芥川賞作家・又吉直樹氏の「劇場」を読みました。 「劇場」は、爆発的な大ベストセラーとなった「火花」に続く又吉氏の第二作、ご本人は本作について、 「恋愛がわからないからこそ、書きたかった」 と記されています。 芥川賞受賞後、大変なプレッシャーの中で上梓された「劇場」とはどのような作品なのか、ネタバレにならない超あらすじとともに、読んだ率直な感想、そして個人的な考察を記します。 「劇場」のネタバレにすらならない超あらすじ「劇場」のあらすじをネタバレにすらならない程度で記しますと・・・。 中学生のときに演劇に目覚めた内向的な青年「永田」が、演劇で身を立てるために上京する。 ひょんなことで知り合った屈託のない女子大生「沙希」と付き合い始める。 いつまでたっても売れない演劇を続ける「永田」とそれを支える「沙希」。 やがて、二人の間ですれ違いが始まり、そして、・・・。 このように書くと、超あらすじ過ぎ