「元々、手ぶらで動きたかったので、財布をお尻のポケットに入れていたが、従来の財布だととても邪魔だった。それで、薄い財布を探したが、コンパクトな財布は色々あっても、薄い財布はなかった」 「薄い財布」を考案、製作販売しているバリューイノベーション代表の南和繁氏。その発案のきっかけになったのは、自身のライフスタイルにあった財布が無かったからだと語る。 確かに、デパートの紳士用品売り場に並ぶのは、もう何十年も前からデザインや機能に変化のない財布がほとんどだ。そこで南氏は、自分が欲しいモノを、同じように感じている一部の人に刺さる製品を創ろうとブランドを立ち上げた。モノづくりの経験が無かったIT系企業出身だからこそできた既存の財布のイメージを根本からひっくり返す発想――スーパークラシックと名付けられた、そのブランドの最初の製品の一つが、この「薄い財布」だ。