XAVC誕生の経緯 2012年、4K収録を可能にしたシネマカメラPMW-F55が登場した。そのとき同時に発表されたのが、ソニーが4K世代の映像フォーマットとして位置づけたXAVCだ。 それまでソニーでは、ハイエンド収録はRAWで、デジタルシネマの制作向けの中間コーデックとしてはHDCAM SRで採用されていたMPEG-4 SStP(Simple Studio Profile)で、それ以外のHD映像制作ではMPEG-2をベースにしたXDCAMで、という方向性であった。その中間を埋めるコーデックとして、XAVCは誕生した。 話は10年ほど前にさかのぼる。当時他社は、結構早い段階で一般的な映像制作用にMPEG-4をベースとしたフォーマットを提供していた。ビットレートも幅広く、Intra Frameを標準にするなど、MPEG-4の可能性に着目していた。 ディスクベースのXDCAMがデビューした当時