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  • 日本の農業総産出額は年9兆円:輸入もほぼ同額に―2023年農業白書

    の農業総産出額は9兆円前後。これに対し農産物の輸入額は近年急増し、この金額を超える水準になっている。 農林水産省がこのほど公表した料・農業・農村白書(2023年版)によると、22年の日の農業総産出額は前年比1.8%増加し、9兆15億円となった。総産出額は、1990年代は10兆円前後あったが、近年は9兆円前後で推移している。 部門別の産出額内訳は、下図の通り。トップは畜産の3.5兆円(38.5%)、次いで野菜の2.2兆円(24.8%)、米は1.4兆円(15.5%)、果実が0.9兆円(10.3%)だった。米の産出額は主用米から他作物への転換が進んだことで民間在庫量が減少し、取引価格が回復したことで、前年比1.8%の増加となった。 都道府県別の農業産出額をみると、1位は北海道で1兆2919億円、2位が鹿児島県で5114億円、3位は茨城県で4409億円、4位は千葉県で3676億円、5位は

    日本の農業総産出額は年9兆円:輸入もほぼ同額に―2023年農業白書
  • ニッポンの異国料理を訪ねて: 5つ星ホテルの料理人が腕を振るう東京・東十条のバングラデシュ料理店「プリンスフードコーナー」

    の日常にすっかり溶け込んだ異国の料理店。だが、そもそも彼らはなぜ、極東の島国で商いをしているのか──。東京・東十条にはバングラデシュ出身者が集まるコミュニティ「リトル・ダッカ」がある。この街のムスリムたちに人気の店「プリンスフードコーナー」の店主は、祖国では5つ星ホテルで腕を磨いた格派。そんな凄腕が来日した理由とは。 知られざるエスニックフードの名店 東京都北区、万国旗がはためく昔ながらの東十条駅前商店街。この商店街には毎週金曜日になると、見慣れない服装に身を包んだ男たちがどこからともなく集まってくる。 頭にちょこんと載せた白い帽子と、首から手首、足首までを覆ったふっくらとした服装。あごひげをたくわえた人も少なくない。彼らはムスリムと称されるイスラム教徒たちで、駅から徒歩3分の小さなモスク「マディナ・マスジド東京」に吸い込まれていく。金曜日はイスラム教の礼拝が行われる、大切な一日だ。

    ニッポンの異国料理を訪ねて: 5つ星ホテルの料理人が腕を振るう東京・東十条のバングラデシュ料理店「プリンスフードコーナー」
  • 鬼とは何者か―差別、偏見、排除の日本史

    多くの日人が「鬼」と聞いて思い浮かべるのは、「桃太郎」の挿絵などで目にする、角2、ギョロ目で金棒を振り回す赤鬼、青鬼だろう。かつて鬼はリアルな脅威で、古代の歴史書にはその出現が事件として記録され、鬼とみなす対象もさまざまだった。時代が下るにつれ、妖怪の一種として、主に物語の中で語られるようになる。日人にとって、鬼とは何者なのか。宗教史学者の小山聡子氏に聞いた。 小山 聡子 KOYAMA Satoko 二松学舎大学文学部教授。1976年生まれ。専門は日宗教史。2003年、筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科修了。博士(学術)。主な著書に『往生際の日史―人はいかに死を迎えてきたのか』(春秋社、2019年)、『もののけの日史―死霊、幽霊、妖怪の1000年』(中公新書、2020年)。共編著に『幽霊の歴史文化学』(思文閣出版、2019年)。最新刊に『鬼と日人の歴史』(2023年、ち

    鬼とは何者か―差別、偏見、排除の日本史
  • レゲエ界に革命を起こしたリズム「スレンテン」は日本人女性が生み出した:カシオ開発者・奥田広子さん

    80年代半ば、レゲエ音楽にデジタル革命をもたらし、“モンスター・リディム”と称される「スレンテン」。その誕生の裏側には、カシオ計算機(社:東京都渋谷区)の電子キーボードと新卒の女性開発者の存在があった。スレンテンのルーツ・奥田広子さんが、初めてベールを脱ぐ。 スレンテンのルーツはカシオトーンの音源 ジャマイカのシンガー、ウェイン・スミスの『Under Mi Sleng Teng(アンダ・ミ・スレンテン)』は、レゲエの世界に革命をもたらしたと言われる。友人のノエル・デイヴィーと2人で、カシオの電子キーボードを使って作曲したダンスホール・レゲエだ。1985年に大ヒットすると、デジタル音の心地よく、常習性のあるリズムは、またたく間に世界中に広がっていく。 レゲエでは、ドラムとベースのリズム体を「リディム」や「バージョン」、「オケ」などと呼び、これを繰り返すことで曲に鼓動を生む。同じリディムで複

    レゲエ界に革命を起こしたリズム「スレンテン」は日本人女性が生み出した:カシオ開発者・奥田広子さん
    agrisearch
    agrisearch 2022/01/03
    「国立(くにたち)音楽大学に進学。演奏家を目指すのではなく、あらゆる音楽のベースとなる楽理(がくり)を専攻し、音楽史や社会学、作曲の基礎となる和声などを学んだ。それでも、あくまでも研究対象はレゲエ」
  • 即身仏:厳しい修行の果てに涅槃(ねはん)を目指したミイラ仏

    これらの即身仏を護持しているのは、いずれも江戸時代に湯殿山信仰の拠点となった寺院である。湯殿山の御宝前(ごほうぜん、明治以降は御神体)は山そのものでなく、温泉の湧き出る巨岩。温泉に含まれる鉱物が固まった「温泉ドーム」と呼ばれるもので、湯殿山は古来より出羽三山の奥の院として崇められてきた。 1641年に羽黒山が天台宗に統一されて以降、出羽三山では天台宗と真言宗の対立が深まった。徳川幕府の公認を得て巨大な勢力となった天台宗に対して、真言宗側は寺社奉行に訴訟を起こして、「三山のうち、羽黒山・月山は天台の山、湯殿山は真言の山」という裁定を得た。 即身仏となったのは一代限りの修行者を意味する一世行人(いっせいぎょうにん)で、門前集落の出身ではなく、外部から来た下層の宗教者である。真言宗側は、湯殿山で一世行人を修行させることで宗教的能力を体得させ、布教の前線で活動させて天台宗に対抗した。江戸時代に庄内

    即身仏:厳しい修行の果てに涅槃(ねはん)を目指したミイラ仏
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    agrisearch 2021/12/15
    「中でも、山形県の出羽三山(月山・湯殿山・羽黒山)山麓の庄内地方に6体、置賜(おきたま)地方に2体が安置されている。」
  • 映画『食の安全を守る人々 未来の子どもたちのために』:日本の食にあふれる「危険」を考える

    私たちの卓に並んでいる材の安全性は、いつも気になっていながら、ついつい忘れてしまいがちな問題だ。きっと誰かが考えてくれているはず……そんな思いでいた自分の甘さが叩き直されるような、の安全を問いかける衝撃的なドキュメンタリーが上映される。 の安全のために闘い続ける人々 ちょっと思い出してみてもらいたい —— 昨晩の主に何をべたか。 ご飯、うどん、パスタ、ピザ……などなど、色々と挙がると思うが、大半の人の主の原材料は、米や小麦ではないだろうか。 では次に、おかずには何があったか。鮭、牛肉、鶏肉などの他に、人参やとうもろこし、玉ねぎなどはなかっただろうか。 お箸やスプーン、フォークで運ばれたこれらの材は、口の中へと放り込まれた後、歯で噛み砕かれ、唾液と混ぜ合わさり、道から胃、腸へと流れ、体内に栄養分として取り込まれていく。我々の体を作る材の安全は、我々の健康に直結している。

    映画『食の安全を守る人々 未来の子どもたちのために』:日本の食にあふれる「危険」を考える
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    agrisearch 2021/07/08
    「元農水相の山田正彦さん」・・
  • 風評乗り越え県産つなぐ=「福島で米作りを」―新ブランド、スマート農業も

  • 【書評】ヒトの“立ち位置”を知る:更科功著『若い読者に贈る美しい生物学講義』

    地球に生命が誕生したのは約40億年前――。それから進化を続け、この惑星には多様な生物があふれているが、「直立二足歩行」するのは人類だけだ。生物学の最新の知見を踏まえた書を通読すれば、私たちの“立ち位置”が見えてくる。 ヒトは大型類人猿の一種 書の魅力は、生物学の観点から「ヒトとは何か」を多面的に描き出したことだ。例えば「何億年も前の私たちの祖先は、魚だった」、「ヒトは進化の最後の種ではない」……。軽妙な文章とイラストや図で時空を超えた人類史のストーリーが展開されている。 人類の出現は約700万年前とされる。日の少子高齢化とは対照的に、地球上の人口は増え続けて現在約77億人。著者は人類の長い歴史の中で、私たちが今、どのような位置にいるのかをわかりやすく説いてくれる。 著者によると、私たち人類、すなわちヒトは動物であり、進化的には尾がない大型類人猿の一種だという。ヒト以外の大型類人猿はチ

    【書評】ヒトの“立ち位置”を知る:更科功著『若い読者に贈る美しい生物学講義』
  • 東北生まれの伝統工芸品「こけし」:第3次ブームで、こけし飛行機まで登場!

    東北生まれの伝統工芸品「こけし」:第3次ブームで、こけし飛行機まで登場! Guideto Japan 旅 2020.02.09 東北の温泉地の定番土産物「こけし」。老若男女から愛される木製の人形玩具は、近年は訪日観光客にも人気で、3回目のブームが到来しているという。東北各地で受け継がれる伝統こけしの歴史や産地や系統、特徴などを紹介する。 「こけし飛行機」など、変わり種も人気に 「こけし」が誕生したのは、江戸時代後期の東北の温泉地。ろくろを使用して椀(わん)や盆などを削り出す木地職人が、余材を利用して子どものおもちゃを作ったのが始まりとされる。当初は幼児でも握れる小ぶりなものだったというが、土産物として湯治客に販売して人気が出ると、各温泉地でさまざまな形やサイズ、模様のものが登場した。 こけしの名産地の一つ・鳴子温泉の町並み 鳴子温泉のこけし工房「桜井こけし店」の製作風景。この店では「こけし

    東北生まれの伝統工芸品「こけし」:第3次ブームで、こけし飛行機まで登場!
  • ふるさとの宝は失われていない—陸前高田市立博物館・文化財レスキューがつなぐ街の「心」

    4年前の東日大震災・津波で、人口約2万3000人の10パーセント近くを失った岩手県陸前高田市。街の記憶・歴史をつなぐ文化財レスキューの取り組みとその意義を、市の学芸員唯一の生存者が語る。 2011年3月11日—鮮明な記憶 あの日、私は、「陸前高田市海と貝のミュージアム」で貝類標管理のためのデータベースにデータ入力をしていた。午後2時46分、今まで経験したことのない大きな揺れを感じた。その揺れは6分以上も継続し、揺れが収まった後、館内の様子を見回り、その被害の大きさを目の当たりにした。 幸いにもその時間入館者はいなかったが、展示標はケース内でバラバラに散乱し、海の生き物たちの入った大型の水槽は倒れ、床は水浸しになっていた。当日勤務していた職員に、市役所に避難するように指示を出した後、再度、館内の見回りをしてから施錠して市役所に向かった。 市役所では駐車場と、道路を挟んだ公園に職員、避難

    ふるさとの宝は失われていない—陸前高田市立博物館・文化財レスキューがつなぐ街の「心」
  • サバの輸入国から輸出国になった日本 : 小型サバをアフリカに輸出、脂の乗ったノルウェー産を輸入

    Japan Data サバの輸入国から輸出国になった日 : 小型サバをアフリカに輸出、脂の乗ったノルウェー産を輸入 経済・ビジネス 暮らし 2019.02.01 サバ味噌煮、サバ塩焼、締めさば――サバは和の王道材だが、いまや、日がサバ輸出大国となっているのをご存知だろうか。 1999年は輸入量17万トンに対して、輸出量はわずか2000トンだった。2004年頃から輸出量が急激に増加し、06年には17万トンとなり、輸出入量が逆転した。06年の輸出先は中国4万7700トン、韓国2万8500トン、タイ2万3300トンとアジア3カ国が全体の6割を占めた。 ここ数年、輸出先として存在感が増しているのがアフリカ諸国だ。18年は輸出量24万8700トンのうち、ナイジェリアが5万500トン、エジプト4万5700トン、ガーナ2万5700トンなど5割以上をアフリカ諸国が占めた。アフリカでは保存としてサ

    サバの輸入国から輸出国になった日本 : 小型サバをアフリカに輸出、脂の乗ったノルウェー産を輸入
  • 「博士」に未来はあるか—若手研究者が育たない理由

    の科学研究の失速が指摘される中で、2018年1月京都大学iPS細胞研究所で論文不正が発覚するなど、若手研究者の現状に注目が集まる。多くが大学研究室で非正規ポストに就き、厳しい研究環境に置かれている。政府が目指す「科学技術イノベーション」実現にはほど遠い実態だと筆者は指摘する。 若手研究者の6割超が任期付きポスト京都大学iPS細胞研究所で、任期付き特定助教による論文不正が発覚したことは記憶に新しい。一部の報道では、その背景として任期内に成果を挙げなければならないという焦りがあったのではないかとされている。しかし、任期付きポストにある研究者のほとんどは研究不正など行わない。だから任期の問題を主たる理由と考えるのは間違いである。 とはいえ、若手研究者の6割以上が任期付きポストに置かれている現状は決して望ましくはない。大学のこのような状況を目の当たりにしてか、アカデミアを敬遠する学生が増えてお

    「博士」に未来はあるか—若手研究者が育たない理由
  • c04602

    スーパーに安い外国産ワインが並ぶ中、国内のブドウで造られた日ワインが健闘している。生産者の顔やストーリーがより身近に感じられるのが魅力だという。その品質向上のために、ブドウ栽培の現場でビッグデータが利用されていると聞き、収穫シーズンを迎えた山梨と長野のブドウ畑を訪ねた。 劇的な農薬削減 奥野田ワイナリー(山梨県)「いい香り。前酒にもいいわね」 ワイナリー巡りが趣味という東京から来た70代夫婦が、山梨県甲州市にある奥野田葡萄酒醸造(以下、奥野田ワイナリー)のゲストルームを訪れていた。テイスティングの末、4種類のワインを2ずつ、合計8を購入。「1は熟成させてみて、違いを楽しみます」。 10月初旬。甲府盆地の東、塩山~勝沼のエリアは、たわわに実ったブドウ樹に覆われる。明治時代に日で最初にワイン醸造が始まった歴史あるこの土地で、センサーと無線ネットワークによるICT(情報通信技術)を駆

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  • “楽園”をつくる自然農法家:川口 由一

    現代農業は、当に「効率的」か。「耕さない」「草や虫を敵としない」「肥料や農薬を持ち込まない」を三原則とする「自然農」を独自に確立し、実践してきた川口由一さんは、そう疑問を投げかける。資源を枯渇させず、次世代につなぐことができる持続可能な農業の在り方を探る。 川口 由一 KAWAGUCHI Yoshikazu 1939年、奈良県桜井市の専業農家に生まれる。中学卒業後に就農するが、農薬や化学肥料を使う農業で体を壊す。不耕起・無肥料栽培を提唱した福岡正信の自然農法などに影響を受け、78年から模索しつつ、独自の「自然農」を確立。漢方医学にも取り組む。著書に『自然農にいのち宿りて』(創森社)、『はじめての自然農で野菜づくり』(監修、学研プラス)。 自宅の離れで 花々が咲き、蝶や虫が飛び交う田畑。豊かな生命があふれながらも、その風景はけっして草ぼうぼうの荒れ地ではなく、畝の上は刈り草でフカフカに覆わ

    “楽園”をつくる自然農法家:川口 由一
  • 日本は「オランダ型輸出農業」から何を学ぶか

    (2011年、FAO統計) 市場開放と土地の集約化で差 オランダ農業金融機関、ラボバンク(社ユトレヒト)のボードメンバー、ベリー・マーティン氏は2014年12月に東京で開催されたシンポジウムで、「オランダ農業の成功は市場の開放と土地の集約化だ」と指摘した。 オランダは人口(1680万人)が少なく、国内市場も小さい。しかし、EUの中心に位置し、隣は大消費国ドイツ。輸出に励む環境に恵まれた。輸入(カカオ豆、大豆、タバコの葉など)にも力を入れ、付加価値を付けて再輸出(ココアバター、大豆かす、タバコなど)する加工貿易の仕組みも作った。開放的な経済体制が輸出競争力を高めた。 日は戦後、零細な農家を温存する農地制度を導入し、小規模農家をたくさん作った。一方、オランダは1950年代に政府、産業、科学界が力を合わせて土地の集約に取り組んだ。この結果、農家1戸当たりの耕地面積は日が1.8ヘクタール、オ

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