き(2013年4月9日撮影)。(c)AFP/ PETER MUHLY 【4月11日 AFP】「鐘を鳴らせ!悪い魔女は死んだ(Ding Dong! The witch is dead)」――。米映画『オズの魔法使い(The Wizard of Oz)』のこの挿入歌が、マーガレット・サッチャー(Margaret Thatcher)元英首相の死去後、英音楽ダウンロードチャートのトップに躍り出た。 映画の中で主演のジュディ・ガーランド(Judy Garland)たちが合唱するこの歌は、1939年にリリースされたもの。9日、英国内における米アマゾン(Amazon)の音楽配信サービスで突如、ダウンロ
選挙が近づいてきてからよく回ってくるグラフのひとつに、財団法人 明るい選挙推進協会というところが出している「年齢別投票率の推移」というグラフがあります。 このグラフは興味深いんですが、線で繋がった各年代の人々の中身は、選挙ごとにどんどん入れ替わってしまうという問題があります。 たとえばこのグラフによれば、昭和42年の第31回衆院議員選挙では66.69%の、平成21年8月の第45回では49.45%の20代が投票していますが、彼らは同じ人たちではありません。当たり前のことですが、昭和42年に20代だったのは昭和12年から22年に生まれた人たちで、彼らは平成21年には63歳から73歳になっています。 もちろん、ある年頃の人たちがどのように行動するか、という切り口も大事なものなので、このグラフに意味が無いとは思っていませんが、中身を一貫させたデータも見たい、と思いました。 しかしちょっと検索してみ
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