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ブックマーク / note.com/shinshinohara (7)

  • 部下のパフォーマンスを落とす関係性、部下のパフォーマンスを最大化する関係性|shinshinohara

    関係性から考えるものの見方(社会構成主義)、たぶん第13弾。 賢すぎる人(自分の賢さを隠そうとしない人)のもとではなぜか人が育たない。そのリーダーの能力以下の人間ばかりになる。そして「うちには人材がいない」と嘆くことになる。なぜそうなるだろうのか? 「上司の下手ゴルフ」をイメージするとわかりやすいかもしれない。上司がゴルフに自信満々だった場合、部下はそれより上手いところを見せるわけにいかないと考える。「どうだ!」と自慢する上司に「とてもかないません」とお上手を言い、上司に勝たないように気をつけてプレーする。 孔明は不世出の天才として評価されることが多い。しかし天才だったからこそ、蜀から人材を消してしまったように思う。 蜀を攻めた時、劉備は「こんなにも人材がいるとは」と驚いている。しかし劉備が死に、孔明が国を仕切るようになると、孔明は「人材がいない」と嘆くようになった。 孔明が蜀から人材を消

    部下のパフォーマンスを落とす関係性、部下のパフォーマンスを最大化する関係性|shinshinohara
  • 空虚のデザイン|shinshinohara

    「関係から考えるものの見方」(社会構成主義)の話を連投していたら、大企業などで活動しているコーチングのプロの方々が面白がってくれ、話をすることに。聞きだし方がさすがにプロで、話すうちに私も頭の中がずいぶんと整理された気分。せっかくなのでちょっとまとめておこうと思う。 社会構成主義が重視する「関係性」という言葉、どうも解像度が荒くてわからない、どう思うか、と水を向けられた。お答えしたのが「空虚のデザイン」。私は微生物の研究者だけど、微生物も人間も似た動きをすると考えている。こっちの言うことをちっとも聞いてくれないという意味で。 水もそう。水に丸くなれ、四角くなれと命令してもそうはならない。殴っても蹴っても飛び散るだけで言うことを聞いてくれない。けれど、丸い空虚、四角い空虚をもつ器を用意したら。水は自発的に丸くなり、四角くなる。 人間も同じ。「囲師必闕」という兵法が「孫子」の中にある。これは、

    空虚のデザイン|shinshinohara
  • 先回りすると興味を失う、後回りして驚くと興味を示す|shinshinohara

    子どもが興味関心を失う大きな原因に「先回り」があるらしい。 自分が子どもの頃、大好きだった図鑑があって、「これ、お父さんが大好きでよく読んでいたんだ」というと、一つも読もうとしなかった。 ところが知人がくれた図鑑は擦り切れるほどに何度も読んで、私にその知識を披露してくれた。 私の勧めた図鑑を手にとろうとしなかったのは、私がその図鑑の内容について詳しいからだろう。ということは、その図鑑から知識を仕入れて親に披露しても、親は「ああ、知ってる知ってる」という反応しかしないだろう、それどころか追加の知識も披露して自慢するだろう、と嫌気がさしたのかも。 「名探偵コナン」が大好きな息子。そこにたびたび三国志エピソードが挟まるのに興味をもち、「三国志読んでみたい」と言い出した。三国志好きな私はそれで嬉しくなってしまい、熱く語ってしまった。そこから息子はマンガ三国志を読まなくなってしまった。私が詳しいこと

    先回りすると興味を失う、後回りして驚くと興味を示す|shinshinohara
  • 「教えない」…子どもの手柄を奪わない|shinshinohara

    この内容がずいぶんバズったけれど、「教えない」教え方にたどり着いたのも、この学生の指導から。 それまでは、知識のない学生や子どもは当然教えなければならない、教えなければ伸びるはずがない、という「呪い」に私も囚われていた。 https://note.com/shinshinohara/n/n58737391137b 何しろこの学生は当時無気力で、何を話しても「はあ」と生返事でもあればいい方。何を教えても何もひっかからず、何も学ばないことがはっきりしていた。だから私は「教える」ことをこの学生に対しては放棄することにした。教えても仕方ないから。 で、やったのが、冒頭の記事に書いたように、問いかけ。問いかけると、何かしら考えて答えることになる。問いかけられることは受動的かもしれないけれど、考えることも答えることも能動的な行為。そして、能動的に考え、答えてくれたという能動性が出現した「奇跡」に驚くよ

    「教えない」…子どもの手柄を奪わない|shinshinohara
  • 竹中平蔵氏はひどく賢い|shinshinohara

    竹中平蔵氏はひどく賢い人だと思う。「頑張る人間には報い、そうでない人は淘汰される、それが競争社会、これからそれがますます加速する」と主張。この論理は実に巧み。高給をもらっている人は「自分が頑張っているからだ」と自信を深める。貧困にあえぐ人は自分に力がないからだと自らを責める。 しかし有能だとされて高給をつかむのはごく一部。そうでない人は派遣社員や契約社員などになるしかなく、正社員でも給与水準を下げられ。こうすると、高給取りと正社員と派遣・契約社員とが互いにいがみ合う。労働者同士で反目し合う。「協働」が難しくなってしまう。 「これから競争社会になる」と言えば竹中氏に非はなく、世の中が勝手にそうなるのだと、世界のせいにできる。 こうした構造を作った上で、派遣会社の会長におさまり、派遣社員から上前をはねて自分の収入にする。実に賢い。 また、労働者同士がいがみ合い、反目し合う中で、株主への還元をや

    竹中平蔵氏はひどく賢い|shinshinohara
  • 呪いを解除し、失敗を楽しむ|shinshinohara

    私のところに来てくれる学生やスタッフには、まず「呪いの解除」から始めさせて頂く。ほとんどの人が、親や教師、指導者の言うとおり、指示通りに動かねばならない、失敗なんか許されないという「呪い」にかかっている。約1ヶ月ほどかけて、この呪いを解くことにしている。 最初の1ヶ月は、危険がない範囲で、なるべくたくさん失敗してもらう。失敗したら叱られるという経験ばかりしているので、とても失敗を恐れる「呪い」がかかっている。私は「あ、そうなんですよ。皆さん方ここで引っかかるんですよねー」と言って、一緒に失敗の観察を楽しむ。 「なんでこうなっちゃったんでしょうね?」と聞いても、たいがい、「わかりません」が返ってくる。そこで「ここ、どうなってます?」と着眼点を伝える。すると「こうなってます。あ、だからか!」と気づいてもらえる。「なるほど。ではどうしたらよいと思います?」と尋ね、仮説を立ててもらう。 こうしたこ

    呪いを解除し、失敗を楽しむ|shinshinohara
  • 「驚く」ことが体験ネットワークを構築する|shinshinohara

    「勉強できる子」は一度説明しただけで理解し、覚えてしまう。「勉強の苦手な子」は一度説明しただけでは理解できず、覚えることもできない。なんなら同じ説明を何度もしても理解できない。この現象をもって「頭が悪い」と決めつけてしまう「勉強のできる人」は多い。しかし私は見解が異なる。 観察してると「勉強のできる子」は、その言葉を聞く前にすでに知識のネットワークが準備されている。電流の話を聞く前に、モーターや電球の仕組みだとかに興味を持ち、すでにある体験ネットワーク、知識ネットワークの結節点の一つにその名称をあてはめるだけ。だからすんなり覚えてしまう。 ところが「勉強の苦手な子」は、体験ネットワークがすっぽり抜けてしまっていることが多い。花をマジマジ見たことがないし、電気のオモチャを分解したりしたことがない。見たことも聞いたこともないことを突然聞かされても面らうだけだし、何度説明されても体験と結びつか

    「驚く」ことが体験ネットワークを構築する|shinshinohara
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