兵庫県加古川、高砂両市で昨年5~7月、体の一部が欠損した猫11匹、ハト3羽の死骸が見つかった。 いずれも切断の痕があり、半径約4キロに集中していたため、加古川署は同一犯の犯行とみて専従捜査班を編成、動物愛護法違反容疑で捜査。加古川市も職員を動員し、夜間パトロールに乗り出す騒ぎとなったが、その正体はアライグマだった。 同8月以降、被害がやみ、同署は「警戒が功を奏した」とみていたが、死骸を鑑定した専門家から「アライグマが歯でかんだような痕がある」との報告が寄せられた。さらに、2~7月はアライグマの繁殖期で、特に凶暴化する時期だったことも判明。同署は昨秋、「アライグマの仕業の可能性がある」と住民に説明し、捜査班を解散した。アライグマは北米原産で2005年に「特定外来生物」に指定され、輸入・飼育が禁止されている。