90年代に出会った強烈な彼女との恋愛を描いたデビュー作が話題の燃え殻さん。小説を書くきっかけとなったという、大槻ケンヂさんと初対面! いまだ鮮やかで痛々しい沼のような「あの頃」と、そこから這い上がって生きていく「これから」のことを語りました。 *** 「アイタタタ」な恋愛を超えて 燃え殻 最初からお恥ずかしい話なんですが、僕、本って家に10冊くらいしかないんです。そんな自分が小説書いたなんて、大槻さんの影響でしかなくて。 大槻 そうなの? 何しちゃったんだろ。最初に謝ります、ごめんなさい(笑)。 燃え殻 いやいや、20代で初めて大好きになった女の子が大槻さんの信奉者で、デートは「青山墓地に文豪のお墓参りに行こう」とかいう子だったんですよ。 大槻 わっ、それ僕エッセイに書いた。寺山修司の墓参りみたいな? もう本当にごめんなさい。 燃え殻 謝らないでください(笑)。その子の影響で大槻さんの本を