大麻の幻覚成分が入ったクッキーなどの加工食品が、捜査当局の家宅捜索で押収されるケースが相次いでいる。九州厚生局麻薬取締部などが24日、大麻取締法違反容疑で逮捕したと発表した男の自宅からも大麻入りバターが見つかった。背景には大麻の違法栽培の増加や、インターネット上で自作レシピが公開されるなど情報の氾濫があるとみられる。お菓子感覚で食べられる手軽さがそんな傾向に拍車をかけかねず、若者を中心に乱用が拡大しないか当局は警戒を強めている。
福岡県柳川市のハリウッドワールド美容専門学校が5月下旬に開いたバーベキューで火災が起き、1年生の男性4人がやけどを負い、うち1人が今月6日に死亡したことが、関係者への取材で分かった。学校が炭などに消毒用アルコールを混ぜており、爆発的に燃え上がったとみられる。県警柳川署は、業務上過失致死傷容疑で捜査している。 ▶原因検証へ第三者委、専門学校が方針 ▶コンロ全12台にアルコール 署や市消防本部によると、5月24日午後1時前、「バーベキューの火が洋服に燃え移った」と学校から119番があった。敷地内の屋外で、学生約470人が参加。火をおこしていたドラム缶から4人に燃え移ったとみられる。4人は救急搬送され、うち...
どうする 明日のエネルギー 2050年、温室効果ガスの排出量を実質ゼロに―。政府の意欲的な目標にリアリティーはあるのか。今夏に改定される「エネルギー基本計画」を巡る議論を通して考える。
国立大や公的研究機関に勤める有期雇用の研究者らが、契約を打ち切られる事例が相次いでいる。改正労働契約法施行(2013年4月)を起点とする雇用期間が来春で10年を迎え、これを過ぎた時点で雇用されている人は、無期雇用申請の権利を得られることが背景にあるとみられる。契約を更新せず権利取得を阻害する「雇い止め」は過去にもあった。識者は「制度の不備が放置されたままになっている」と指摘する。 「もう終わりだから」。福岡市の九州大に勤務する研究支援員の女性は今春、所属する研究室の教授に呼ばれ、来年3月末での契約終了を告げられた。「契約更新しない」と書かれた労働条件通知書を見せられ、内容に同意する「確認書」に署名を求められた。1年契約の更新を繰り返し、10年以上勤めてきた女性。来年4月には申請権を得られ、再来年からは契約期間のない無期雇用になれる、との期待は裏切られた。 ...
中村園のハーブティーは九州の観光列車や福岡県内のレストラン、県庁の地元産品コーナーなどへの納入実績があり「妊娠中の女性などに人気」という。 「例えばカモミールは合成香料を一切使わず、どうやって香りを強く出すかにこだわって栽培、乾燥、保管している。大学とも提携して、香気成分の測定や物性の評価をきちんとしている」 「少し高価格帯でも、こういう商品を必要とする人たちが増え、最近は関東のオーガニックスーパーや美術館など、(商品を)持っていけるところが増えてきている」 大手スーパーからも引き合いがあるとか。 「話は来るが出さないようにしている。うちの商品は売る人自身が好きで、かつ内容を理解でき、熱っぽく語れることで売れるからだ」 「100人のうち10人に売れればいい。みんなにモテる必要はない。分かる人が分かってくれればという姿勢で、それに合わせて事業、生産規模を考えている。単に『甘い』『大きい』が売
福岡県内の建物で大麻を栽培したなどとして、福岡県警と九州厚生局麻薬取締部が、大麻取締法違反(営利目的栽培)などの疑いで、特定抗争指定暴力団山口組系組員の男(39)や無職の男(52)=いずれも福岡市東区=ら4人を逮捕していたことが1日、捜査関係者への取材で分かった。県警は、組員の男が出資して他の3人が栽培し、2015年以降、少なくとも1億円を売り上げたとみている。 捜査関係者によると、4人は昨年、同県大川市の倉庫や福岡市南区の民家で、営利目的で大麻草数十株を栽培し、乾燥大麻数百グラムを所持するなどした疑いが持たれている。組員の男は取り調べに「私は栽培していない」と容疑を一部否認しているという。 組員の男が数年前に無職の男を誘って栽培を開始。栽培場所を借りたり道具を調達したりする資金約1千万円を組員の男が提供し、収穫方法も指南。他の3人は水やりや収穫を担当し、組員の男を「オーナー」と呼んでいた
外国産アサリが「熊本県産」に偽装されていた問題を受け、県産アサリ再生への機運が高まっている。偽装の実態解明は行政や捜査機関に委ねるしかないが、志ある漁業者は「今できることをやる」と春の出荷再開を見据える。幼生から稚貝、成貝へと育て、“天敵”対策でハウス栽培のように網で保護し、土壌も改良する-。打開策は「アサリ農業」への発想の転換だ。 潮が満ちた八代海の干潟を前に、アサリ漁師の4代目、宮田直樹さん(36)は目を細めた。「あいつらも生き物。かわいいんですよ、稚貝って」。手塩にかけて育ててきただけに、アサリ愛は強い。 ...
実際の漁獲量をはるかに上回る「熊本県産」アサリが全国に出回っていた。生産に携わる地元漁協の幹部は「生活と経営のためだった」と、偽装を黙認してきたと打ち明けた。店先からはアサリを撤去する動きが出始めた。後を絶たない生鮮食品の産地偽装。「一体何を信じて買えばいいのか」。消費者は憤った。 1日午後、熊本県内。産地偽装の現場となった遠浅の干潟に人の気配はなかった。地元の漁協関係者は「ニュースで流れたからね。今、出荷すれば、偽物のお墨付きになる」と話し、肩を落とした。 「何十年も続いてきた。正直、いつかこうなることは分かっていた」。この海域を管理する漁協の男性組合長は西日本新聞の取材に偽装の実態を告白した。「以前から知っていた。漁業者も漁協も、食っていくためだった」 組合長によると、この漁場では業者が輸入した中国産や韓国産のアサリを1週間から半年間ほど養殖し、問屋の求めに応じて出荷する。組合長は「産
独自の内密出産制度を導入する熊本市西区の慈恵病院で、未成年の女性が匿名のまま出産した。家族ら周囲に頼ることができず「1人で産んで捨てるしかない」と追い込まれかけた女性。4日に記者会見した蓮田健院長は「危険な孤立出産を防ぐためにも、内密出産は続ける」と改めて強調した。会見の一問一答は以下の通り。 (西村百合恵、鶴善行) -女性が訪れた経緯は 「昨年11月中旬にメールで相談があった。その後もメールや電話でやりとりし、12月に熊本に来る日が決まった。その日の午前中に出血が始まったと連絡があり、私と新生児相談室長が新幹線で(JR)博多駅まで迎えに行き、午後に病院に到着。翌日、無事に出産した」 -出産後の母子の様子は 「女性は出産直後に赤ちゃんを抱っこした。しかし出生後の血液検査で異常値が出たため、保育器で抗生物質と点滴を始めることになった。なかなか抱っこもできない中で、女性は毎日面会に来ていた。退
福岡県小郡市の街づくり団体「Fromおごおり」が、市内の農業の魅力を紹介するインターネットサイト「おごおり農業図鑑」を8月に開設した。毎月2本程度、農家を取材した記事や動画で、人となりや作物を紹介する。代表の藤岡大輔さん(38)は...
夏休み期間中の新型コロナウイルス対策として、政府が羽田など全国の主要6空港から搭乗する人を対象に実施しているPCR・抗原定量検査が低調だ。行き先が福岡と北海道、沖縄方面の便で、希望した人が無料で受けられるが、利用率は4%に満たない。制度の周知不足に加え、陽性と結果が出たときは搭乗できない仕組みなどが背景にある。 「帰省、旅行を極力控えてもらい、やむを得ず帰省する場合も検査を受けてほしい」。西村康稔経済再生担当相は10日の記者会見で、コロナ「第5波」が都市部から地方へ広がるのを食い止めるため、搭乗前の無料検査を利用するよう改めて呼び掛けた。 この検査は、7月20日~8月31日に「羽田」「成田」「中部」「大阪(伊丹)」「関西」「福岡」の6空港から搭乗し、北海道、沖縄県内と福岡空港に向かう人が対象。(1)出発当日、空港ブースで受けて30分で結果が分かる抗原定量検査(2)事前に、都内の繁華街にある
拡大 国道3号の通行者に目立つよう、男性が設置した看板。男性は「知人以外からも、賛同する声が寄せられている」と話した(写真の一部を加工しています) 「メチル水銀中毒症へ 病名改正を求める!! 水俣市民の会」‐。水俣病の原因企業チッソの事業子会社JNC水俣製造所(水俣市)正門近くの私有地に、こんな看板が掲げられて2カ月が過ぎた。土地を所有する男性(72)が同志の十数人と会を結成し、通行者の目につくようにと3月、国道3号沿いにベニヤ板に書いて設置したという。「水俣病という名前のために市民は苦しめられてきた」と主張する男性。見るたびに私は複雑な気持ちになる。 水俣病の病名変更を求める運動の歴史は古い。「新水俣市史」や水俣病資料館が保管する市の資料などによると、水俣病の名称が使われ始めるのは公式確認から2年後の1958年ごろ。それまでは「奇病」などと呼ばれていた。 市議会では観光面での影響を懸念し
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