前回に続き、再エネにまつわる国内外の情報ギャップを見ていきたいと思います。今回は、前回の「便益」と少し関連して「受益者負担」という用語と概念について紹介したいと思います。「受益者負担」の対になる単語は「原因者負担」です。この2つ用語を巡って、やはり日本の内外で情報ギャップが存在するようです(注)。 (注)本稿は、「環境ビジネスオンライン」2015年11月30日号に掲載されたコラム『再エネに関する情報ギャップ(その2:原因者負担と受益者負担)』を加筆修正したものです。原稿転載をご快諾頂いた環境ビジネスオンライン編集部に篤く御礼申し上げます。 再生可能エネルギー電源に限らず、どのような電源でも新しい電源を電力系統に接続する場合には、大抵、系統側に何らかの対策が必要となりコストが発生します。特に風力や太陽光発電のように出力が自然条件によって変動する電源の場合、その変動を管理するための対策やコスト