ビジネスパーソンの間で数学ブームが到来しているという。ビジネス社会を生きていく上で文系理系問わず、数学的発想が必要だと語る冨島佑允さんの著書『数学独習法』(講談社)も発売直後から増刷を重ねている。なぜ数学を学びたい人が増えているのか、数学が必要とされる背景やその効能をお聞きした。 ビジネスマンは文系でも"数学は不可欠" 2020年は人類史に残る「コロナパンデミック」という大事件が起きました。日本で感染が拡大しはじめたころのテレビ報道を振り返ると、「指数関数的な感染者の増加」や「再生産数」など、普段聞きなれない言葉を耳にしたことが思い出されます。 そういった言葉の背景には、感染拡大の勢いを予測するための数式があり、それをもとに対策を立てる専門家集団がいました。感染はどれくらいの勢いで広がっていくか、どこまで接触を抑えれば感染は収まるのかといったことを数式を駆使して分析し政治家へ対策を提言して