2019年10月28日 国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所 外来哺乳類を駆除して、鳥の数を増やす ―世界自然遺産小笠原諸島の自然再生事業の成功と課題― 概要 国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所は、小笠原自然文化研究所と共同で、小笠原諸島聟島(むこじま)列島(*1)の国有林等における外来種ノヤギの駆除によりクロアシアホウドリ、オナガミズナギドリ、カツオドリの個体数が急速に回復することを明らかにしました。ノヤギは踏み荒らしなどにより繁殖を撹乱していたと考えられます。ノヤギ駆除が海鳥の個体数回復に奏功した例は世界で初めてです。海鳥は海から陸に栄養を運んだり、他島から種子を運んだり、生態系内で様々な機能を果たします。外来哺乳類駆除で増加した海鳥により、傷ついた生態系の修復が加速することを期待しています。 また、絶滅危惧種のオガサワラカワラヒワ(*2)という鳥を脅かして