『行方不明展』は、誰かを捜す張り紙や異常な量の文字が書き込まれたハガキなど、リアルで不穏な断片の数々で「日常のすぐそばにある異常」を感じさせる。本展で紹介した行方不明者を捜索する必要はありません 東京・中央区の三越前にある福島ビルにて、『行方不明展』が、7月19日から9月1日まで開催されている。本展を手がける株式会社闇とホラー作家の梨氏は、昨年3月に考察型展覧会『その怪文書を読みましたか』を開催。SNSなどで大きな話題となった。今回は新たにプロデューサーとしてテレビ東京の大森時生氏が参加し、さらにパワーアップした内容となっている。 本展は、それまでそこにいたであろう人たちが失踪や失跡、蒸発、神隠し、家出など、あらゆる理由で姿を消してしまった際の残留物などを集めた「完全フィクション」のイベントである。 会場内では何が行方不明になったのか明確にするために、大きく分けて身元不明の 「ひと」、所在