小原聡●おはらさとし アサヒビール株式会社 コーポレート研究開発本部 豊かさ創造研究所 バイオエタノール技術開発部 主任研究員 テーマリーダー。2001年、研究テーマの社内公募にバイオエタノール研究事業を提案。現在は、大規模プラントでの2年後の実用化を目標に研究が進行中。 2010年4月13日。アサヒビールが沖縄県の伊江島で行っていた「バイオエタノール生産の実証実験に成功、実用レベルでの検証段階に進む」というニュースが飛び込んできた。 バイオエタノール(バイオマスエタノールともいう)とは、サトウキビやトウモロコシなどの植物を発酵させてつくる、ガソリンの代用となる(混ぜて使うのが一般的)エタノール燃料のこと。再生可能なエネルギーであり、光合成によって生長した植物が原料なので、燃やしても地球全体のCO2収支はとんとん。エコロジーで地球温暖化対策にも有効な次世代エネルギーとして期待されている