今やAIやデータサイエンスの話題は、ChatGPTの登場もあり、IT業界だけではなく日常会話でも頻繁に登場する状況になっている。その一方、社会全般でAIを活用したオートメーションが進んでいるのかと言えば、自動運転などの特定分野を除けば、まだあまり実生活上、体感するほどには進んでいないのではないだろうか。 筆者らはデータサイエンティストとして、さまざまなデータ分析やAI実装のプロジェクトに参加しているが、そこで多くの場合にぶち当たる壁がある。それは「PoCの壁」とも言えるものだ。AIやデータ活用に関しては多くのユーザーが前向きで、PoCの形でプロジェクトを始めるが、そこで作成したAIや機械学習モデルを実際の業務プロセスに活用しようとすると、まったく進まないという問題である。