一番感じたのは電車の中。とにかく情報が多くて、移動時間でぐったり疲れてしまう。ぽかんと口を開けて車内広告を眺めると、細くて若くて美しい、時には半裸の女性がたくさん並んでいる。「脱毛しなきゃ恥ずかしい!」そんなメッセージが込められたポスターを毎日目に焼き付けていると、自分の価値がわからなくなってくる。
淡いブルーのニットに、白いふんわりスカート。栗色ストレートの髪の毛は、毛先と前髪だけちょっとくるんとしている。20代と思われるそんな女性が私の前に現れた。彼女は私の上司にあたる「部長」だ。 10年以上いわゆる日系大企業に勤めていた私は、この春、関連会社に出向することになった。20〜30代の女性をターゲットにした商品を中心に扱っているため、1000人を超える社員はほぼ女性だ。元の会社は、女性管理職比率は5%未満の男社会だった。今の会社の女性管理職比率は80%以上。もはや、異文化すぎて外国に来た心地すらする。 最初に受けた衝撃が、冒頭の部長との出会いだった。私は小さい頃から「男だから、女だから」という括りが大嫌いで、ジェンダーには人一倍関心が強かったつもりだ。まず、そんな自分が「部長」と聞いて、勝手に「おじさん」のイメージを持っていたことがショックだった。そういう固定観念は嫌いだと思っていたの
自民党幹事長代行で衆議院議員の萩生田氏が「0~3歳児の赤ちゃんに『パパとママ、どっちが好きか』と聞けば、どう考えたって『ママがいい』に決まっている」と発言し、さらには「『男も育児』だとか言っても子どもにとっては迷惑」とまで述べたことに対し、少子化やワークライフバランス問題について研究し発言してきた者の一人として、また父親として過去に幼児期の子育てに積極的に関わった者として、とても見過ごしにできず、批判記事を書くことにした。 既に幼児の子育てに関わっている多くの父親たちから現在進行形の経験である育児の素晴らしさについてウェブで多くの発言がある。だが私と近い世代の男性の育児経験の話はほとんどない。
日本の大手マスコミは「女性差別」という言葉を使うのを嫌う。根拠が不明というのである。筆者が男女の不平等に関する記事を書いたときも、「女性差別」ではなく「男女格差」という言葉に置き換えてほしいという提案を何回か受けた。実は筆者が議論していたのは女性に対する「統計的差別」と「間接差別」で、これらは意味の明確な学術用語だから、使わせてほしいという形で最終的に編集者の了解をとってきた経験がある。 「統計的差別」というのは、個人には不確定なことなのに、同じ属性の人々の平均を当てはめて、平均が判断者の観点から見て「劣っている」と、その属性の人々全体を劣っているとみなすことでその属性を持つ人々に不利益を与えることである。例えば女性の育児離職率が、男性よりはるかに高い時、女性はみな育児期に辞めてしまうとみなして人材投資はむだと考え男性と同様の企業内人材育成をしないのが統計的差別である。この傾向は多くの日本
キリンビバレッジ株式会社が4月26日にTwitterに投稿した「#午後ティー女子」のイラストに対し、「女性客をバカにしている」「不愉快」「二度と買いたくない」などの声が続出している。 4月は出会いの季節!ですが、みなさん新生活には慣れましたか!? みなさんの周りにいそうな #午後ティー女子 を イラストレーターのつぼゆりさん(@tsuboyuri_)に、描いてもらっちゃいました! 確かに、私の周りにもいる...かも!?#いると思ったらRT#私だと思ったらFav#午後の紅茶pic.twitter.com/NVDbRTzyxu — キリンビバレッジ♪ (@Kirin_Company) 2018年4月26日
米ハリウッドの大物プロデューサーのセクハラ問題を契機に、米国では「MeToo(私も)」運動が広がっているが、この運動に水を差すように、女優のカトリーヌ・ドヌーブをはじめ芸術家、編集者、ジャーナリストなど約100人の女性が、仏『ルモンド』紙に「しつこい誘いや不器用な口説きを、性犯罪と同一視するのは間違い」と公開書簡を発表した(抄訳は後掲)。これに対して欧米では賛否両論が沸き起こり、文化論争となっている。 この書簡に署名した女性は100人を超え、カトリーヌ・ミレー(作家)、サラー・シーシュ(作家、心理療養士)、ペギー・サストル(ジャーナリスト)、キャシー・アリウ(キュレーター)、グロリア・フリードマン(アーティスト)、ブリジット・ラーエ(ラジオ司会者で元ポルノ女優)ら、社会的に知られた名前が並ぶ。しかし何といっても、あのドヌーブが加わっていることが注目を引いた。 公開書簡は、米国でのゴールデン
ハフポスト日本版ニュースエディター。 公衆衛生、ジェンダー、調査報道が関心領域。masako.kinkozan@huffpost.com
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