中国四川省の峨眉山の山頂にある寺院。周囲にはペルム紀グアダルピアン世の区切りとなる峨眉山トラップと呼ばれる溶岩の地形が広がっている。(PHOTOGRAPH BY DBIMAGES, ALAMY STOCK PHOTO) 現代の生物多様性の危機は、しばしば「第6の大量絶滅」と呼ばれる。だが、これからは第7の大量絶滅と呼ぶべきかもしれない。過去にもう一つ大量絶滅があったとする研究成果が発表された。(参考記事:「6度目の大絶滅。人類は生き延びられるか?」) 従来、大規模な大量絶滅は過去に5度あったと考えられてきた。1982年に米シカゴ大学の古生物学者ジャック・セプコスキー氏とデビッド・ラウプ氏が提唱した、いわゆる「ビッグ・ファイブ」だ。なかでも最大だったのが、約2億5200万年前のペルム紀末に起きた大量絶滅で、海洋生物の95%が絶滅したとされる。 ペルム紀末の大量絶滅は、そのわずか800万年前の