なぜかニュースに気づかず、メールで教えていただくまで知らなかったのだが、料理研究家の丸元淑生さんが3月6日に亡くなった。74歳。 面識はまったくないのだが、20代の一人暮らしのキッチンに、ボクはずっと彼と立っていた。 分厚く、写真もまったくない彼の料理本「丸元淑生のクックブック」が彼との出会い。理屈っぽさが勝っていた若いボクの心に突き刺さった。なんて理詰めでクレバーな料理本だろう! とっくに絶版だが、いまでもボクのバイブルである。 んでもって、さすがにこれでは難しすぎると著者自身思ったのか、その後もっと簡単に書いた「システム自炊法」とか、写真がふんだんに入ったムック本「シンプル料理」「新・家庭料理」なども出版する。それらもこまめに読んでいき、ボクは彼の基本料理を中心に自炊をマメにするようになった。ほぼ信者。冷蔵庫の中は彼が提唱する栄養たっぷりの基本料理ストックがずらりと並んでいた。 道具も