金正日の訃報が報じられた12月20日、中国ではもう1つのニュースに関心が集まった。中国サッカーの八百長をめぐる裁判が、2年の調査期間を経て開廷したのだ。裁かれたのは中国サッカー協会元副主席、同協会の元審判委員会主任、元審判、元クラブオーナーの面々だ。 中国にも日本のJリーグに相当するプロリーグが存在するが、今や中国サッカーの枕詞といえば「腐敗」であり、「假球」(やらせ)であり、「黒哨」(不公正なジャッジ)である。 サッカーファンは「もう長いこと観戦していない」と背を向け、一般大衆も「中国のサッカーは社会のゴミだ」と吐き捨てる。中国法曹界も「サッカーにルールはあれど形だけ」と呆れ顔だ。実際、「5万人を収容するスタジアムも、今や1万5000人程度しか入っていない。ファンは激減した」(中国のサッカーファン)という状況だ。 芋づる式に捕まった八百長賭博の関係者 中国のプロサッカーリーグは1994年