2021年7月22日のブックマーク (8件)

  • 『ルックバック』で「怪物」が顔を見せた描写は安易と思ったのが正直な感想 - 法華狼の日記

    ジャンププラスで公開された藤本タツキ『ルックバック』。藤野と京、学級新聞に4コマ漫画をのせる少女ふたりをとおして、さまざまな表現と表現者へのオマージュを感じさせる。 shonenjumpplus.com 技巧的でいて読みやすい。流し読みでも主人公の心情を追っていけるし、じっくり組みこまれた小ネタを読み解く楽しみもある。 全体としては、いきがる子供を力強く肯定していくところが良い意味で珍しい、と思った。 ただし、中盤でさしこまれる悲劇の「怪物」だけは、あまり作りこまれてないし、その雑さが魅力に転化しているとも言いがたい。古臭く平凡なB級映画のキャラクターイメージを安易に引用しただけに見えた。 そうしたB級映画で登場する「怪物」にしても、まったく進歩がないわけではないのに。たとえば韓国映画では、十年以上前からさまざまな挑戦が見られている*1。偏見を逆用するものもあるし、いったん限界までよりそ

    『ルックバック』で「怪物」が顔を見せた描写は安易と思ったのが正直な感想 - 法華狼の日記
  • 「性の多様性」に関する問題について: スポーツとトランスジェンダーの問題から考えてみる

    オリンピックでは、トランスジェンダーのアスリートの出場をめぐって議論になっている。この選手は、「男性ホルモンのテストステロン値が12カ月間にわたり一定以下なら、女子として競技することを認める」というガイドラインの初の適用事例になるはずである。近年、男性と女性の境界線は揺らいでおり、その過程でトランスジェンダーに対する風当たりは強くなっているように見える。アメリカでは、テストステロン値に関する国際的な規定とは別に、共和党の主導によってトランスジェンダーの選手の公的なスポーツ大会への出場を規制する法律が広がっている。アスリートは出生児に女性であったという証明や、遺伝子検査を課されることになる。これらの措置は、(1)倫理的に妥当だろうか? また、(2)実際問題として可能だろうか、ということを考えてみたい。男性と女性がなぜ別れているのか、ということは簡単に答えられる問いではないが、少なくとも「スポ

    「性の多様性」に関する問題について: スポーツとトランスジェンダーの問題から考えてみる
  • 統合失調症のぼくが『ルックバック』は差別か真剣に考えてみた。 - Something Orange

    傑作短編『ルックバック』。 長編マンガ『チェンソーマン』で知られる漫画家・藤本タツキの新作短編『ルックバック』が好評だ。わずかひと晩で閲覧100万回を超え、いまなお読まれている。ぼくも読んだが、優れた作品だと感じた。発表形式の新しさも含め、話題になることはよくわかる。

    統合失調症のぼくが『ルックバック』は差別か真剣に考えてみた。 - Something Orange
    anatadehanai
    anatadehanai 2021/07/22
    「差別」とまでは言えないが、ステレオタイプ的で既存の偏見を強めうる安易な描写だったと。同感です。
  • ワクチン接種後に死亡 “因果関係結論づける事例なし” 厚労省 | NHKニュース

    新型コロナウイルスのワクチン接種を受けたあとに死亡が確認された人について、厚生労働省は接種と因果関係があると結論づけられた事例はないとする見解を示しました。 これは厚生労働省が21日夜開いた専門家部会で報告しました。 それによりますと、今月11日までにファイザーかモデルナのワクチンの接種を受けた人は合わせておよそ3760万人で、このうち男女667人が接種後に死亡していたことが確認されました。 ▽ファイザーのワクチンでは100万人に18.3人、 ▽モデルナでは100万人に2.8人の割合となっています。 接種と死亡との因果関係については、664人が情報不足などで評価できず、3人は因果関係が認められなかったということです。 また、血小板減少症やくも膜下出血を起こして死亡した1人については、唯一「因果関係が否定できない」としていましたが、「因果関係は評価できない」という見解に改めました。 厚生労働

    ワクチン接種後に死亡 “因果関係結論づける事例なし” 厚労省 | NHKニュース
    anatadehanai
    anatadehanai 2021/07/22
    因果関係を認められた例が全くないという方が不信感誘うのでは。確定はできないなりに、疑わしい例にはある程度補償をする姿勢を見せた方がワクチン不信への対策になると思う。
  • 『ルックバック』は犯人を統合失調症として描いているか

    二番煎じ・三番煎じだろうけど書いておく。 結論から言えば、描いていると考えられる。 何故なら、作中のニュース記事等で「薬物中毒による犯行」と明言されていないから。 被害妄想、幻覚幻聴は統合失調症の典型的症状である。 と同時に、覚醒剤(アンフェタミン系の精神刺激薬)の中毒症状における典型的な症状でもある。 発生メカニズム的にこの両者の症状はかなり近い(Wikipediaで「ほぼ同じ」と書かれているくらい https://ja.m.wikipedia.org/wiki/覚醒剤)ので、単純な症状の描写だけでは両者が区別できないのは当然と言える。 ところで、作中の犯人の男は明らかに「理不尽に命を奪う」というイベントの引き金的に描かれている。 用意された悪役というか、憎まれるための舞台装置に近いポジションである。 であれば、メカニズム的にも矛盾はないので、ヤク中だったとするのが最も角は立たない。 「

    『ルックバック』は犯人を統合失調症として描いているか
    anatadehanai
    anatadehanai 2021/07/22
    ヤク中ならいいという話でもないのでは…。薬物依存も精神障害の一種で、統合失調症と同様に偏見がひどい。つい最近もダルク移転への反対運動があった。薬物依存か統合失調症かで分断されるのは辛い。
  • これを機に精神障害者の歴史を少し知ってほしい

    まず、下のリンク先を読んでみてほしい。5分もあれば読めるはず。 『どうすれば、差別や偏見をなくせるの?~人権侵害の歴史を考える~』 https://www.jamhsw.or.jp/ugoki/hokokusyo/20110219-kenri/26-30.pdf "1960年代に、駐日米国大使が、精神障害のある人に刺されてけがをするという事件が起こり、社会で大きな問題となりました。この事件は精神障害のイメージに大きく影響し、地域行政の相談機関が設置されるなどの法制度改革の一方で、強制的に入院させる制度(→入院形態;p.35)が促進され、全国各地で、多くの精神障害のある人が強制入院をさせられました。" もっと長くなるが、wikipediaのこの項目でもいい。 『精神保健の歴史』 https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%B2%BE%E7%A5%9E%E4%BF%

    これを機に精神障害者の歴史を少し知ってほしい
  • 『ルックバック』に表れた、統合失調症に対する途方もない無関心

    『ルックバック』の犯人の特徴が統合失調症と一致する問題が話題になってます。 この問題の質は、作者や読者、個人レベルの差別の問題ではなく、そして個人を責めるべき話でもなく、社会と統合失調症の果てしない遠さにあります。 この殺人犯に関するマンガ内の描写は極めて簡素です。およそ記号的です。それが当事者、関係者が見れば誰でも統合失調症を想起する描写(その他には薬物依存症ぐらいしか考えがたい描写)で描かれています。つまり、殺人犯という記号に、統合失調症が使われたということです。 これはおそらくそこまで意図的な使用ではないでしょう。良くも悪くも統合失調症に対する思い入れは作品からは感じられません。つまり、統合失調症も単に記号として使われた、ということです。 殺人犯という記号に統合失調症という記号を代入した。それだけなのでしょう。しかし、だからこそより問題は根深いわけです。 軽い気持ちで殺人犯に統合失

    『ルックバック』に表れた、統合失調症に対する途方もない無関心
  • 統合失調症は「精神分裂病」あるいは単に「キチガイ」と呼ばれていた昔か..

    統合失調症は「精神分裂病」あるいは単に「キチガイ」と呼ばれていた昔から、幻聴や妄想に支配されて突発的な暴力を起こす理由として描かれてきた。 「ルックバック」に登場する男は幻覚や妄想から暴力事件を起こしていて、これは統合失調症のステレオタイプだと感じたし、そのことは精神科の医師からも指摘がある。 ただし1点だけ。やむを得ないとは思うけれど通り魔の描写だけネガティブなステレオタイプ、つまりスティグマ的になっている。単行化に際してはご配慮いただければ。— 斎藤環 3.15発売「まんが やってみたくなるオープンダイアローグ 」 (医学書院) (@pentaxxx) July 19, 2021 また「統合失調症の患者による無差別大量殺人は戦後一度も起こっていない」(https://twitter.com/pentaxxx/status/1417110952391036933)。 事実と異なる統合失

    統合失調症は「精神分裂病」あるいは単に「キチガイ」と呼ばれていた昔か..
    anatadehanai
    anatadehanai 2021/07/22
    "これが男というだけなら、暴力事件を起こす男もいるが、そうでない男が大半であると多くが知っているだろう。一方で知り合いや親族が統合失調症という人は少なく、統合失調症の知識の多寡も人によって大きく違う。"