「いじめる人間がいなくなれば、いじめはなくなる」で、長男がいじめ加害者になった経験などををつづった在仏ライターの髙崎順子さんが、フランスのいじめ対策などについて説明し、呼びかける。 写真/村松史郎 たかさき・じゅんこ 1974(昭和49)年東京都生まれ。東京大学文学部卒業後、出版社に勤務。2000年渡仏し、パリ第4大学ソルボンヌ等で仏語を学ぶ。ライターとしてフランス文化に関する取材・執筆の他、各種コーディネートに携わる。著書に「フランスはどう少子化を克服したか」(新潮社)など。 ◇「校内ハラスメント」は、川上から予防する フランスもバラ色の天国ではないので、学校でのいじめは存在します。2015年のフランス全国調査によると、小学校〜高校で「嫌がらせ、暴言、暴力を繰り返し受けた」と答えた生徒は約70万人。これは日本のような「学校がいじめと認定した数」(約32万件、2017年文部科学省発表数)で