中国政府によるウイグル弾圧の様子を記した内部文書が明らかになり、世界に衝撃を与えた。強制収容所とハイテク監視装置を用いた極めて深刻な人権侵害だ。米国や英、仏、独などは中国を非難し、拘束された人々の解放と国連監視団の受け入れを要求した。 香港問題をめぐっては、米上下両院のほぼ全会一致とトランプ米大統領の署名によって、民主派を後押しする「香港人権民主法」が成立した。 中国政府は反発しているが、深刻な弾圧は疑うべくもない。人権は誰もが享受すべき権利である。どの国の政府であれ侵害することは許されない。 ≪政府の反応は鈍すぎる≫ 隣国で過酷な弾圧が行われているにもかかわらず、日本政府や国会の反応は鈍すぎる。安倍晋三首相や茂木敏充外相は何をしているのか。もっと抗議の声を上げ、弾圧に苦しむ人々に救いの手を差し伸べなければならない。 とりわけ懸念されるのが、習近平中国国家主席の国賓としての来日だ。日中両政